2014年 03月 22日
immediately vs. quickly
二つともよく使う副詞ですが、使い方が紛らわしい場合があるので、書きとめておきたいと思った次第。
まず、quickly には「動作・行為の時間が速く」という意味があるのは誰でも知っています。
●I cook quickly during the weekdays 「平日は手早く料理します。」
この quickly は fast と同じ意味です。「1時間でなく30分で料理をすませる」という意味ですから、この用法において quickly の代わりに immediately を使うことはできません。
この点はわかりやすいと思います。
紛らわしいのは、話者が発話してからの「経過時間」が関わってくるときです。
簡単な文を作ってみました。
① Do it immediately.
② Do it quickly.
両方とも「さっさとやってよ!」みたいな意味になるのかなと思うのですが、同じ「さっさ」でも、間の取り方が違うんです。
Longman で比較をしてみましょう。
★immediately
http://www.ldoceonline.com/dictionary/immediately_1
1番目の項目) immediately: without delay [= at once]
「直ちに」という意味です。つまり、話者は Do it immediately. と言った直後に相手にそれをしてもらいたいと思っています。10分後とかではない。
★quickly
http://www.ldoceonline.com/dictionary/quickly
2番目の項目) quickly: after only a very short time [= soon]
この記載を見ると、immediately との違いがかなりはっきりします。
immediately が at once なのに対し、quickly には soon と記載されています。
soon は「すぐに」という意味がありますが、Do it quickly. と言った直後という差し迫ったニュアンスはないようです。immediately よりも、取りかかるまでに時間の余裕が若干あるといえますね。
お母さんが「はよ宿題せーよ」とせかしている場面
●Do your homework immediately.
ゲームに夢中になっていつまでたっても宿題をしようとしない息子に、しびれを切らして言う時はこっちかな。
●Do your homework quickly.
夕食が終ってテレビを見ている息子に、明日も朝早いんだからさっさととりかかりなさいというときはこっちを使うかしらね。
ということで、この二つの違いをまとめると
immediately -発話後の時間の経過はない。「たった今すぐ」という感じ
quickly -発話後、主観的にそんなに経っていないと感じる程度の時間の経過は許容範囲
こんな感じかなと思います。
今日はちょっと気になった副詞の用法でした。