in a row

このところ、日本の韓国に対する輸出管理の厳格化をめぐるニュースでにぎわっていますね。

先日のWTO一般理事会では韓国を支持する動きがなかったようです。
そのことを受けて、ロイター通信は「韓国は支持を取り付けることに失敗した」と報じました。

今回は、その英文記事が勉強になりましたというお話です。

まず見出しはこうでした。
South Korea fails to drum up support at WTO in row with Japan

この英文はどう訳しましょう。
drum up = 〔支持などを〕獲得する

South Korea fails to drum up support at WTO = 韓国は支持を取り付けることに失敗した
ここまではOKです。

実はそのあとの in row の訳を一瞬勘違いしたのです。

本文の最初では以下のように言い換えてありました。
South Korea’s bid to garner international support in a row with Japan…

garner = drum up

今度は in row が in a row と書かれていました。

あれ、in a row と言えばあれしかないじゃん。

口語表現でも in a row はよく使いますが、「連続して、続けて、立て続けに」という意味の熟語です。定番中の定番表現。そこで見出しだから不定冠詞の a は省略してあると考え、まずこれを当てはめて訳してみました。

South Korea fails to drum up support at WTO in row with Japan
韓国は日本に対し、続けてWTOでの支持取り付けに失敗した。

あれ?なんか変。韓国が支持取り付けに失敗したのはその前もだったっけ?
いや水産物の件では韓国は勝ちましたよね。

はてさて意味が通らないな~としばし考えこんだ挙句、大きな思い違いをしていたことに気付きました。

この row は、ただ単に「口論、口げんか」の意味ですね。

というのも with Japan とありますから、in a row with Japan は「日本とのけんかにおいて」という意味です。これを当てはめるとすっきりとした訳になります。

短い記事なので全訳してみます。

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South Korea fails to drum up support at WTO in row with Japan
日本との紛争の中WTOでの支持取り付けに失敗した韓国

GENEVA (Reuters) - South Korea’s bid to garner international support in a row with Japan by airing its case at the World Trade Organization brought no visible dividend on Wednesday, as no other countries took the floor to support either side, a Geneva trade official said.

ジュネーブ(ロイター)-ジュネーブの貿易高官によると、韓国は日本との応酬の中、世界貿易機関でこの問題を非難し国際的な支持を取り付けようとしたが、水曜日に目に見える結果を得ることはできなかったとのことだ。どちらかの国の支持を表明しようと議論に参加する国はなかったという。

South Korea is protesting against Japan’s plan to remove it from a list of countries that face minimum trade restrictions, and brought the issue to the WTO’s General Council. After Japan’s ambassador rejected Seoul’s complaint, no other countries weighed in, the official said.

韓国は、貿易上の制限が最も少ない国のリストから日本が韓国を外す計画に抗議しており、この問題をWTOの一般理事会に持ち込んだが、この高官によると、日本の大使が韓国側の抗議を一蹴したのち、仲裁に入った国はなかったとのことだ。
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あと青文字の箇所は重要な表現だと思うので、追記します。

drum up は先にも書いたように「(支持などを)獲得する」という意味の熟語ですが、本文では garner で言い換えられています。両方ともうろ覚えだったので、この際しっかり記憶したいと思います。私なんかだと日本語で「獲得する」を訳すとすれば、acquire とか obtain みたいな簡単な単語をつい選んでしまいそうです。拡張の高い表現がさらっと使えるようになりたいものです。

bid 〔~しようとする・~を得ようとする〕努力
air 〔意見や不満などを〕述べる、公表する、さらけ出す
dividend 「配当金」が本来の意味ですが、ここでは「好結果」で良いと思います。
take the floor 討論に加わる
weigh in 割って入る、介入する、仲裁に入る

以上です。
旬の話題だったので急いで書きました。

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ついでながら、日本政府は8月2日にも、安全保障上の友好国として輸出上の手続きを簡素化する「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定する方向で調整しているとのことです。

ではまた。

Commented at 2019-08-07 21:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ladysatin at 2019-08-08 00:56
akaboshiさん
コメントをありがとうございます。

書かれている意味がよくわかりませんので、確認させてください。

>この話題、私もいろいろ考えていますが、結論が出ません。日本在住の日本人と海外在住の日本人とでは受け止め方が違うようです。

「結論がでません」というのは、どういう意味でしょうか?日本が韓国に対しておこなった輸出管理の強化のことでしょうか?それとも in a row の解釈でしょうか?

日本在住の日本人と海外在住の日本人とでは受け止め方が違うとのことですが、in a row の解釈が違うという意味でおっしゃっているのであれば、どのように違うのかご教示いただけますか。今回の記事は、文脈および文法の観点からほぼ確信をもって書いているので、私が間違っているとしたら、訂正しなければなりません。そのご意見を伺ってから判断したいと思います。それぞれの方の解釈の根拠を具体的に書いていただけますか。
Commented by akaboshi_tamiko at 2019-08-08 10:24
ごめんなさい、私が「結論が出ない」と書いたのは、in a raw の解釈のことではなく、日本が韓国に対して行った輸出管理強化のことです。

私は韓国をホワイト国から外したのは正当なことだと思っていました。
翻訳してくださった記事のように「日本の大使が韓国側の抗議を一蹴したのち、仲裁に入った国はなかった」とあるように、ほかの国の人たちも、日本の判断を支持してくれたのだ、と思いっていました。

ところが、私が信頼している友人(海外在住)たちが、「日本国内で見ている状況と、外から見ている状況は違う」という話をしているのです。

国際会議の場ではなく、韓国やヨーロッパに住んでいる人たちが、「自分が住んでいる国の人たちと話をすると、あの措置は間違っている、と言ってる」と聞いて、うーむ、どちらが正しいのか私には結論が出せないな、と思ったのです。

翻訳してくださった記事から、ホワイト国からはず措置を支持する国もある(もしくは、その措置に反対はしていない)と思いますが、一般民衆の考えとは違うのかなあ、なんて、迷っています。経過をずっと観察しないといけないですね。日本語の記事ばかりでなく、英文も当たらないと。
Commented by ladysatin at 2019-08-08 17:29
akaboshi さん
ご説明いただきありがとうございました。私が勘違いしていたようです。申し訳ありません。

今回の経産省の措置については、パブリックコメントの9割以上が賛成だったようですね。個人的な思いは人それぞれだと思いますが、日本人の多くは支持しているようです。日本政府には引き続き毅然とした対応をしてほしいと思います。
Commented by FHIROSE2 at 2019-08-24 00:55
ladysatinさん、こんばんは。近鉄バファローズの件ではご迷惑おかけしました。
私、結構熱心にtwitterをやります。もう目充血するぐらい。しかも私自身もフォローし合う相手も「ネトウヨ」が多いので(笑)、話題はまさに今回ladysatinさんが採り上げられたテーマで持ちきりです。

akaboshi_tamikoさん、はじめまして。
akaboshiさんが「結論は出せない」とお悩みの部分については、端的に言うと「それを論ずるべき場ではなかったから」です。
WTOはあくまでも加盟国全体、多国間におけるルールや手続きを論じて決する場なので、原則的に特定2国間の紛争については議題として取り上げません(おまえらだけでよそでやってくれ、という意思表示に過ぎないということです)。従って「日本大使が韓国の提案をはねつけて以降、どこも仲裁なり加勢に入らなかった=日本の味方だった」という訳でもありません。帰ってから、それぞれの立場で意見を表明する方はいると思いますが、本件は日本から入手した兵器製造の材料足りうる物質が、不正に北朝鮮に流れていたということが発端なので、無垢な一般人はともかく、ある程度の政治的頭脳を持った人なら韓国の味方に付くことはなかろうと思います(韓国人が「あれは間違っている」というのは当たり前ですね)。
極めて雑な説明ですみませんが、そういうことでございます。がんばれニッポン!
Commented by ladysatin at 2019-08-26 02:32
FHIROSE2 さん
コメントをありがとうございます。FHIROSE2 さんのページから Twitter のボタンをクリックしてみましたが、アクセスできませんでした。私 Twitter のアカウントもってないんです。この話題のやり取りを拝見してみたかったのですが、残念。

輸出管理の問題から今度は GSOMIA 破棄の話題にシフトしていますね。どこまでも反日が続くようで、この先どうなるんだろうと思います。

お話変わって、Doobie Brothers の新作が出たんですね。私も聴いてみたいわ~。The Who の TOMMY は映画館に観に行きました。ピンボールの魔術師がなつかしい。やっぱり、FHIROSE2 さんと趣味が似ているみたいですね。
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by ladysatin | 2019-07-28 01:58 | 英文精読_Reading | Comments(6)