Tears in Heaven – Eric Claptonの考察(1回目)

name と same
hand と stand
韻をふんでいるの。素敵な詞ですね。

さて今日は Tears in Heaven の前半の考察をします。

Tears in Heaven の記事は全部で3回あります。
下記、最初の訳詞の記事から是非読んでいただけるとうれしいです。
こちらです。→ 訳詞の世界~Tears in Heaven – Eric Clapton

いろいろ調べていく中で、私のこの曲に対する受け止め方はかなり変わったように思います。
前回の記事で、Time can bring you down の節で「息子の死に対する自責の念」が感じられると書きましたが、おそらくその思いは歌詞全体に渡って詰まっているようです。

悲しすぎる歌だと思うのですが、私はどうしても読み解きたい思いが強く、短いメッセージから作者の心に踏み込ませていただきたいと思います。

まずこの曲の中で、父親である Eric Clapton さんと亡くなられた息子さんはどういう場所にいるのか、皆さんには想像がつきますか?

息子は天国にいるわけですが父親は?

父親も天国にいますね。
もちろん実際にはいませんが、その設定で書かれています。
息子のとなりに座っていて、息子に話しかけているのです。
息子には父親は見えないのですが。。。
そのことが明示されている箇所があります。

では最初のところ。

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Would you know my name
If I saw you in heaven
Would it be the same
If I saw you in heaven
I must be strong, and carry on
'Cause I know I don't belong here in heaven

もしも天国で会ったなら
君は僕の名前を覚えているだろうか
もしも天国で会ったなら
以前と同じでいられるのだろうか
僕は強くならなくてはいけない
そして頑張って生きていかなくてはならないね
ここ天国は僕がいるべき場所ではないとわかっているから
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★Would you know my name if I saw you in heaven?
この曲の最初は仮定法過去形で書かれています。

★Would it be the same if I saw you in heaven?
ここもそう。洋楽には仮定法過去が実に多いですね。

ここです。name と same は韻を踏んでいますね。

この文ですが、実は it がとても気になっています。私の訳では、父親と息子の間の了解のものとして it が使われていると解釈した訳 -「(僕たちは)以前と同じでいられるのだろうか」としました。これはこれで良さそうだと思うのですが、この it を前文の my name と考えることもできるのではと思ったりもするのです。

つまり、「もしも天国で会ったなら、僕の名前は現世と同じなんだろうか?」と解釈できないでしょうか。もしかして Eric は自分が天国に行ったときに、息子がすぐに自分をわかってくれるかなと心配したんじゃないかと思ったのです。

こう考えたのは、お盆に墓参りに行って、父親の戒名を久しぶりに見たからでした。でもこれは仏教の話だし。。。考えすぎかな?ただすぐ前に my name が出ているのでこれを否定できる理由が見つからず、今もちょっと悩んでいます。どなたかご意見あればコメントに書いてくださいね。

さて、冒頭のところで、父親も天国にいると書いたのは、次のフレーズです。
★'Cause I know I don't belong here in heaven

ここで使われているのは there ではなく here です。
there であれば、天国にいる息子を現世から見ていることになりますが、here は息子のいる場所です。
以前、Sarah Mclachlan の Angel を訳した時も、here は重要な単語でした。
場所を表す副詞って文章を読みとく上で、手掛かりになることが多いです。

もうひとつ注意したい点は、 belong の使い方です。
belong to ... 「...に所属する」という言い方がありますが、ここでは belong in... となっています。

ジーニアスで調べてみました。
belong in... <物・人が>[ある(いる)べきところに]ある、いる
ということで「ここ天国は僕がいるべき場所ではないとわかっているから」としました。

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Would you hold my hand
If I saw you in heaven
Would you help me stand
If I saw you in heaven
I'll find my way, through night and day
'Cause I know I just can't stay here in heaven

もしも天国で会ったなら
君は僕の手を握ってくれるだろうか
もしも天国で会ったなら
僕が立っていられるよう助けてくれるだろうか
僕は自分の進むべき道を見つけていくよ
昼も夜もね
ここ天国に僕がいることはできないとわかっているから
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★Would you hold my hand if I saw you in heaven?
★Would you help me stand if I saw you in heaven?

ここも、hand と stand が韻を踏んでいます
さりげなくて素敵ですね。

この箇所はとても辛い思いが感じられる箇所です。4歳の息子に対して「僕の手を握ってくれるのかい?支えてくれるのかい?」と言っています。「僕が立っていられるよう助けてくれるだろうか」というのは、これを書いた頃は立っていられないほどに精神的に弱っていたからではと思えてきます。

「僕は君を守ってやれなかったけど、それでも支えてくれるのだろうか」という思いを私は感じます。彼の息子に対する罪悪感を表現しているように思えてなりません。皆さんはどのように思われるでしょうか。

今日考察した最初の2つの節は、次の Time can bring you down の伏線となっているように受け止めました。

さて次回の続きですが、覚えておくべき「使役の用法」がありますので、そこを解説します。
それと Tears が「深い悲しみ」という意味になる点についても書きますね。

お読みくださった皆様
Thank you so much.
by ladysatin | 2013-11-19 21:03 | Music & English_2