Falling in Love

明日の朝に納品予定の日英翻訳のお仕事が早めに終わり、一息ついています。今年は新たに翻訳会社2社と契約したので、仕事量が半端でなくなりました。ありがたい事ですが、もう少し余裕がほしいところです。私のブログは、翻訳に興味のある方が多く読まれているようです。翻訳のトライアルの受け方について、参考になりそうなことがあるかもしれませんので、近いうちに別途記事にしたいと思います。

さて、今日は不倫についてです。

今年も一年、芸能人や政治家の不倫の話が多かったですね。不倫は人の道に外れた行為です。故に、不倫が疑われた人は、一斉にバッシングの対象になります。空々しく「一線は超えてません」という人が多いですが、誰が信じるかいっちゅうねん。

ただ、人間って生れてから死ぬまで正しく生きている人なんていないと、私は思うんです。多かれ少なかれ、愚かな間違いをするものです。だから、不倫もいけないことなんだけど、若気の至りだったのであれば、もう2度としないと決意して、素敵な大人の女性になればいいと思います。2年前でしたか、女性のタレントさんがものすごく叩かれて一時期干されていましたが、また少しずつ出てきているようです。彼女はまだ大人になりきれてなかったんだと、個人的には大目に見てあげたいです。

それに比べて、50過ぎても不倫をする人がいます。先日の号泣会見の女優さんは56歳だとか。還暦近い年になってもこういうことをするとは、あなたは人生で何を学んできたんでしょうかと言いたくなります。日本人女性の平均寿命は、2017年時点で87.14歳なのだそうです。人生の折り返し地点をはるかに超えた年齢であるにもかかわらず、こういうことで話題になるのは、情けないことではないでしょうか。

説教くさくなってしまった。読んで下さっている方、ごめんなさい。

ここからが本題。不倫にまつわる英語の話です。

実はこういった不倫の話を聞くたびに、思い出す映画があるのです。

1984年の映画 Falling in Love です。邦題は「恋におちて」。ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープの映画です。一度だけ観たのですが、あんまり覚えていません。

あるシーンを除いて…。

そのシーンで話された言葉が頭に焼き付いています。

この映画の中で、主人公の Frank(ロバート・デ・ニーロ) と Molly(メリル・ストリープ)が恋におちます。二人とも結婚していているのでダブル不倫です。しかし、体の関係を持つことはなく、プラトニックでした。一方で、Frank の様子がこの頃変だと、奥さんの Ann は思っています。

ある日の晩に、Ann が Frank に「一体どうしたのよ」と問い詰めます。そして、Frank は Ann に、Molly のことを告白します。「ある女性に電車で出会ったが、何もなかった。もう終わったことだよ。」と。

そのときの Ann のリアクションはどうだったでしょう。

Frank は「何もなかった」と言ったのです。つまり「一線は超えてない」ということです。これに対し、普通の奥さんのリアクションとして考えられるのは、「そんなこと一体誰が信じると思ってんのよ」あたりでしょうか。

しかし、Ann は Frank の Nothing happened. に対し、こういったのです。

No, it’s XXXX, isn’t it?

わ~、と思いました。この XXXX にはある単語が一語入ります。

そこでクイズです。皆さんは何だと思いますか?
わかった方はコメント欄に書いてくださいね。
推測でもかまいませんので。

では、どなたか答えてくださることを願って、いったん終了。156.png

追記)そうそう、Ann はこの後、子供を連れてしばらく実家に帰ると言い Frank をひっぱたきます。

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2017年12月22日の追記です。

これまで5名の方にクイズにチャレンジしていただきました。
皆様ありがとうございます。

正解は... worse でした。

Nothing happened. と言った夫に対しての妻の返答は

No, it's worse ..., isn't it? 「何もないことの方がもっと悪いわ。そうでしょ。」

ふぅ...。どうでしょう皆さん。すごい言葉だと思いませんか。
彼女は、彼の身体を奪われることより、心を奪われることのほうがつらいと言っているのですね。
このシーンを思い出すと、昨今の芸能人の不倫の話題が、とってもばかばかしく思えるのです。

昔、Hall & Oates の曲に「身体はあげるけど、心はあげないよ」って歌ってた曲があったような気がします。何ていう曲だったか忘れました。

最後に、このシーンが入っている場面を見つけましたので、よかったらご覧になってください。
奥さん役の女優さん、演技がいいなあと思います。



0:40頃に Frank が家に帰った頃から見てください。上の台詞は3:30頃に出てきます。163.png


Commented by Southern Man at 2017-12-17 20:24 x
こんばんは。
恋愛映画のコレクションは数少ないのですが、折良く持っていたので再鑑賞してみました。worse? worst?貧弱な英語力の私では、俳優さんが喋る流暢なセリフはうまく聞き取れないのですが、字幕が「そのほうが、もっと悪いわ」となっていたので“worse”でしょうか? 間違っていたら申し訳ありません。
Commented by ladysatin at 2017-12-17 23:40
Southern Man さん
一番乗りの回答をありがとうございます♪
もしかしたら他にも回答してくださる方がいらっしゃるかもしれませんので、Southern Man さんの回答を数日非公開とさせてください。回答が集まったら(集まらないかもしれないけど)そのとき、公開させていただいて正解を申し上げますね。
Commented by れんげ畑 at 2017-12-19 00:42 x
ごぶさたしております。お元気そうで何よりです。
懐かしい映画ですね。そのころ流行った、ラブソングやトレンディドラマまで思い出しました。(笑)
私はテレビの洋画劇場で「吹き替え」でみたのですが、同じく、フランクの妻のその捨て台詞?の場面だけは妙に覚えているんです。不思議ですね。確か、「そのほうがもっと厄介なのよ!」みたいな雰囲気だったと思います。
そこで、「もっと悪いわよ」感を表せる1語を考えてみました。が、恥ずかしながら「worse」しか思い浮かびません。でもいかがでしょう?音的にもぴったりな気がするのですが。(答えが楽しみ~です!)
れんげ畑



Commented by ladysatin at 2017-12-19 13:30
れんげ畑さん
お久しぶりです。ご回答ありがとうございます。(^^)
あと数日回答を募ってみますので、お待ちくださいね。
Commented at 2017-12-19 20:41 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ladysatin at 2017-12-19 21:56
ご回答ありがとうございます。
非公開ですのでお名前お控えします。
Commented by spring at 2017-12-19 23:31 x
はじめまして。
最近、翻訳などのことを知りたいと思いブログを拝見させていただいていました。
今後も楽しみにしています( ´ ▽ ` )

問題の回答ですが、"black"だったらよくテレビで聞いたなーと思いコメントさせていただきます。
Commented by ladysatin at 2017-12-19 23:42
spring さん
初めまして。コメントをありがとうございます♪

今、4名様から回答をいただいていますが、3つの異なる回答をいただいています。
もう少し他のご意見をお待ちしたいと思います。正解をしばしお待ちくださいね。
Commented at 2017-12-20 19:06 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ladysatin at 2017-12-20 22:01
回答ありがとうございま~す。(^^)
Commented by ladysatin at 2017-12-22 00:54
回答してくださった5名の皆様、ありがとうございました。
正解は、実際に映画をご覧になった2名様でした。
遅くなりましたが、正解を追記しましたので、ご覧くださいませ。
Commented by Southern Man at 2017-12-22 21:46 x
「門前の小僧習わぬ経を読む」と言いたいところですが、観て答えたら反則ですよね。すみません。

何もなかったからこそ、まだ終わってはいない。フランクのモリーへの想いは埋み火のように心の底に潜み、再び燃え上がるかもしれない。妻のアンはそのことに絶えられなかったのでしょう。実際、ラスト・シーンでは、アンの懸念が現実のものになりますね。この結末は、映画としても後味の悪いものにしてしまったような気がします。書店で再会した二人があのまま別の方向に歩いていたら、余韻に浸れるとても印象的な映画になっていたと思うのですが……。

ご存知かもしれませんが、この映画には大いなる下敷きがあります。巨匠デヴィッド・リーン監督が1945年に制作した『逢びき』という名作です。古い映画ですが、道ならぬ恋に戸惑う男女を描いたとても良質な作品で、私にとって忘れ得ぬ映画の一つです。『恋におちて』のDVDは、その作品と比較鑑賞するために購入した記憶があります。機会があったらご覧になって下さい。
Commented at 2017-12-22 21:58 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ladysatin at 2017-12-23 03:14
Southern Man さん
>何もなかったからこそ、まだ終わってはいない。

なるほど、そう思われたのですね。私の感想はかなり違いました。Ann は、これから先の2人の関係を心配するというよりは、何も起こらなかったことに傷ついたと思ったのです。単なる浮気だったら、性的な関係をもっても「ごめんね」と言えば許したと思うのです。しかし、何もなかった。これが意味することの深さ。だから、今までずっとこのシーンが、私の頭から離れなかったのだと思います。

「逢びき」は知りませんでした。見てみたいです。
Commented by ladysatin at 2017-12-23 03:18
yasu さん
この箇所、聞き取りにくいですよね。チャレンジしてくださってありがとうございました。
今日も遅くまで仕事しています。今から寝ます。
Commented by spring at 2017-12-23 17:22 x
今度、こちらの映画を観てみます。
考えるの楽しかったです。また次があれば楽しみにしています。
私は映画で英語を学び話せるようになったので、また良い映画があれば教えていただけると嬉しいです!
Commented by Southern Man at 2017-12-23 22:49 x
『恋におちて』のストーリーは発端も結末もクリスマス。主題とは別のところに何気なく季節感を取り入れた、ウイットに富んだ記事でしたね。ladysatinさんの才知にはいつも唸ってしまいます。

どの曲も街やテレビではまず流れることはありませんが、私には、それぞれに思い入れがある三曲のクリスマス・ソングがあります。今回のお薦め曲はその中の一曲、Lynyrd Skynyrdの「Christmas Time Again」(2000年)です。サザン・ロックのクリスマス・ソング? なんかピンと来ないな。と思われるかもしれませんが、軽くスウィングしながら粘りのあるサウンドに身をまかせると、クリスマスが全身に染みこんできます。お仕事でご多忙中のようですので、イブか当日に一息入れるときに是非ともお聴き下さい。疲れた心と体を癒してくれます。

追記
Hall & Oatesのお忘れになった曲は、「I Can't Go for That (No Can Do)」ではないでしょうか。
Commented by れんげ畑 at 2017-12-24 05:28 x
動画をみて驚きました。けっこう淡々とした場面だったんですね。それに妻も夫も若い!
この映画は、当時(20代はじめ)の私には衝撃的なラブロマンスだったはずなのですが、今みると何とも微妙。(そういえば、数年後に流行った「マディソン郡の橋」も同様です。)

フランクさん、弱すぎます。ここに至っての告白は、一線云々にかかわらず大罪です。シラをきり通してあげなきゃ!
アン奥様、深追いしすぎです。妻なら直感でわかります、小さくとも夫の裏切りを黙って耐える必要はありません。が、「ボタン、掛け違っとーよ。」でも、「他の女性と・・想像しただけで、あたし、生きてはおれないわ。」でもいいんです。ここは軽く釘をさして、見逃したふりを。今、子どもを犠牲にしてはいけないわ!

人間って、太古も今も、立派な人もそうでない人も、本質的には変わりない気がするんです。だから、例えば男女のことならば、純愛も性愛も、若気の至りも中高年の暴走(※)も、大差ないように思えてしまう私(とても真面目な一般市民ですよ、念のため!)です。とはいえ、人を傷つけないほうがいいし、自分もできるだけ平和な心で暮らしたい。ロマンスは「妄想」で十分です!

クイズ、楽しかったです。「2文型だなあ。一語?シンプルな形容詞の比較級かあ?」みたいにワクワクしました。「It's black.」も勉強になりました。ありがとうございました。

(※これから更年期を迎える女性はホルモン分泌の勉強をおすすめします。勘違いで悩んだり暴走することのないように、です。男性にも知ってほしいですね。)





Commented by ladysatin at 2017-12-25 01:37
コメントを下さった皆さん
コメントバック少しお待ちください。仕事に埋もれていてすみません。
Commented by ladysatin at 2017-12-28 01:43
spring さん
楽しんでいただけてよかったです。映画のスクリプトからは、生きた英語が学べますよね。私は映画通ではないのですが、気に入った映画は何度でも繰り返して鑑賞してしまいます。思い返して、すごく良かったなあと思う映画は、Good Will Hunting です。スクリプトも買って読んだくらい。あと、今回の記事の映画の主演二人が出ていた The Deer Hunter も最高でした。

spring さんもおすすめの映画があったら紹介してくださいね。
Commented by ladysatin at 2017-12-28 03:21
Southern Man さん
Hall & Oates の曲はそうでした。I Can’t Go for That です。何だったかなあとずっと考えていました。教えてくださってありがとうございます。

Lynyrd Skynyrd のクリスマスソングは初めて聴きました。いいですね。今も仕事中ですが、癒されました。実は前回ご紹介いただいた女性歌手が私には無理だったので(すみません…)、今回私の大好きな Lynyrd Skynyrd の曲でうれしかったです。これは Ronnie の弟が歌っているのでしょうね。こういう味わいのある声好きです。

Lynyrd Skynyrd の曲はたくさん好きな曲があるんですが、特に好きなのは、The Needle And The Spoon と That Smell です。久しぶりに Ronnie がいた頃のコンサートの映像を YouTube で浸りました。Three Guitars の掛け合いがカッコよすぎて泣きそう。

また来年もよろしくお願いいたします。

追記
Janis Joplin の DVD 届きました。まだ一度しか見ていませんが、お正月は何回かリピートの予定です。Summertime のレコーディングの風景まで入っていて感動しました。
Commented by ladysatin at 2017-12-28 03:23
れんげ畑さん
そうなんです。私も久しぶりに見て、なんか淡々としているなあと思いました。昔と受けるイメージが変わったのは、自分も年をとったということなのかもしれませんね。マディソン郡の橋は私も見ました。当時は、あのありえない状況設定にも感動しましたが、今見たら笑うかもしれません。

れんげ畑さんの言葉を、フランクとアンに言ってあげたいです。フランクは黙っていればよかったものを、やっぱり罪の意識が深かったんでしょうか。関係ないけど、このシーンを見て、ロバート・デ・ニーロの若い頃は素敵だなと思ってしまいました。メリル・ストリープもきれいですね。

今回、非公開のコメントを下さった方の中に、something じゃないかと答えてくださった方がいらっしゃったんです。というのも、Nothing happened. とフランクが言ったからとのことだったのですが、私これを聞いて、うまいなあと思いました。No, it’s something, isn’t it? はありですよね

もうすぐ今年も終わります。
どうぞ良いお年をお迎えくださいね。
Commented by れんげ畑 at 2017-12-31 12:38 x
Nothing happened. に、It's something. と切り返す妻、知的でステキです!
worse 、 black、something 。それぞれに、妻の性格が表れていますね。おもしろいです。

ladysatinさんの深い考察に触発されて、英語や言葉や人間についてあれこれ考えを巡らせるのは、とても楽しいです。(AKBの歌の英訳版を、暗記して歌いまくってたこともありますよ、家族に騒音呼ばわりされながら。)また、コメントされる皆さんのお話も、とても勉強になるんです。地方に住み、英語には何の関係もない暮らしをしている私にとって、Lady Satin's English Projectは、プロフェッショナルな英語のお話をきかせて頂ける貴重な場です。いつも感謝しています。

お正月はゆっくり過ごせるとよいですね。
では、よいお年を!

(追伸
「わかれ道」を思い出しましたとコメントした後、考え込んでしまって返信し損ねたままになっていました。ごめんなさい。
ladysatinさんが、主人公と似ているとは思わないです。何というか、表現が難しいのですが「人生の転機を自分で作り、決断した」女性の、生命力のようなものを共通して感じたのかなと思います。自分で考え抜いて決断する、つまり、良くても悪くても結果を全て引き受ける覚悟をもてる人。そういう人を、立場や価値観の違いがあったとしても、私は、心から応援したいです。では!)
Commented by 土本國繁 at 2017-12-31 19:06 x
そのダイアローグは良いですね。

あれは意地悪での発言ではなかったと思うのですが昔林真理子さんが女友達が彼氏からプレゼントをもらったといわれた時にそのプレゼントの品物の金額を考えて「その金額は(いわゆる)風俗(という日本語は翻訳不能らしのですが)に行くと何回分ね」といって友達から激怒されたという話を書いていました。

林さんにそういう感覚があるから今「恋愛小説の巨匠」なのでしょう。

ただホール&オーツの曲に"Man eater"という「アイツはキレイだけど好きになっちゃダメなのに」という曲もありますし、しょせん男の私には何にもいえないところです。男だったらしょせん"Lady-killerどまりなのですが。"

ただ若い女性のタレントの方の騒動はいったいなんだったんでしょうか。視聴率が稼げたのでしょうがマスコミの見識を疑っていました。

養老孟司さんが「恋は病気なんです」と断言されています。あれは本来「子供に対して人類という種に埋め込まれているスイッチが間違って入った状態で病気なんだ」という説です。思想家の内田樹さんが「自分はひとからも冷たいといわれるし自分でも冷たいと思うから子供が生まれても何も感じないだろう」とばかり思っていたら異常にかわいく感じて」という話を書いていらしゃいましたし。そのスイッチが入っているらしいMBSアナウンサーの西靖さんが赤ちゃんのウンチをみてもかわいく感じるとおっしゃいます。

"Love is blind"というだけではなく"Love is ill"なのかもしれません。

ただ長年私にはメリルストリープのことがわからないでいたのですが「マンマ・ミーア」を観て「このひとは同世代の女性から指示される女優なんだ」と納得しました。だからしょせん男の自分が観ても「マディソン郡の橋」の意味がまったくわからなかった訳だと納得したのです。
Commented by ladysatin at 2018-01-04 13:26
れんげ畑さん
年内にお返事をするはずが、遅くなりすみません。
お正月も仕事ばっかりでした。

AKBの歌の英訳を暗記してくださったとは感激です。実はあの記事を読んで下さった、ある大学の先生が、留学生に歌わせたいので私の英訳を使ってもよいでしょうかとコメントを寄せてくださったことがありました。私はもちろん快諾しました。私のブログの記事が、こんなふうに人の役に立っているのを知ると、感無量です。

私には、あと一度人生の転機が訪れると思います。あと数年のうちに。そのときどんな決断をすべきか、今考えているところです。
Commented by ladysatin at 2018-01-04 23:17
土本さん
ご無沙汰しています。お正月はゆっくりされましたか?

いつも楽しいお話をありがとうございます。林真理子さんのお話は面白いですね。あれだけの作品を次から次に書けるのは、普通の人とは発想が違うからでしょう。そのプレゼントの話も独特の視点ですね。

Love is ill. は同感です。現実が見えなくなる状態ですものね。Love と言えば、「恋」と訳すか「愛」と訳すか悩みます。日本語では、恋と愛の概念は全く違いますが、英語では Love ですべて片づけられてしまします。Love is blind. は「恋は盲目」なのであって「愛は盲目」ではない。I love you. は「あなたを愛しています」なのであって、「あなたを恋しています」とは訳しません。英語の Love には、愛も恋も入ってるのでしょうか。これを考え出すと深みにはまってしまいます。
Commented by 土本國繁 at 2018-01-08 17:23 x
正月は仕事でした。サービス業はそんなものです。お気遣いありがとうございます。

今の日本人は英語が基本苦手です。これは「そこまでの必要性がないから」です。

明治日本人が「あの概念もない、この概念もない」という事態に直面して「翻訳語」をつくりまくったから欧米語の概念をほぼ日本語で表現できるのが今の日本語だからであるからです。

たとえば"dream""love"という概念に対応する日本語はなかったはずです。

今は普通に"dream"を「夢」と翻訳するのですが、もともとの日本語の「夢」は「夜寝ている時に観る夢」だけだったはずです。「君の将来の夢は」という用法は日本語にはなかったはずです。

そこでそうとう無理をして"dream"にあたる日本語を「夢」にしたはずです。

また"love"に対応する日本語もなかったはずです。むりに「愛」や「恋」を当てはめているはずです。

伝統的には「愛」という日本語は「慈愛」であるとか「愛玩」のように熟語の一部として使うのが一般的で特に仏教用語では「愛」は悪い意味です。ただ「恋愛」という熟語は(たぶん)あったのでしょう。

そこで"love"を「恋」とか「愛」と翻訳すると明治日本人が決めたはずです。

"dream"も"love"も伝統的な日本語にない概念です。

あれは本来「法令順守」という意味ではなく「従うこと」や「従順さ」のことですが"compliance"(コンプライアンス)と多くの現代日本人が使っているのですから「必要性があれば覚える」のです。

以前姜尚中さんが「外国語を学ぶ意味」を「違う概念を学ぶこと」とおしゃっていたのですが、それは本当にその通りだと私も思うのです。

以下は雑談ですが以前中国からの留学生の方と話していて(英語で)彼が「矛盾の意味が日本語と中国語では違う」といっていたのです。彼から「日本語で矛盾はどういう意味になりますか」と聞かれたので「"logical mistake(論理的間違え)"ですかね」と答えたのです。彼が「そうでしょう。中国語では"conflict(衝突)"なんですよ。最初戸惑いました」といっていました。

同じ漢字を使っていても「概念」が違うこともあると、その時納得したのを覚えています。
Commented by ladysatin at 2018-01-08 22:15
土本さん
私もお正月の間、ずっと仕事していました。今日はゆっくりできたので、お返事が迅速です。(笑)

いつもながらとても勉強になります。dream や love の概念は日本にはなかったんですね。私が、「恋」や「愛」は英語では love だけで片付けられると思ったのは、発想自体が逆で間違っていますね。love が日本に入ってきて、明治の日本人が「恋」や「愛」という訳語を付けたのなら納得です。

「外国語を学ぶ意味」は「違う概念を学ぶこと」
これはまさしくその通りだと思います。概念というのは、言葉で説明するのが難しいですよね。特に小説の翻訳を読んでいてそう感じます。原書をいかに素晴らしい翻訳者が日本語に訳したとしても、原書にある概念は日本語で完璧に表すことは不可能です。実は、最近このことを痛感したことがあって、また記事にしたいと思っています。

「矛盾」については、韓非子の矛と盾の話しか知りませんでした。中国語では conflict のことなんですね。
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by ladysatin | 2017-12-17 14:15 | 英語と私といろいろ | Comments(28)