昨年に続き、今年度のセンター試験をやってみました。

朝の通勤電車の中で、ウォークマンを聴きながらペンを片手に真剣なまなざしでセンター試験を解く、きれいめ?? (*^^*) のおばちゃんがいたらそれは私です。両隣のサラリーマンのおじさん達のちらちら視線などよそに、一心不乱に問題を解きましたよ~。

一応長いこと英語をやってる私ですので、高校生と同じ80分の制限時間はあんまりでしょう。
タイムリミットを30分に設定しました。^^

去年より今年の方が簡単な気がしました。最後の長文読解まですいすいっと進みました。

満点でしょう♪と思いつつ自己採点しました。

結果は...

いっこ間違えてました... (´_`。)

ショック...

去年は満点だったんですが、やっぱりポカミスをしちゃいました。
その間違えた問題のところはあとで書きますね。

ところで皆さん、センター試験は英語で何というかご存じですか?
答えは... The National Center Test

大学入試センターは National Center for University Entrance Examinations

ではでは、今回の試験で個人的に気になったところをほんの少しだけピックアップしてみます。

●第1問
発音・アクセントの問題は良問だったと思います。どれも英文を読む上で知っておかなくてはならない実にベーシックな単語ばかりでしたね。dinosaur の発音は高校生には少し難しかったかも。消去法で答えた人もいたでしょうね。

●第2問
Aの問9で so...that の構文が出ていました。
The Internet has become (so) powerful a tool (that) people living anywhere can access any educational resource.

この英文は少し難易度が高かったかも。私が高校生に教えていたころ、形容詞 (powerful) のあとに冠詞つき名詞 (a tool ) があるのがどうもわからんという生徒が結構いました。a powerful tool だと普通の語順ですよね。しかし、上の問題では so a powerful tool とは言えません。so が修飾するのは形容詞か副詞ですから、a powerful tool のような名詞句をもってくることができません。ここでの so は形容詞の powerful を修飾したいので so powerful にして a tool をその後ろに置かざるをえないということですね。

さて、ここで (such) powerful a tool (that) を選んだ受験生もいたと思います。such と so は両方とも「そんなに」という程度を表すので紛らわしいです。such の場合は、後ろに名詞(句)がきますから、今回の文では使えない。such ...that を使いたかったら語順を変えないといけないですね。

以下の語順だとOK
The Internet has become (such) a powerful tool (that) people living anywhere can access any educational resource.

★so ...that と such ...that よく似ていますが語順が変わるので要注意です。

Cの問3は、dream の用法を問う問題でした。dream は to 不定詞をとりません。前置詞 + 動名詞の形にします。
正解は I wouldn’t dream of doing such a thing!
(誤:I wouldn’t dream to do such a thing! ×)

第3問はスキップします。

●第4問
毎年グラフの問題は出てきますねえ。はい、私が間違えた箇所は第4問でした。
よ~く読まないとひっかかっちゃうなあ。

SNS の問題の問1で、グラフの (A) (B) (C) は、Students, Teachers, Parents のそれぞれどれを指すかという問題で間違えました。

選択肢
① (A) Parents (B) Students (C) Teachers
② (A) Parents (B) Teachers (C) Students
③ (A) Students (B) Parents (C) Teachers
④ (A) Students (B) Teachers (C) Parents

まず、(A) が Students だというのはすぐわかりますね。本文に a quarter of students chose "safe" とありますから。そこで①と②ははじかれて、残りの選択肢は③と④です。

ここで私は③を選んでしまったんです。正解は④でした。本文のこの箇所を読み間違えました。
In contrast, with the students’ responses, their parents and teachers were more cautious about the risk associated with SNS use, with teachers slightly more likely to see high risk.

with teachers slightly more likely to see high risk
この箇所は「SNS に対して高い危険性を感じているのは親より先生が少し多いようだ」と言っていますね。ここを私は左から2番目のグラフ A little risky に結び付けてしまったんです。slightly と little を何も考えずに関連付けてしまった。安易でしたね~。ここは、Very risky のグラフでチェックしなくちゃいけなかったのに。完全なポカミスです。
(朝の通勤時間だったから見直ししなかった...と言い訳をしてみる。)

チャレンジした皆さんはどうでしたか?だまされませんでした?

●第5問・第6問
この長文読解では単語の意味を推測させる問題が2つありました。
第5問では has a penchant for 第6問では burgeoning の意味を考えさせるというものでした。両方とも高校生には難しいフレーズと単語です。

こういった問題が出題されるのはとても良い傾向だと思います。英文を読んでいて、すべての単語やフレーズを知っているケースはほとんどないのではと思います。わからない単語に突き当たったときに、それまでの文脈からどういう展開になるのかを考える力をつけることで読解力はさらに強固なものになりますよね。

has a penchant for については、その前の文に She’s getting good grades and likes her classes and teachers. とあり、彼女が成績が良く授業や先生が好きだというポジティブな面が書かれています。それに続き、In particular, she has a penchant for numbers and loves her math classes. なので、ここは In particular で好きなものを強調していると考えられますよね。だから答えは is fond of が適切だとわかります。

burgeoning については、前の文で市民科学のプロジェクトの初期の形態は1900年にさかのぼるとあり、続いて However, citizen science projects are burgeoning more than ever: の中に使われています。

more than ever - これまで以上にどうだというのでしょうか。それはコロンのあとの具体例が示しています。

over 60 of them were mentioned... これは 1900年の one of the earliest projects に比較して、60以上にまでなったと言ってます。つまり「増加した」ことが言いたい。となると答えは increasing rapidly しかなかろうという結論です。

072.gifついでに penchant と burgeon の意味を押さえておきましょう!

ジーニアスより
penchant
通例 a penchant
(...に対する)(他人には好まれない)強い好み、趣味、傾向
・have a penchant for painting 絵が大好きである

burgeon
1. 新芽を出す、花が咲く
2. (郊外・企業などが)急に発展する(広がる)
3. (人口などが)急増する

******************************
以上、私なりのセンター試験のおさらいでした。
もっと詳しい解説は予備校のサイトにあると思います。

ところで、私はセンター試験は受けたことはありません。
共通一次試験を受けました。(>_<)
※一期校・二期校の世代ではないのよ~って強調しておくわ~。

私の頃に比べたら試験内容はかなり良くなってると思います。こんなの知っていてもしょうがないでしょっていうような問題は今年の問題にはなかったですね。SNS の問題も今ならではのトピックでした。

今回も色々勉強になったので、また来年チャレンジすることにします。

では。001.gif

******************************
追記)
インターネットを見ていたら、堀江貴文さんとマーティフリードマンさんがセンター試験にチャレンジしたって書いてありました。堀江さん178点、マーティさん177点ですって。
どうですかね~。この点数 004.gif

堀江さんは、使役の問題を間違えたらしいです。
第2問の問2のことかな。カッコ内に入れる問題を選べというもの。

Scott went to the police station because he (???).

選択肢
①caused his computer stolen
②got stolen his computer
③had his computer stolen
④was stolen his computer

正解は③ですよね。おそらく④を選んだんだろうなと思います。
Scott went to the police station because he (was stolen his computer). × ←まちがい

自分が盗まれてはあかんよ。(´▽`)
でも、堀江さんは受験してからはブランクがあるのに頑張った方ですね。
久留米大附設から東大でしたよね。
さすがだわ。

マーティさんは上で私が解説した (so) powerful a tool (that) が出来なかったらしい。

もう、マーティ先生ってば、こんなん間違えたらあかんわ。
バリバリのネィティブなんやからね。ヽ(´o`; オイオイ

来年挽回しようねっ♪
by ladysatin | 2015-01-24 20:25 | 英語と私といろいろ | Comments(3)

Woman’s Language

今日は、センター試験の英語を東進のホームページからダウンロードしました。

もう解答速報が載ってるの。速いわねっ w( ̄▽ ̄;)w

プリントアウトしたので、明日の通勤電車でチャレンジします。

昨年のセンター試験は満点だったんだけど今回はどうかなー。
結果と感想は次回書きます。(^^;)

さて、今日はちょっと毛色の変わった内容でも。

072.gif女心の本音と建前について (>-<)

誰がこんなの書いたのか知らないけど、思わず笑っちゃった。↓

女性の皆さんはいくつ自分に当てはまるか考えてみてね。
男性の皆さんは女心を勉強しましょう。

f0307478_20451552.jpg
















※左が建前で、右が本音です。

*****************************
さていくわよ~ (o^-^o)

★Yes = No 
女の Yes は No だと思え 

★No = Yes
いやよいやよも好きのうち

★Maybe = No
とりあえずその場をしのいどこっと

★We need = I want
誰かを巻き添えにすると安心なのだ

★I’m sorry = You’ll be sorry
後悔するのはアンタのほう

★We need to talk = You’re in trouble
「ねえ話があるの~」って彼女に言われたらビクッとしよう

★Go ahead = You better not
痛い目にあうのも人生の勉強でしょうし...

★Do what you want = You’ll pay for this later
「ダーリンの好きにしていいわ」
あとは知らんよ

★I’m not upset = Of course I am, you MORON!
「怒ってないから気にしないで」
それを真に受けて放っておくと取り返しのつかないことに

*************

男はつらいよ
女はこわいよ

ではまた 001.gif
by ladysatin | 2015-01-18 20:35 | 英語と私といろいろ | Comments(4)

seem のお話

今日のトピックは seem についてです。

以前、英語サイトの SNS にいたことを書きましたが、その時お友達になり、今でも交流している方がいます。

その方(Rさん)は自宅で小中高生に英語を教えてらっしゃるのですが、時々、生徒からの質問でうまく答えられないことがあると私にメールしてこられます。Rさんからのメールを読むたびに、現場の先生方は、不意をつかれたような質問を生徒から受けることがあって大変だな~と思います。

今回は、その Rさんからの質問をとりあげますね。

高校生の試験範囲で seem の書き換えを教えているところだとのことです。

こういう文があります。
●It seemed that he was ill.  彼は病気のように思われた。

これを He を主語にして書き換えるとこうなりますね。
●He seemed to be ill.

Rさんはいろいろな例をあげて seem の書き換えを説明したようです。生徒も理解してくれてほっとしたとか。しかし、それもつかのま。そのあと、思いがけない質問をその生徒から受けたそうです。

その質問とは...
072.gifHe seemed that he was ill. ではなぜダメなんでしょうか???

この質問に驚いた Rさん。即答できず、色々調べたけれど、「文法的にこういう使い方はしない」とか、「これだと、最初の He と後の he と二人の男の人がいる事になる」とか書いてあるものとかあって、うまく説明できなかったとのこと。そこで私のところに来られたわけなんです。

Rさんご自身は He seemed that he was ill. は間違いだとわかっておられます。It seemed that は構文として頭の中に入っていますから、これが He seemed that になろうわけがありません。しかし、なぜか?と聞かれたら「あらら」となって説明できないというケースです。

こういうことってありますよね。自分の頭のなかではわかっていても、人に説明するのが困難だということ。こんな時、つくづく思うのは「自分が理解することと、人に教えることは全く別物だ」ということです。

To know is one thing, and to teach is quite another. を感じる瞬間ですね。

そこで、「どう説明したらいいですかね~」というRさんからの質問を受けて、私だったら生徒にどう説明するかなと考えてみました。同じような疑問をもってらっしゃる方にも読んでいただければ幸いです。

①He seemed that he was ill. はなぜダメなのか。

この質問から、そもそも、なぜ、この生徒は①ではダメかと思ったんでしょう?と私は思ったんです。

ははぁ。もしかしてこれと混同しちゃったのでは?

この文の seemed を said にしてみましょう。すると...
②He said that he was ill.

②の文は正しい?
ええ正しいですよね。そして動詞の seemed が said に変わっただけであとは①と全く同じです。
だから①も良さそうに見えたんじゃないかな?
目の錯覚を起こしそうです。

ここは said の文を先に説明するとわかりやすいかもしれませんよ。

②は said の目的語が that 以下です。
He --- S
said --- V
that he was ill --- O

このようにSVOの第3文型なのです。だから②は正しい。
しかし、①の seem は第3文型になりません。
というのは seem は自動詞だからです。

このように、動詞の性質が違うということですね。said を使った②の文と混同しないことが大事です。
say は目的語をとるが seem はとらないということ。

だから①は間違いなんだという結論になりますね。
おそらくこの説明で、質問した高校生にはわかってもらえたんじゃないかと思っています。

--------------------
ここからは補足です。

seem は be動詞と同じく linking verb というもので、それだけでは意味をなさず、補語Cを伴なって使います。

もういちどこの文を見てください。
③He seemed to be ill.  彼は病気のようだった。

He --- S 主語
seemed ---V 動詞
to be ill --- C補語

そして、③は It を使って書き換えることができます。
④It seemed that he was ill.

このIt は特に意味はありません。仮主語(形式主語)でもありません。
ただ文としての体裁を作るために置かれています。
It rained yesterday. の It と同じように考えるといいです。

④の文の文型は何かについては色々あるようです。
第1文型の SV と言う人もいれば、特殊構文という人もいます。

いずれにしても、言いたいことは that 以下なんだけど、そこに「のようだ」というニュアンスを入れたいがために seem を使う時は、導入の It が必要なのだと考えるのがわかりやすいかなと思います。

今日は seem についてちょっぴり考察しました。

あ、センター試験の英語は1月17日でしたね。
忘れないようにチャレンジしなくちゃ。

では。001.gif
by ladysatin | 2015-01-12 20:41 | 英文法_English Grammar | Comments(0)

今日は原爆関連のトピックです。

朝日新聞の特設サイト「広島・長崎の記憶~被爆者からのメッセージ」のボランティア翻訳がまだ続いています。当初の立ち上げ時からずっと参加させていただいていて、10本くらいの記事を英訳させていただきました。

昨年の10月に、また英訳依頼がきました。残業が続いていた時期でもあり、今回はお断りしようかと思ったのですが、いつも頼りにしてくださるのでやっぱりお引き受けしました。

過去にもこのボランティア翻訳については3回ほど記事を書いていますが、この翻訳に私が積極的にかかわっている理由はまだ書いていませんでした。

私が参加している理由は、まずこのサイトの趣旨に賛同しているからに他なりませんが、個人的に気持ちが駆り立てられるのは、私が被爆二世だからだと思います。私は長く関西に住んでいますが、生まれは長崎で、両親は被爆しています。小さな頃から原爆の恐ろしさを親から聞いてきたからか、このサイトの翻訳に関してだけは、使命感をもって取り組ませていただいています。

今回担当した記事について少し書きたいと思います。

長崎で被爆した女性の体験「ニュージーランドで語ってくれ」というタイトルの記事です。10月に依頼を受けて、すぐに取り掛かり英訳を担当者に送付しました。そしてネィティブチェックが戻ってきました。

今回とてもうれしかったのは、ネィティブのチェッカーからの感想をいただけたことです。ご担当者によると、私の英訳について「たいへん上手で奇麗な英語に本当に感心いたしました(原文まま)」という感想が添えられていたということでした。今まで担当した記事には特に何もなかったので、今回もただチェック後の英文が戻ってくるだけかなと思っていました。

ネィティブから英文をほめてもらうのはやはりうれしいものです。おそらく「日本人にしては」という但し書きがつくのかもしれませんが、それでもうれしかったです。

「ニュージーランドで語ってくれ」 - まずこのタイトルを読んで、なぜニュージーランドなんだろうと思いました。私の無知をさらけだすようですが、原爆被害の実相を伝えるため、国が1995年から世界各地で開いている「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」のことでした。こういう取り組みがあるということを今頃知って恥ずかしい気持ちになりました。

さて、ネィティブチェックで修正された文は今回も色々と勉強になりました。ネィティブが修正した英文を、今度は私自身がチェックします。この作業は非常に重要です。ネィティブが修正したからOKだろうと思ってそのままにしておくと、日本語からかけ離れてしまうことがあるからです。

実は今回、気付いてよかったと思った箇所がありました。元の日本語はこうです。
「羽田さんは戦後、医師への道半ばで亡くなったあの医大生の姿を思い、人の命を支える仕事を志す。」

この日本文を私は以下のように訳しました。
After the war was over, Ms. Hada decided to commit herself to a job to support people's life, recalling the medical student who died on half way to a doctor.

するとこの英文をネィティブは以下のように修正して戻してきました。
After the war ended, Ms. Hada decided to commit to a life of service to others, recalling the medical student who had died on his way to seek a doctor’s help.

これを読んで「しまった」と思いました。ネィティブのチェッカーは、この医大生は医者の助けを求めている途中で亡くなったと書いています。これはもちろん私の英語がそのように読めてしまったからなんですね。この点、大いに反省しました。そして、新聞社の担当の方に、これはまずいので書き直してくださいとお願いしました。

その後、どのように直ったかの連絡はなく私も忘れかけていました。すると、昨年の暮れの12月26日に「翻訳をアップしました。」との連絡が入りました。

きちんと修正してくださっているかなと思いつつ、サイトにアクセスしました。すると、英文はこのようになっていました。
After the war ended, Ms. Hada decided to commit to a life of service to others, recalling the medical student who had died on his way to becoming a doctor.

そう、私の英文は「医師への道半ばで」を on half way to a doctor としていたので誤解を生む表現だったのですが、チェッカーは on his way to becoming a doctor と明確に書き直してくださっていました。

またひとつ勉強した ― そう思いました。

よかったら皆さんにも読んでいただければうれしいです。
日本語 → 「ニュージーランドで語ってくれ」
英語 → Asked to Speak in New Zealand

今年は被爆70年。この企画は今後も続いていくようです。まだこのサイトをご存じない方も多いと思うので、私のブログでは機会があるたびに取り上げたいと思っています。

少しでも原爆のことに興味をもってくださる方が増えますように。
by ladysatin | 2015-01-11 18:31 | 英語と私といろいろ | Comments(2)

TOEFL の文法問題で...

今日は難儀な問題を検討したいと思います。
TOEFL の勉強をしている知人の T君から受けた質問です。

以下は問題集にあった文法の空所補充問題です。
カッコ [ ] に入れるものを A~D から選んでくださいというものですね。
さあ、どれを選びましょうか。皆さんも一緒に考えてみてくださいね。

英文
Eventually, [ ] of the atomic nature of matter, it was finally realized that magnetism and electricity were not separate phenomena.


選択肢
A. science when it became aware
B. when science became aware
C. science becoming aware
D. becoming aware of the science


で、正解は B でした。こんな文になります。
Eventually, when science became aware of the atomic nature of matter, it was finally realized that magnetism and electricity were not separate phenomena.

B を入れた英文は、まず問題なしですね。訳してみましょう。
「やがて、科学が物質の原子的性質に気付くと、磁気と電気は別個の現象ではないことが、ついにわかった。」

さてここからが問題。
質問してきた T君は選択肢の C に目を付けました。

彼曰く
「C は B を独立分詞構文にした形ですよね。正しい書き替えなのに、なぜ間違いになるのか納得できないです。」

ほう!どれどれ考えてみましょう。

B. when science became aware
C. science becoming aware


おっしゃるとおりでございます。B を分詞構文にすると C になりますねえ...

そこで T君は自分なりに調べて、いくつかの回答をえたとか。
大体こんな感じだったらしい。

・文法上は間違いでなくても、TOEFL や TOEIC では素直に読める方を選ばないとだめなの。
・接続詞の when が付いている方が、前後関係がはっきりするでしょ。だから B を選ぶの。
・独立分詞構文は、一般の文ではほとんど使わないから選んだらだめ。
・この問題自体が悪問なんじゃない?

う~ん。確かにどれも一理ありそうですが...根拠としては弱いですな。(゚ー゚;A
そこで T君はネット検索して同じ質問が上がっていたのを発見し、これまでの中で一番説得力のある解説があったとのことで私に教えてくれました。

こんな内容でした。
----------------------------------
C がダメなのは「become の性質による」ものです。分詞構文は状態、その時点での進行、習慣的なことなど何らかの「継続的」意味を持っています。これは現在分詞が持つ本来の意味によるものです。when science became aware における became は一瞬の動作ですが、分詞構文にすると「~しつつある」という意味になり、この文意に反するということです。つまり、science becoming aware は「気付きつつあった」ということになり、主文の「ついに認識した」とはつながりが悪くなります。だから、どうしても分詞構文にしたければ science having become aware とします。そうすれば「気付いた」という一瞬の動作を表すことができるので、文意がとれます。
-----------------------------------

以上が概要です。見ると2009年の質問でした。ということは、結構以前から疑問に思っている人がいるということなのかもしれません。で、これを読んだT君は「サテン姉さんも同意しますか?」と聞いてきよったんです。

姉さんの答えは... 「同意できない」です。(。-人-。) ゴメン

独立分詞構文にできないという点は同じですが、その理由がちょっと違うんです。

ではそこからいきますね。まず、一瞬の動作だから分詞構文にすると「~しつつある」になるという考えに同意できません。なぜならば、一瞬の動作を表す動詞も分詞構文には頻繁に出てくるからです。

例えば arrive を使った表現を以前の記事でとりあげました。

This train starts at two, arriving in London at nine. (ロイヤル英文法より)
(この列車は2時に出発し、9時にロンドンに着きます。)

この文での arrive は「到着しつつある」という意味は考えられないですね。
arrive だけでなく、start, begin, end などの一瞬の動作を表す動詞を使った分詞構文はいくらでもあります。
だから、become の性質によるものという解説はちょっと違うかなと思います。

ではなぜ独立分詞構文ではだめなのかということですが、この文の eventually に注目してください。
実は、この eventually が曲者かもしれません。

もう一度文を書きます。
Eventually, when science became aware of the atomic nature of matter, it was finally realized that magnetism and electricity were not separate phenomena.

文頭の Eventually が修飾しているのは became ですね。eventually は文ではなく、動詞を修飾します。なので、動詞の前にもってきて When science eventually became... としてももちろんOKです。

では、独立分詞構文にしてみます。
Eventually, science becoming aware of the atomic nature of matter, it was finally realized that magnetism and electricity were not separate phenomena.

この文はおかしいと思うんです。

まず、eventually の品詞は副詞であることは誰もが知るところです。

では science becoming aware... の分詞構文の箇所は何でしょうか?

答えは副詞句ですね。分詞構文の箇所は副詞句をなして主文を修飾するんでしたね。
ここからは私見です。

science becoming aware...のところは一つの固まりを形成し、副詞句として機能しています。これ自体は何の問題もありません。主文の it was finally realized that...にきれいにつながっています。ところが 文頭の Eventually が分詞構文の箇所の外に出てしまっていて、迷子になっているんです。文頭の Eventually が修飾したいのは分詞構文の中にある becoming ですが、分詞構文とは全く切り離されています。さらに、Eventually, とコンマまで付いています。ということは、この Eventually は主文を修飾する形になっているんですね。分詞構文のところは挿入句扱いです。

カッコでくくるとわかりやすいです。
Eventually, (science becoming aware of the atomic nature of matter,) it was finally realized that magnetism and electricity were not separate phenomena.

この形では Eventually は becoming を修飾できません。副詞句の固まりに無理やり入りこんで becoming を修飾できないのです。かといって主文には finally という似たような副詞がすでにあるので、主文を修飾することもできません。この時点で Eventually という副詞は、無意味に置かれているだけという結論になると思うんです。

Eventually でどうしても becoming を修飾させたければ、以下のように分詞構文を形成する副詞句の中に入れ込む必要があります。

Science eventually becoming aware of the atomic nature of matter, it was finally realized that magnetism and electricity were not separate phenomena.

このようにすると eventually は 副詞句の固まりに入った形になり、文としての整合性がとれ、ロジックが成立します。また eventually を入れたため becoming を「~しつつある」と誤解して訳す心配もなくなりました。

このように検討した結果、正解は B. when science became aware のみとなり、C. science becoming aware は不可という結論になります。

私達は、英文の書き替えをするとき部分だけを注目しがちです。今回のケースはまさにそれです。when 節は分詞構文にできるという思いこみを誰でももっています。しかし、規則に沿ってそうしたのはよいけれど、他の部分に影響が及んでしまうことがあるということをあまり考えないですよね。この問題は、文全体を見て検討することがいかに大切かということを思い知らされるよい例でした。

この問題を作った方がここまで考えて作られたかどうかはわかりませんが、結構おもしろい問題でしたね。

ではまた。001.gif

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2015年1月8日 の追記

Eventually, when science became aware of the atomic nature of matter, it was finally realized that magnetism and electricity were not separate phenomena.

<上記の英文について>
①まず、この文の it was realized that… における it ですが、記事を読まれた方の中には、it は science のことだから、そもそも独立分詞構文は不可だと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、この it は形式主語であって、science を指しているのではありません。真主語は that 以下になります。ここは勘違いしやすいので付け足しておきます。

that 以下は名詞節をなしていて、本来は以下の文です。
(That magnetism and electricity were not separate phenomena) was finally realized.

しかし、英文では文末重心の原則で、大きな固まりは後ろにもってきます。この文も頭が大きすぎるので、一旦、仮主語の it で体裁を整えたんですね。it was realized that….となっているのはそのためです。

②次に、「わかる、悟る」の意味の realize は通常は受動態にしません。手持ちのジーニアスにもその記載があります。しかし、google 検索では大量に出てきます。これは、google では非ネィティブの文献も多く含まれるということ、ネィティブでも誤用しやすい動詞であることなどの理由が考えられると思います。この問題の出典はわかりませんが、it was realized that… が正式な英語かどうかは、私の記事ではあえて論点にしなかったことを申し上げておきます。

③最後に、私の記事を読まれて、そんなに難しく考えることではなく、TOEFL の選択問題では、より英語として自然なものを選ぶべきだから、独立分詞構文の選択肢は除外すべきと考える方もいらっしゃるでしょう。確かに、TOEIC もそうですが、試験の性質を考えたときに、より自然な選択肢を選ぶ能力をもっていることは重要であると考えます。

しかし、何となくこっちが自然かなという判断で答える癖をつけてしまうと、理屈で考えなくなる危険性があります。自然な英語だからこっちを選ぶという判断は最終的になされるべきであって、そこに行き着く前にロジックで解決するという一工程を省くようでは、文法力も読解力も向上しません。何故ならば、ほとんどの問題は、正規の英文法・語法で解決するものだからです。

今回の英文を取り上げた主旨は、「副詞節を機械的に独立分詞構文にした結果、起こりうる不都合の一例」を示すということでした。この点は、日本の英語教育ではこれまで看過されてきました。私はそこに切り込みを入れたかったのです。

分詞構文への書き替えのみならず、関係代名詞や間接疑問文への書き替えなど、中学高校では書き替え問題をいやというほどやらされます。しかし、言葉はパズルではないので、ある部分を別の言い方に常にできるかというとそうではない場合が多々ある。それを知っておくことは、英語を学習する上で極めて重要だと私は考えています。

木ばかりを見ていてはだめで、森とのバランスを考えつつ、深く英文を読めるようになりたいです。
by ladysatin | 2015-01-04 23:02 | 英文法_English Grammar | Comments(3)

今日は Up Where We Belong の詞を考察してみたいと思います。

和訳はこちらです
→ 訳詞の世界~Up Where We Belong 愛と青春の旅立ち - Joe Cocker & Jennifer Warnes(和訳)

実は訳詞をアップしてから何度も書き直しています。(>-<)
というのも読めば読むほどに難しいところがあるから。
例の Love lift us up where we belong のくだりなんですが、ようやく自分なりに結論が出ました。
お正月の間、ずっと考えていたのよ~。(涙)

この曲は Will Jennings さんが作詞をしています。Celine Dion の My Heart Will Go On を書いた方ですね。それと Eric Clapton の Tears in Heaven の一部も Jennings さんによるものです。作詞家としてはすごい方なので、この曲も深いことこの上ないのです。

かいつまんで...と思っていましたが、どのフレーズも詳しく検討したいので、久しぶりに全部の詞を考察します。

では、最初からみていきましょう。001.gif

*********************
Who knows what tomorrow brings
In a world few hearts survive

明日が何をもたらすかかなんて誰にもわからない
心がくじけてしまいがちな世界では...
*********************

★Who knows what tomorrow brings in a world few hearts survive?
この導入部分は反語になっていますね。

●Who knows ~? 誰に~がわかるだろうか?誰にもわかるわけがない。
この形は口語でも頻出です。断定を強調するためにあえて疑問文にしてあるんですね。

●in a world few hearts survive
原義は「ほとんどの心が行き残ることのない世界では」となりますが、直訳ではあんまりかなと思い、「心がくじけてしまいがちな世界では」としてみました。もっと良い訳があったら教えてください。

注意したい点は、in the world でも in this world でもなく in a world となっているところです。またまた出てきた不定冠詞の a です。そう、不定冠詞だということは、特定のものではなく一般論として書かれているんですね。「私達が生きているこの世界」のことではなく、「ほとんどの心が生き残ることのない、そのような世界にあっては」ということです。冠詞は英文読解において常に注意を要します。

もうひとつの注意点ですが、この箇所は関係副詞の where が省略されているようです。
省略しない形 → in a world where few hearts survive

関係副詞 where の省略についてロイヤル英文法には、「where は省略不可とする人が多いが、くだけた言い方で、先行詞が place の場合に that が用いられ、それが省略されることがある。」とあります。ここでの先行詞は world ですが、world が場所を表しているのは一目瞭然ですから、place と同じように考えてよいと思います。

*********************
All I know is the way I feel
When it's real, I keep it alive

僕にわかるのは
自分の感じるがままにということだけなんだ
それが本物であるとき
生かし続けたいと思う
*********************

★All I know is the way I feel
the way I feel は直訳すると「私の感じ方」になります。おそらくinstinct(本能)のことだと思いました。

★When it's real, I keep it alive
ここでの it は前文の the way I feel を受けていますね。
「自分の本能が正しいと思う時は、それを大切にしていくんだ」と言いたいのではないでしょうか。

●keep ... alive
~を生かしておく、~を維持する、~を存続させる、(人)を延命させる (英辞郎より)

*********************
The road is long
There are mountains in our way
But we climb a step every day

その道は長くて
僕らの前には山が立ちはだかっている
だけど登っていくんだ
毎日一歩ずつね
*********************

この箇所はそんなに難しくないですね。

★There are mountains in our way
ここの in our way は文字通り「私達の行く道には」でいいと思います。
in the way と混同しないようにしたい。in the way であれば「山が邪魔をしている」という意味になるでしょう。

さてさてぇ...
次が泣きそうなほど難しかったところです。(T△T)

*********************
Love lift us up where we belong
Where the eagles cry
On a mountain high

愛が僕らをいるべき場所へと高めてくれたらと願う
そこは山高く鷲の声が響きわたるところ
*********************

★Love lift us up where we belong
う~ん、とうなってしまったのが「この文には何で三単現の s がついてへんの?」って思ったから。

Love が主語だから lifts じゃないの?って思いません?
私はこれてっきりタイポだと思っていたんです。実際にネットでこの歌の詞を検索すると lifts でも出てくるんです。

しかし... lift なんです。Joe と Jennifer の歌も、他の歌手がカバーしているのを聴いても lifts と発音していません。
lift です。

ということでこれは悩みまくりでした。lift でもロジックが成立するのはどんなときだろう?

可能性としてひとつ思ったのは、これって命令文じゃないの?っていうことでした。
Love は呼びかけだと考えられるかも。

命令文だと考えると...
Love lift us up where we belong 愛よ、僕らがいるべきところに高めてください

どうかなあ。でも命令文だとしたら、Love のあとにコンマが必要ですよね。でもコンマはどうもないみたいよ。

で、おそらくこれだと思ったのが祈願文
仮定法現在の用法で古い表現になるんですが、以下の文は誰でも一度は聞いたことがあると思います。
God bless you! あなたに神のお恵みがありますことを!
この文は 助動詞の may を使って書き替えることができます。→ May God bless you!

このように祈願文では、動詞は原形のままです。この考え方だとうまくつながりそうに思えて私の訳はこうなりました。
★Love lift us up where we belong - 愛が僕らをいるべき場所へと高めてくれたらと願う

訳のぎこちなさに不満はありますが、祈願文であることはおそらく間違いないんじゃないかと思っています。

ところでこの where の品詞は関係副詞?それとも接続詞?(・-・)・・・ん?

関係副詞だとすれば先行詞の to the place が省略された形と考えることができますね。
= Love lift us up (to the place) where we belong


一方、場所の副詞節を導く接続詞という考え方もできます。ジーニアスでは接続詞の範疇に入れています。安藤先生の現代英文法講義では、自由関係副詞(P201)という言い方がされています。

このように文献によってとらえ方は様々です。いずれにしても意味がきちんととれていることが大切かなと思います。

さて、その次の Where なのですが、私は関係副詞の非制限用法だと考え、以下のように訳しています。
★Where the eagles cry on a mountain high - そこは山高く鷲の声が響きわたるところ

*********************
Love lift us up where we belong
Far from the world we know
Up where the clear wind blow

愛が僕らをいるべき場所へと高めてくれたらと願う
そこは僕らが知る世界から遠く離れ
澄んだ風が吹くところ
*********************

この箇所も基本的に前述と同じ考え方で訳しています。

次です。
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Some hang on to used to be
Live their lives, looking behind

昔の自分を拠り所にする人もいる
後ろを振り返って生きている人達
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ここで大切なところは used to be が名詞として使われているところでしょうか。
●used-to-be  - 〈話〉盛り[全盛期・絶頂期]を過ぎた人[物]、過去の人 (英辞郎より)

●looking behind - 後ろを振り返りながら
付帯状況の分詞構文ですね。

*********************
All we have is here and now
All our life, out there to find

私達にあるのはこの場所
そして今という時だけ
生きているという実感
そのすべてを見つけたい
*********************

★All we have is here and now
この文を受けて下につながります。

★All our life, out there to find
ここは訳が難しかったです。構造は All our life, which is out there to find でしょう。
out there はその前の here との対比だと思います。私達にあるのは here だけど、生きているという実感は here にはなくて、「ほら out there - そこにあるのよ」って言いたいのではないかと思いました。

私の訳「生きているという実感、そのすべてを見つけたい」にその思いが表れているかどうか。直訳が基本の私ですが、かなり意訳気味になっているところがいまいちです。

**************
Time goes by
No time to cry
Life's you and I
Alive today

時は過ぎていく
泣いてる時間なんてない
人生とは君と僕のことなんだ
今日という日を生きているんだ
***************

この部分はとても力強いメッセージになっていますね。
注目したいのは Alive today のところ。Live today ではないんですね。alive は形容詞で live は動詞です。
We are alive today. と We live today. はどちらも「私達は生きている」という訳が成立しますが、伝えるニュアンスは大きく異なります。

live は「静」、alive は「動」。
つまりここで alive を使うことによって、活力のある、生き生きとした、喜びのある生を感じとることができます。

ふぅ~ 042.gif
Will Jennings さんの詞は、深すぎてめまいがした私でございました。
まだ読み込みが足らないところがあると思いますが、これにて一旦終了。

明日は仕事始めの方も多いかな。私もそうです。
また一年お仕事がんばりましょう。
& 今年もサテンのブログを宜しくお願いいたします。

(^_-)-☆
by ladysatin | 2015-01-04 16:18 | Music & English_2 | Comments(4)