少し前ですが 一翻訳者としての思い という記事の中で、「翻訳は英作文ではない」という私見を述べました。

日本語から英語に訳すにあたり、英作でなく翻訳をするということはどういうことなのでしょう。

今日は、過去にあった一例を取り上げてみたいと思います。

※ここから書く内容は、プロの翻訳者の方には特に目新しいことではないかもしれません。
 翻訳者ではないが翻訳に興味のある方、これから日英翻訳者を目指す方の参考になればと思い書きます。

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数年前の取引先からの依頼でした。当時、あるメーカーが浄水器の英文パンフレットを作成していたところ、そこに英文を一文だけ追加することになり、それを訳してほしいとのことでした。

その取説に載せる文言とは以下です。

<日本語>
NSF認証は米国の国家規格として採用され世界中に認知されています。


いきなりこれだけ。この時は途中経過のパンフレットの原稿をもらうことができなかったので、挿入箇所もわかりませんでした。よくあることですが、何の文脈もわからず、この日本語を英訳してほしいという依頼がよくきます。

ではここで、英文を作ってみたいと思います。直訳でそれなりの体裁を保った英文を作ることができます。

<試訳>
The NSF certification has been adopted as a national standard of the U.S. and is recognized all over the world.


実はこの英訳は私のものではなく、当時の同僚で翻訳者志望の人が書いたものです。その人の英訳はいつも私がチェックすることになっていて、この英文も私のところに回ってきたものです。

さて、この英文は元の日本語を適切に訳せているのでしょうか。

「認証」を certification とし、「採用され」を has been adopted で表現しています。「認知されています」は is recognized です。文法も時制も正しく書かれています。英文としては何らおかしいところはありません。英作文としては100点だと思います。

しかし、翻訳としてはどうでしょうか。

実は私、この時点では、良いのか悪いのか評価ができませんでした。というのも気になることが2つあったからです。

その2つとは以下です。英文を作った人に聞きました。
①仕向け地(製品が輸出される国)はどこですか?
②NSF 認証について調べましたか?


するとその人から①については「知りません」、②については「調べていません」という答えが返ってきました。私は「英文としては正しく書かれているけれども、①と②を調べて、これで間違いないと思った訳を書いてくれないか」と言いました。その人は私の言葉に困惑したようです。「英文が正しければそれでいいのでは」と思ったんですね。その気持ちはわからないでもありません。

ではここから具体的に切り込んでいきます。

①仕向け地(製品が輸出される国)はどこですか?
私がこれを聞いた理由は、英文の中に recognized という表現があったからです。通常、学校英語ではアメリカ英語を学びます。だから recognized はアメリカ英語のスペルとしては正しいのですが、イギリス英語は recognize でなく recognise と綴るのが普通なんですね。

このパンフレットが北米向けなら recognized で結構です。しかし欧州向けなら recognised にすべきです。案の定、調べたら欧州向けのパンフレットでした。ちょっとしたことですが、かなり大切なことです。ここは確認を怠った翻訳者のミスになります。

以前の記事でも書きましたが、翻訳にはお客様がいます。きれいな英文をささっと書いて終わるのは、ただの自己満足の英作文です。この英文を書いた人には、翻訳を読むお客様は誰なのかについての視点が欠如していたものといえます。

②NSF 認証について調べましたか?
NSF はおそらく何かの認証機関なのかなと想像がつきますが、実際に何を認証するところなのかを調べる必要があります。工作機械や電子機器の安全性を認証する規格としては、CSA やUL などが私の分野にはよくでてきます。今回の NSF は、英訳した人にとっても私にとっても初めて聞く認証機関でした。自分の知らないことを翻訳しなくてはならない場合は、出来る限り調べることを私はお勧めしています。NSF certification は一般的な訳語としては使えますが、さらに調べることで、より適した表現に出会えるかもしれません。あとで書きますが、今回もそうでした。

まず、NSF をインターネットで調べてみました。すると、NSFとは公衆衛生に関連した製品やシステムの規格開発・認証機関であるNSF (National Sanitation Foundation) International のことだとわかりました。NSF 認証は浄水器の世界基準であり、厳しい審査を通過した製品に与えられる認証なのです。

NSF が何かわかったので、上の日本文の言いたいことがわかりました。この浄水器は NSF 認証を取得していることが一つの売り文句なのでしょう。でも NSF 認証がどんなものなのか一般のユーザーにはわからないので、立派な機関のお墨付きであることを、この文を入れてユーザーに知らせたいのだろうと推測できます。

文章が長くなりましたので、もう一度日本語と試訳を書きます。

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<日本語>
NSF認証は米国の国家規格として採用され世界中に認知されています。

<試訳>
The NSF certification has been adopted as a national standard of the U.S. and is recognized all over the world.

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前半は、「NSF認証は米国の国家規格として採用され」に対し、"The NSF certification has been adopted as a national standard of the U.S."という直訳がついています。この箇所は致命的なミスはないので、これをそのまま使うという選択肢がひとつあります。

しかし、私にはこの英語がとても冗長に感じられました。日本語では「採用され」とありますが、そもそも言いたいことは何かというと、「NSF認証は米国の国家規格である」ということです。とすれば、もっと簡潔に書けます。また The NSF certification は、定冠詞のないケースがほとんどのようです。これらを考慮すると、以下のように書けます。

<修正前>
The NSF certification has been adopted as a national standard of the U.S. (13 words)

<修正後1回目>
NSF certification is a national standard of the U.S. (9 words)


13 words から 9 words に節約できました。

ここからさらに調べていきます。すると NSF/ANSI standards という正式な言い方があることを発見しました。ANSI は American National Standards Institute の略です。NSF は ANSI に認可された機関なのです。NSF certification という言い方も多く見つかりましたが、ここはプロフェッショナルな言い方として、NSF/ANSI standards を使いたいです。standards が複数なのは、standard すなわち「規格」が複数あるからなんですね。

さらに、American National Standards とあるので、a national standard of the U.S. という言い方もこれに変えたほうがいいです。では NSF/ANSI standards を主語にして書きます。

<修正後2回目>
NSF/ANSI standards are American National Standards (6 words)


さらに 6 words に削減できました。

今の世の中、インターネットを利用すれば解決できないことはない、とまでは言えなくとも、実に正確な情報を手に入れることができることがわかります。

さて、ここからまとめていきます。

日本文には「世界中に」という文言がありました。最初の訳では all over the world と訳されていました。ここはすっきりと、worldwide と一語で書けます。それに recognised とイギリス英語のスペルにして完成させます。どのようになったでしょうか。

<試訳>
The NSF certification has been adopted as a national standard of the U.S. and is recognized all over the world. (20 words)
 ↓↓↓
<最終訳>
NSF/ANSI standards are American National Standards, and are recognised worldwide. (10 words)


何と、最終訳では語数が半分(20 words → 10 words)になりました。この訳文をお客様に納品しました。

ここまで読んだ方の中で、「standards は「認証」ではなくて「規格・基準」だから間違いだ」、また「日本語の「採用され」が訳されていないから間違いだ」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは英作文として見た場合のことです。大学入試であれば点数をもらえないですよね。

私は、翻訳は元の日本語を一字一句訳する作業ではないと考えています。原文の本質を、明瞭にかつ簡潔に、別の言語で表現する作業、それが翻訳だと思っています。少なくとも私が携わっている技術翻訳においては重視すべき点だと考えます。もちろん、直訳以外に選択の余地がない場合も多くあります。しかし、直訳に甘んじてしまうと、翻訳者としての成長はそこで止まってしまうような気がします。

もっと良い言い方はないか、もっと簡潔に書けないかと常に考えつつ、翻訳の仕事を続けていきたいです。
そうすることで、もっと自分が翻訳者として成長できると信じて。

終わり 001.gif
by ladysatin | 2017-03-14 00:43 | 日英 Translation | Comments(4)

会社で翻訳業務をおこなっていると、色んなことがおこります。

つい最近のことですが、ある大手メーカーの取説のご担当者より、「至急翻訳してほしい文がある」と電話で依頼を受けました。午前10時のことです。

ご担当者曰く「今日の会議で、モニターの取扱いについての注意文を入れることになりました。2文だけなんですが、急ぎでお願いしたいんです。11時までにできますか?」

このような緊急の翻訳依頼は日常茶飯事です。そんな大した内容ではないだろうと思い、私は「承知しました。」とお返事しました。

その後メールで送付されてきた文がこれでした。
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OLED特有の美しい映像をご覧いただくため、自動的に XXXX が動作しており、動作中はLEDが橙色点滅(取扱説明書のP32参照)します。この期間中は、画面を拭くような作業を避けるようにお願いします。
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う~ん。これ結構難しいかも。タイムリミットは1時間です。
さて、これをどう料理しましょうか...。

以下は、私が翻訳するにあたり実際にとったアプローチです。翻訳の仕事に興味のある方に読んでいただけるとうれしいです。

まず、この文はテレビの取説に追加で入れる文言なので、その土台となる英文取説はあるのでしょう。しかし、私が訳したものではないので、その英文取説を私は見たことがありません。

実はこの世界では、ある翻訳者が訳したものに対して、他の翻訳者が書き加えるということが頻繁におこります。部分翻訳というものです。ということは、翻訳者によって言い回しが異なる場合が多々あるわけです。それは取説の品質という観点から言えば、当然のことながら望ましいことではありません。

それを回避するために、通常は、追加文言の挿入箇所にマーキング指示してある取説をPDFで送ってもらいます。そして翻訳者は、追加文言の前後の言い回しを確認し、自分ではない他の翻訳者の言い回しに合わせて翻訳をします。

例えば見出しで「画像を保存する」という文言を翻訳しなければならない場合、いくつかの書き方があります。動詞を原形にして Save the image もありだし、動名詞を使って Saving the image も考えられます。その場合、他のページに類似表現がないか探します。すると「画像を削除する」を訳したものであろう Deleting the image という見出しがすでにあったとしたら、Saving the image と訳さなくてはなりません。これが「他の翻訳者の言い回しに合わせる」ということです。

元に戻って、今回の依頼でも挿入箇所を指示したPDFを送ってもらおうと思いましたが、事情によりそれができませんでした。ならば仕方がありません。もらった日本文の情報のみから英文を作ります。

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OLED特有の美しい映像をご覧いただくため、自動的に XXXX が動作しており、動作中はLEDが橙色点滅(取扱説明書のP32参照)します。この期間中は、画面を拭くような作業を避けるようにお願いします。
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さて、この日本語の文章は2文からなります。しかし、ひとつ目の文を英文にすると長くなりすぎるようです。そこで、私はこれを2個に分けることにしました。すると、以下のように3個のパートで英文を作ることになります。

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①OLED特有の美しい映像をご覧いただくため、自動的に XXXX が動作しています。
②動作中はLEDが橙色点滅(取扱説明書のP32参照)します。
③この期間中は、画面を拭くような作業を避けるようにお願いします。

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ではいきます。

①OLED特有の美しい映像をご覧いただくため、自動的に XXXX が動作しています。

この日本語を読んだ瞬間、ちょっぴり「うっ」となりました。というのも最初の「美しい映像をご覧いただくため、自動的に XXXX が動作して」という文言に、違和感を覚えたからなんです。

日本語を言いかえると「XXXX が動作するのは美しい映像をご覧いただくためなのだ」となります。しかし、この論理は少しばかり飛躍しすぎではないかと私は思ったのです。XXXX というのは機能なのですが、美しい映像には欠かせないものです。もちろん最終的には「美しい映像をご覧いただく」ことが目的ですが、装置に備わっているさまざまな機能というのは、まず直接的な目的があります。それを端折ることはできないと考えました。

そこで、「XXXX が動作するのは何のためか?」と考えたときに、「美しい映像を作るため」が直接の目的だと私は解釈しました。それが達成できてから初めて、お客様に美しい映像をご覧いただけるということです。

日英翻訳をやり始めてわかったことなのですが、原文を作る人(この場合はこの日本語を書いた人)の中には、因果関係を深く考えずに文章を書く人がいます。それに気づかずに日本語に書かれた字面に忠実に訳した場合、おかしな英文になることもしばしばです。

そうならないためには、「この文は何が言いたいのか」をまず翻訳者は見極めなくてはなりません。読むのはネィティブのお客様です。ネィティブのお客様が読んで違和感のない文にする必要があります。そこで私はこう書きました。

●The XXXX function automatically operates to produce OLED-specific beautiful images.

「ご覧いただくため」の文言はここには反映されていません。しかし「to produce 作るため」とすることで、結果として「ご覧いただくため」の意味を入れることができました。

ところで produce を deliver にしようかとも考えました。produce は「作る」という意味ですが、deliver は「送る、配信する」という意味があります。悩んだ末に produce にしたのですが、deliver でもよかったかなとも思っています。

②動作中はLEDが橙色点滅(取扱説明書のP32参照)します。
この日本語は問題ありません。素直に訳します。

●During operation, the LED blinks orange (see Operating Instructions, page 32).


「点滅する」をここでは blink で表現しましたが、flash を使うこともあります。blink の方が多く使われているようです。

③この期間中は、画面を拭くような作業を避けるようにお願いします。
この日本語も要注意です。「画面を拭くような作業を避ける」の意味はわかりますが、これを英語にするのはかなり難しいですね。

まず「作業」をどう訳しましょう。operation あたりが一般用語ですが、ここでは大げさすぎる表現です。work を使うわけにもいきません。ということで、ここでも「この文は何が言いたいのか」を考えてみました。

「画面を拭くような作業を避ける」のは何のためなんでしょうか?

「画面を拭く」という行為は「画面にストレスを与える」ことです。それをやっちゃうと XXXX 機能が正常に動作しなくなる可能性があるんだと読めます。もっと具体的には「ストレスを与える」はこの場合「圧力をかける」という意味になります。画面を拭くと圧力がかかりますよね。

このように考えると③の文は「この期間中は、画面を拭くなどをして画面に圧力をかけることを避けてください。」とパラフレーズできます。そこで私はこう書きました。

●Avoid putting pressure on the screen by wiping its surface, etc.

「この期間中は」のところは、前文の「動作中は」からの流れを受けているところなので、くどさを回避するため訳しませんでした。

まとめるとこのようになりました。
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OLED特有の美しい映像をご覧いただくため、自動的にXXXX が動作しており、動作中はLEDが橙色点滅(取扱説明書のP32参照)します。この期間中は、画面を拭くような作業を避けるようにお願いします。

The XXXX function automatically operates to produce OLED-specific beautiful images. During operation, the LED blinks orange (see Operating Instructions, page 32). Avoid putting pressure on the screen by wiping its surface, etc.

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日本語から英語に翻訳するときに、日本語の文字の情報が網羅されているかどうかということ - それは、大学入試の英作文では必須です。なので、今回の翻訳を大学入試で採点されたら減点されると思います。「ご覧いただくため」が訳されていない、また③では Avoid putting pressure に相当する文言は原文の中にないということですね。

しかし、翻訳は英作文ではありません。言わんとする本質を読む人に伝えることが翻訳の目的です。ここは大学入試の英作文とは全く異なる点です。

翻訳する際に日本語をそのまま英語にできないと思ったら、まず、この日本語は一体何が言いたい文章なのかをよく考えてみます。すると、別のアプローチが見えてきます。表に見えている日本語に執着しているとそれが見えてきません。頭を柔らかくするってとても大切なことだと思います。

その一方で、このように自分は解釈してこの英文を作ったが、拡大解釈ではないのだろうかという客観的な視点も必要です。これは翻訳者にどこまで裁量が認められるのかということに関係します。

最後に、翻訳者として私が常に大切にしていることがあります。

それは「なぜこのように訳したのか」と問われたときに、その理由を明確に答えることができるようにしておくということです。これは顧客との信頼関係を築く上で、非常に重要なことだと思っています。自分が翻訳した言葉に責任を持つということでもあります。

今日は、日英翻訳で発想を転換することについて書きました。

ではまた。001.gif
by ladysatin | 2015-10-03 15:22 | 日英 Translation | Comments(8)

日英翻訳のひとコマ

自己紹介でも書きましたが、私は技術翻訳のお仕事をしています。

技術翻訳と聞くとIT とかコンピュータ系の翻訳かなと思われるかもしれません。もちろんそういうのもやります。特にプログラミング関連の翻訳はかなりテクニカルな内容になるので、それなりの知識が要求されます。勉強することも多いのですが、やりがいもあります。

ただこういったものは、私の仕事で回ってくる量としてはそんなに多くありません。というのも、私の勤務先は大手の家電メーカー数社からの仕事の比率が圧倒的に大きいんです。そのため、必然的に私に回ってくる仕事も、整備書や取説が多くなっています。

翻訳といっても、英語から日本語の仕事はほとんどありません。ほぼ100%が日本語から英語の仕事になります。文芸翻訳や映像翻訳と決定的に違うのはそこかもしれません。

こんな感じで日英翻訳を主たる業務にしている私ですが、取引先から英文校正の依頼を受けることも多々あります。翻訳会社に頼めば英語圏のネィティブに英文の校正をやってもらえるのに、日本人の私をわざわざ指名して校正を依頼してくださる企業も少なくありません。

その理由は、私に依頼すると、修正する理由を詳細に記載して返却してくれるからだそうです。私にとっては当たり前のことなんですが、確かに普通は修正した英文を赤ペンで書くだけで、理由まで書くことはしないですね。

私が校正する際に、文法ミスや語法ミスを見つけた場合は、これでは何故だめなのかの説明を記載するようにしています。というのも、こういう作業は、顧客と信頼関係を築く上でとても重要なことだと考えているからなんです。適当に修正したのではなく、明確な根拠をもとに修正したという事実を目に見える形で残すことで、お客様を安心させたい。いつもそう考えながら仕事をしています。

前置きが長くてごめんなさい。

今日は、英作文や日英翻訳をする際のヒントになりそうな内容を取り上げています。日本語を直訳するとおかしな英文になることが多いですが、そんなときは、見方を変えることにより、解決することが多々あります。皆様の参考になればうれしく思います。

ということで、ここから先は英文添削になりますのでズバズバ書いていきます。
おもしろそうだったら読んでくださいね。

私のお仕事のひとコマが垣間見えるかも。 ('-'*)

072.gifキーワードは...簡潔さと整合性

今回の材料として、最近の仕事で受けた翻訳のリライト依頼の中から、3つほどピックアップしました。
内容は、エアコンの運転に関する記述文です。材料の日本文は以下の通りです。

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Material 1
①運転モードが送風になっています。
②省エネ機能は送風時に動作しません。

Material 2
③電源が故障してから1時間以上たって回復した場合、現在時刻情報は喪失します。
④この場合、プログラムは動作しません。

Material 3
⑤体の不自由な方か幼児だけが在室する状況で省エネ機能を使わないでください。
⑥動きが小さい状況では、省エネセンサーが不在と判定し、室内機の運転が停止することがあります。
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さて、①~⑥をどのように訳しましょうか?

※その前に用語について少しだけ...
メーカーによって定訳が存在する場合があります。今回は、差し障りのない言い方で、送風は Fan mode、省エネ機能は energy-saving function、室内機は indoor unit を使うことにします。

ここから先は、まず、クライアントの英文を「修正前」として記載します。
次に翻訳する際の「考え方のアドバイス」と「修正訳例」を記載します。

(オープンにできない固有名詞等はすべて変えていますのでご安心を。)

では Material 1 からいきましょう。

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Material 1
①運転モードが送風になっています。

●修正前 Before revised
The operation mode is Fan mode.

The operation mode is Fan mode. は日本語を直訳した感じですね。言いたいことは間違ってはいません。しかし、翻訳としては合格点はあげられないです。

ここで気付かなくてはならないことがひとつあります。「送風になっています」の主語は何でしょうか?

日本語というのはとてもやっかいです。「魚とお肉のどちらにしますか?」と言われて「私は魚」と答えても自然な日本語ですが、I am fish. と訳す人はいません。

この場合も同じで、「運転モードが」は主語ではないです。日本語では、「運転モードが送風」と書かれていますが、日本語はそのあとに「なっています」と続きます。よく考えてみると、送風モードに「なっている」のはエアコン、すなわち機器本体なんです。だから、主語は「エアコンは」または「機器は」になります。

ここでは「機器が送風モードの状態だ」と書きたいです。この場合に英語で自然な表現をするとしたら The unit is in Fan mode. がそのものズバリです。前置詞は in を使います。

「運転モード」は訳さないんですか?と言われそうですが、送風モードが運転モードのことなので、不要です。

●修正訳例 After revised
The unit is in Fan mode.

②省エネ機能は送風時に動作しません。

●修正前 Before revised
The energy-saving function does not operate during the Fan mode.

「動作する」は確かに operate をよく使いますが、主語との相性を考える必要があります。

operate の主語に来るのは機械や機器がほとんどです。program も主語にきますね。しかし、function と operate の共起は、function が「関数」の意味で使われるときは多くみられるのですが、「機能」の意味の function とはどうも相性が悪そうです。日本語でも「機能が動作する」に違和感がありませんか?機能は「動作する」のでなく「働く」ものです。そう考えると、ここで「機能が動作しない」と言うのであれば is disabled や does not work が的確な表現になるでしょう。

次に「送風時に」も日本語につられて期間を表す during を使っていますが、Fan mode は期間ではないので during は不適切です。ここも前置詞は in にしましょう。

また ①では Fan mode を無冠詞にしているのに、ここでは定冠詞の the を付けているのも一貫性のなさが伺えます。①に合わせるのであれば無冠詞で統一します。

●修正訳例 After revised
The energy-saving function is disabled in Fan mode.

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Material 2

③電源が故障してから1時間以上たって回復した場合、現在時刻情報は喪失します。

●修正前 Before revised
If the power recovered more than 1 hour after the failure, the present time information will be lost.

後半の the present time...のところはよく出来ています。前半は全く意味をなしていません。「1時間以上たって」が訳に反映されていないですね。また、recovered が過去形になっているのも文法ミスになります。

ここも日本語を別の言い方にできないかを考えてみます。

すると、「1時間以上たって回復した」は「回復するのに1時間以上経過した」と同じことだとわかりますね。後者を英文にする方が簡単です。

●修正訳例 After revised
If more than one hour has passed for power return after power failure, the present time information will be lost.

ここで、現在完了の has passed にしているのは、「経過してしまったら」の完了の意味を出すためです。未来の話でもここでは完了形を使います。現在形の passes は不可です。

それと注意したいのが more than one hour の主語を has で受けているところです。「1時間以上」だから have にしそうですが、ここは one hour に合わせて単数の has になります。

④この場合、プログラムは動作しません。

●修正前 Before revised
In this case, the program will not be operated.

ここでは operate を受け身で使っていますが、受け身だと誰かに動作をされているというニュアンスを感じてしまいます。ここは単に、「プログラムは動作しない」ことを言いたいので operate は自動詞で使いましょう。そのほうが文自体もすっきりします。

●修正訳例 After revised
In this case, the program will not operate.

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Material 3

⑤体の不自由な方か幼児だけが在室する状況で省エネ機能を使わないでください。

●修正前 Before revised
Please do not turn the energy-saving function ON in areas only with infants, babies, or people with disabilities.

この文は「省エネ機能をONにしないでください」という英文になっていますが、ここはわざわざ解釈し直す必要はありません。日本語の「使わないでください」をそのまま Do not use...と訳します。

日本語を咀嚼するのは、そのままだとどうしても英文にしにくい場合です。日本語を直訳してきれいな英文になるのであれば、当然そっちを選びます。元の日本文を作った原稿作成者の意図を忠実に再現するためです。

infants と babies はまとめて infants で OK.
people with disabilities はすっきりと disabled persons に
日本語は明確に「在室」と書いてあるので areas は不適です。room を使います。

また、日本人は何かをお願いするときに、丁寧さを出すために Please を付けがちですが、説明書では不要です。命令文にします。

●修正訳例 After revised
Do not use the energy-saving function in a room only with disabled persons or infants.

⑥動きが小さい状況では、省エネセンサーが不在と判定し、室内機の運転が停止することがあります。

●修正前 Before revised
In situations with limited or no human motion, the energy-saving sensor may detect no human activity and turn off the indoor unit.

この英文は、日本文の順番に沿って訳した形跡がみられます。human activity までは英文として成立しています。そのあとの and turn off がまずいですね。というのは turn off の主語が energy-saving function になってしまっているからです。turn off の主語が遠い位置にあるので、目の錯覚でさらっと読めてしまいそうなところですが、よく考えるとわかるはず。省エネ機能自体が室内機を turn off するのではなく、室内機が自ら運転を停止すると考えなくてはなりません。

あと「不在と判定し」が訳出できていません。ここも減点になります。

ということで、日本語を以下のように咀嚼しました。
⑥’ (彼らの)限定された動きのために、省エネセンサーは不在と判定し、(その結果)室内機の運転が停止することがあります。

●修正訳例 After revised
Due to their limited motions, the energy-saving sensor may judge no person is present, causing the indoor unit to stop the operation.

この修正訳例では、causing を最後に使い、結果を表す分詞構文にしています。

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以上、翻訳する際の考え方の一例をあげてみました。

翻訳とは、元の言語を他の言語で正しく表現することですが、言葉の構造が違う日本語から英語への変換作業は簡単ではないですね。日本語にとらわれると、どうしても行き詰ってしまいがちです。

この文は何が言いたいのか、本質は何なのかを常に考える必要があると思っています。原文を作った人の真意を読みとるということです。

やっぱり...他者への思いやり...ここに行き着いてしまいます。
原文を作った人への思いやり、そして訳文を読む人への思いやり...

翻訳は広い意味での英作文になると思います。英文を書くのに行き詰ったときに、「こんなアプローチもあるんだな」って参考にしていただけたらうれしいです。

ではまた。001.gif
by ladysatin | 2015-04-11 20:36 | 日英 Translation | Comments(0)

今日は久しぶりに翻訳のお話です。

よく受ける質問があるんです。
もしかしたら読んでくださっている皆さんの中にも、疑問に思ってる方がいらっしゃるかなと思いました。

それは、日本語の「それぞれ」に対応する英語は何か?というもの。

「それぞれ」を和英辞典で調べてみると、必ず載っているのが each ですね。
ほかには respectively なんて単語もあります。

先日も会社の後輩から聞かれました。
彼女曰く「「それぞれ」を英語にすると each ですよね。respectively も使えますよね。」

ええ、これと同じ質問を何回受けたかわかりません。

それぞれ= each と方程式のように思ってらっしゃる方がとても多いんです。
まるで条件反射のように。(>_<)

その度に私はこう答えています。
「常にそうなるとは限りません。each や respectively を使えるときもありますが、使えないときが多いです。」

こんなことをいうと「辞書には書いてあるんですけど...」と言われます。
確かに、簡単な英文だったら each で間に合うこともあります。

例)
ボールをそれぞれ3個ずつ three balls each
それぞれに対する個々の計画 an individual plan for each

これはこれで正しいフレーズですよね。しかし、英作文も翻訳も「相手に意図を理解してもらうこと」を常に考えながら英文を作らなくてはならないのは言わずもがな。日本語に「それぞれ」と書いてあるからといって、常に each を使って正確な英文が組み立てられるとは限りません。

ということで、つい最近あった例をあげてみますね。
取引先のメーカーさんからの英文のリライトの依頼でした。テレビの取説の中に出てくる文です。

まず、「それぞれ」を使わないこの文から...
(1) HDMI1 および HDMI2 端子に 4K 映像機器を1台接続します。

1台の映像機器からケーブルが2本出ていて、それを HDMI1 と HDMI2 端子に接続すると言う意味です。これに対して、依頼主は以下のような英文を書かれていました。

●修正前 Before revised
Connect one 4K video device to HDMI1 and HDMI2 terminals.

正しく書かれていますね。ただ、この場合、HDMI1 と HDMI2 の両方の端子にということを明確にするために、both を入れて、to を HDMI2 の前にも使う方がよいと思います。

●修正後 After revised
Connect one 4K video device both to HDMI1 and to HDMI2 terminals.

072.gifさて、今度は「それぞれ」を使った文です。翻訳元の日本語はこれでした。
(2) HDMI1 および HDMI2 端子に 4K 映像機器をそれぞれ1台ずつ接続します。

これに対する英文が自信がないということでした。以下の文を書かれていました。

●修正前 Before revised
Connect one 4K video device each to HDMI1 and HDMI2 terminal.

日本語の「それぞれ」があるので、each を使ったようです。推測するに、この方は each を使いたいんだけど、どこに入れたらよいものかと思われたんでしょう。適当にこのへんに入れてみましたという感じの文です。さて、英文としてはどうでしょうか...よさそうにも見えますが、たぶん通じない可能性が高いと思います。

(1) と意味が変わるのは、映像機器が2台あるということです。ケーブルがそれぞれの映像機器から出ています。

上の英文でちょっとまずいなと思うのは、one 4K video device に each では数が合いません。each は2つ以上あるという前提があってのみ使えます。上の英文では、映像機器が2台あるということが明確ではないんですね。

それぞれ = each という思いこみからいったん離れて、元の日本語が何を言いたいのかを咀嚼してみましょう。

(2) の日本文は別の表現にすると、こんな風に書けます。
(2)' 1台の 4K 映像機器を HDMI1 端子に、もう1台の 4K 映像機器を HDMI2 端子に接続します。

こう考えるとわかりやすい英文が書けそうです。
この場合は one… the other... を使ったらどうでしょうか。以下、作ってみました。

●修正後 After revised
Connect one 4K video device to HDMI1 and the other to HDMI2 terminal.

いかがでしょうか。おそらくこれで誤解のない英文になったのではと思います。
ここで the other としたのは、映像機器が2台あるという前提に解したからです。映像機器が複数あって、その中の2台という意味であれば、the other ではなく another とすべきだと思います。

今回のは一例ですが、英作文に行き詰ったら、別の方向からアプローチできないかと考えてみる習慣をつけてみると新たな発想が生まれることがあります。そんなときはとってもうれしい。

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取説というのはエンドユーザーが読むわけですから、ユーザーにわかりにくい取説は劣悪なものと評価されます。私が翻訳の仕事をやり始めた頃は、まず日本語ありきで、日本語を一字一句、直訳していました。出来上がったものをネィティブに読んでもらうと「わけがわからない」と言われたことが何度もあります。

英作文や翻訳をする際に、1つの日本語の単語やフレーズには、どの英単語やフレーズが対応するのかと考えがちですが、1対1で対応できないケースが極めて多いです。すべてにおいて、りんごが apple、 みかんが orange だったらどんなに簡単かと思いますが実際はそうではない。どんなに翻訳ソフトが高機能になっても完璧なものが作れないのは、そのあたりに理由はあるんでしょうね。

ある言語を他の言語に置きかえるという作業をする過程で大切なこと。日本語を英語にする場合であれば、この日本語が伝えたいことは何かを考えること、咀嚼すること。それにつきるかなと思っています。

ここにもやはり読む人への思いやりが反映されるように思います。

ではまた。001.gif
by ladysatin | 2015-03-29 20:03 | 日英 Translation | Comments(2)

コンテンツは不可算名詞

今日は久しぶりに日英翻訳のトピックです

少し前に会社の同僚からもらった質問ですが、翻訳するときに注意した方がいいかなと思う内容でした。

ではいきます。(^^)

同僚のTさんは出向先のメーカーでテレビの取説を作っています。
いわゆるテクニカルライターですね。
彼は英語力もかなり高いので、英文取説の文言が少し変更になるときは、ご自身で英文を作ります。

今回は、英文を考えていたところ行き詰ったらしく、試訳の英文を私に添削してほしいと言ってこられました。

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元の日本語はこんな感じです。(機能名は一般的な名称に変えています。)

①画面の [Movie Function] で表示されるコンテンツを見ているときに、リモコンの [X] ボタンを押すと、そのコンテンツがあなたのお気に入りに登録されます。

②[X] ボタンは [Movie Function] だけでなく、他のコンテンツでも使える場合があります。


この日本文の補足ですが、まずこの中にある「Movie Function」という画面には、いろんな映像コンテンツがサムネイル状に表示されています。そしてその画面で何かコンテンツを選んでリモコンの [X] ボタンを押すと、そのコンテンツがユーザーのお気に入りに登録されるというしくみです。

さてさて、彼はこんな英文を作りました。

①Press [X] of remote control while watching a content in [Movie Function] on the screen and you can register the content as your favorite.

②[X] may be available while watching contents even not in [Movie Function].

****************************

彼の英文は骨子はしっかりしていると思いました。なかなかきれいにまとまっています。
ただ、残念なことに語法の誤りが2つありました。
かなりの人が間違うところかもしれません。

今から見ていきましょう。まず1つ目の文から。

①画面の [Movie Function] で表示されるコンテンツを見ているときに、リモコンの [X] ボタンを押すと、そのコンテンツがあなたのお気に入りに登録されます。
①Press [X] of remote control while watching a content in [Movie Function] on the screen and you can register the content as your favorite.


日本語でも「コンテンツ」という表現はよく使われますね。言うまでもなく英語の content からきていますが、content の使い方には注意を要します。

★というのは content には可算と不可算の用法があるからです。
今回の「コンテンツ」は映像コンテンツのことですから、不可算名詞になります。
ということは、初出では a content とせず、無冠詞の content にしなくてはなりません。
不可算ですから複数形の contents にもならないですね。

また映像コンテンツは content と単独で使うよりも、media content という言い方が英語圏のサイトではよく使われているのを見ます。これを使ってみましょう。

以下、修正訳です。
★Press [X] of the remote control while watching media content displayed in [Movie Function] on the screen, and you can register the content as your favorite.

2回目に出てきた the content は media content を受けるので the が必要です。

ちなみに「目次」のことを Table of Contents と言いますが、ここで複数形の contents が使われているのは、中に含まれている個々の項目を独立したものとしてとらえているからだと思います。

*************************

後半の文です。
②[X] ボタンは [Movie Function] だけでなく、他のコンテンツでも使える場合があります。
②[X] may be available while watching contents even not in [Movie Function].


ここでもコンテンツが出てきました。上述の通り複数形の contents は使えません。

もうひとつ、誤った使い方をしているところがあります。
それは available の用法です。
「[X] ボタンは使える」とありますが、ここでは available は使えません。

available は、確かに「使う」という意味で使いますね。
機能やシステムであれば available で結構です。
しかし、[X] はボタン ― すなわち「物体」なので、ここで available を使うと「手に入る」という意味になってしまいます。

例えば、The book is available. だと book が物なので、「その本は使える」という意味ではなく「その本は手に入る」という意味です。

ただし、ジーニアスにはこんな例があります。
The telephone is now available. もう電話は使えますよ

「おや、電話は「物体」じゃないか」という声が聞こえそうですが、この場合の「使えますよ」は「手に入った」という意味合いに近いものなので、今回の例と同じと考えることはできないと思っています。

上記をふまえて修正しました。
★[X] may be used while watching media content in other items as well as [Movie Function].

available をシンプルに used にしました。
※いやこの場合も available は使えると思われる方がいらっしゃったらご意見をお願いします。
 私の考えが間違っている場合は修正いたします。

*********************
★最後に上記のまとめとして日本文、試訳、修正訳を書いておきます。

①画面の[Movie Function]で表示されるコンテンツを見ているときに、リモコンの[X]ボタンを押すと、そのコンテンツがあなたのお気に入りに登録されます。
②[X]ボタンは [Movie Function] だけでなく、他のコンテンツでも使える場合があります。

試訳
①Press [X] of remote control while watching a content in [Movie Function] on the screen and you can register the content as your favorite.
②[X] may be available while watching contents even not in [Movie Function].

修正訳
①Press [X] of the remote control while watching media content displayed in [Movie Function] on the screen, and you can register the content as your favorite.
②[X] may be used while watching media content in other items as well as [Movie Function].

*********************

content と available は簡単そうで難しい単語ですね。
私ももう一度、辞書を引いて確認しようと思いました。

ではまた。 001.gif
by ladysatin | 2014-05-24 21:12 | 日英 Translation | Comments(0)

翻訳のことちょっぴり

2日続けて書くのは久しぶりです。^^

以前お話したと思いますが、私は企業で翻訳のお仕事をしています。社内翻訳者というやつですね。

いろんな分野の翻訳をしますが、家電の取扱説明書は年間通して多くさせていただいています。日英・英日両方とも担当していますが、長くやっていると実務翻訳の卵の方々からいろんな質問を受けます。

今日は知人の娘さんからの相談で、ちょっとおもしろい質問をいただきました。彼女は通信教育で翻訳の勉強をしているらしいのですが、その中でパソコンの取説の題材があったとか。そこで、ある英文に対する日本語訳に違和感をもったらしいのです。

それはこんな文でした。
Are you sure you want to delete this file?

これはパソコンの画面に表示されるメッセージの文です。
これについていた日本語訳はこうでした。

「本当にこのファイルを削除することを希望しますか?」

この日本語訳が何か問題あるのかなと思ってきいてみたら、「この場合『本当に』を訳す必要があるんでしょうか」というのです。「このファイルを削除することを希望しますか?」だけでいいのではというのが彼女の意見。

「ええ~、そうなの?」と私が言うと She said...
『本当に』で念を押している感じがするけど、ちょっとカジュアルな感じがします。取扱説明書には合わないと思います。『本当に』」より『確実に』の方がまだいいと思うのですが。」

ほぅ。。。彼女がいうのもわかるような気がしますが。。。

でも。。。ここはやっぱり「本当に」がふさわしい。
と、ワタシは思う。~(=^‥^A

実際に「本当に」は、警告メッセージとしてよく使われています。「確実に」はこのメッセージには不適でしょう。sure だから「確実に」も使えそうですが、「確実にこのファイルを削除することを希望しますか?」は、日本語として不自然さがただよう。

ここで言いたいのは、「本当にファイルを削除していいの?削除したら元には戻れないわよ~。」ということなのね。「あとは知らんよ~。」と警告しているので、「本当に」がよろしいと思います。はい。

真面目な彼女らしい質問だなあと思いました。
こういうところが気になる彼女は、いい翻訳者になりそうだなと思います。

で、ここでもうひとつ私が気になった点がありました。

それは、「希望しますか?」という表現です。英文に you want to とあるからだと思うのですが、英語に引きずられすぎて日本語訳は今一つです。

Are you sure you want to delete this file?

この英文の訳としては「本当にこのファイルを削除しますか?」くらいがしっくりきます。
つまり want to の訳は不要。

もしくは、パソコンを操作している人は「何を」にあたる部分、今回は「このファイル」のことがわかっているので、あえて「このファイル」のことも文言には入れず「本当に削除しますか?」あるいは「本当に削除してもよいですか?」と短く表現することの方が多いです。そのあとには「削除すると元に戻すことはできません。」などの表現が続いたりします。

英語は日本語のように主語を省いたり、目的語を省いたりはほぼしませんが、日本語ではよく省きます。だから、真面目に全部訳出してしまうと、とってもくどくなってしまうことがあります。流れに沿って、ストレスのない日本語訳にすることが大切だと思います。

「翻訳の基本は直訳」が私のポリシー。

でも読む人にストレスを与えてはいけない。

そのさじ加減が難しいです。いまだに。

001.gif
by ladysatin | 2014-03-17 22:54 | 日英 Translation | Comments(2)

タイの洗濯機取説

今日はお仕事のことでも書いてみよう。

最近の傾向として、大手家電メーカーは海外向けに白物家電(white goods)に力を注入しているようです。テレビは韓国の勢いがすごいので仕方がないですね。マニュアルを作っている私の勤務先でも、初めて洗濯機取説の仕事が入りました。

それがタイ向けのものなんです。

そのメーカーさんでは初めてタイ向け洗濯機を作るらしく、取説も一から作ることになりました。日本のメーカーが海外向け取説を作る場合は、まず英語取説を作るのですが、今回は初めてのことなので、日本語から作りました。

しかし、何か変な感じかしました。

だって、この商品は日本では売らないんです。英語を作ってそれをタイ語に翻訳するのが一番よいのだけれど、このメーカーの洗濯機取説の担当者は英語が苦手のかたなんですね。だから、きっちり日本語の取説を作って、情報の漏れぬけがないかを見極めたうえで、英語に翻訳するという工程をとらざるを得なかったのです。

海外展開を行っている企業だからといって、必ずしも英語に精通している人ばかりではないのです。

そこでうちの会社の日本語取説のライターが、日本語を書くことになりました。ということで、日本語取説は市場で日の目を見ることなく、幽霊取説として存在しているというわけ。

で、ここからが私の出番なんです。

日本語が8割ほど出来上がったところで日英翻訳に着手です。何であろうと、新しいものの翻訳はとっても新鮮です。なかなか楽しい仕事でした。

ところで、ところ変われば仕様も変わるんです。
実は、タイ向け洗濯機には、日本向けでは考えられない機能がついていました。
私はその理由を聞いて、「そうなんだ~」とびっくりしました。

さてそれはどんな機能なんでしょうか?(´-`) ンー

実は柔軟剤が関係しているの。タイ向け洗濯機には Fragrance コース というコースがあるんです。ほら、皆さんの洗濯機には、手洗いコースとか念入りコースとかあるでしょう?その並びですよ。

Fragrance コースとは、読んだ通り「柔軟剤いっぱい使っていいわよ (^○^) コース」のことなのです。

はて?おかしいな。

だってどの洗濯機にも柔軟剤投入口がついてますよね。普通は洗濯を始める前に、柔軟剤投入口に柔軟剤入れて、あとは全自動でやってくれると思うの。タイ向け洗濯機にも、もちろん柔軟剤投入口がついているんですよ。

しかし。。。

タイの人はもっともっとたくさん柔軟剤を入れたい人が多いらしいです。

柔軟剤投入口に入れられる柔軟剤の量は、この機種で最大で70mlなんです。
「それで足らんのか!」と思っちゃう。
だって、私の家にあるハミングフレアを見てみたら、洗濯物8kgに対して、ハミングフレアは40mlって書いてあります。

きけば、タイの人は柔軟剤をキャップで測らずに、そのままドバーッと入れるんですって。柔軟剤をひと瓶入れる人もいるらしいです。だから70mlで足るわけがないということなのね。

想像してみてください。ハミングとかダウニーをひと瓶入れるということを。。。w(゚o゚)w

それで70ml以上入れたい人は、柔軟剤注入口は使えないので Fragrance コースを使います。このコースはおもしろいの。最終すすぎの前に、ブザーが鳴ってお知らせし、運転を一旦ストップします。

このブザーが「さっ、柔軟剤好きなだけ入れていいわよ~」って告げてくれてるのです。それで、好きなだけ入れて、もう1回スタートボタンを押して、最終すすぎをしてくれるんですね。このブザーがなって最大1時間運転をストップするので、その間に柔軟剤を入れることになってます。で、柔軟剤入れるのを忘れたままだと1時間後に最終すすぎが勝手に始まるというものです。

よく考えたなあと感心してしまいました。日本では考えられない機能ですよね。やっぱり国民性の違いってあるんだなあと思ったのでした。
by ladysatin | 2014-02-27 22:09 | 日英 Translation | Comments(0)

今日は最近のお仕事の話題です。=^-^=

私は翻訳の仕事をしているのですが、量としては圧倒的に英→日よりも日→英が多いです。

日英翻訳の場合、ベースの日本語があってそれを英語に翻訳することが多いのですが、ときどき英文のリライトを依頼されることがあります。文法・語法ミスの修正や、より自然な英文への書き直しなどです。

それがね。今回のリライトの依頼は、そういった修正とはちょっと違っていました。
おもしろい依頼だったので書いてみますね。

*****************************

テレビの設置に関する内容です。

イラストには、テレビに取り付ける台座を、両手で持ち上げている男性が描かれています。
その下に英語で説明が書かれています。


英文は以下の通りです。

The pedestal is heavy. Hold it with both hands.
「台座は重いです。両手で持ってください。」

どうでしょうか。この英文は特に変なところはなさそうです。
メーカーの取説で昔から使いまわしてきた文のようです。

この英文を、そのメーカーの取説担当の方が書き直してほしいと言ってきました。
その理由は heavy を使いたくないのだとのこと。
何故かというと、heavy という単語にはネガティブさが漂っていると。。。

このコメントを読んで私は「そんなことはないでしょう~ (゚0゚)」と思いました。
heavy はニュートラルな言葉です。この単語自体にはネガティブさはないです。
「重い」という主観を表すとき、普通は heavy を使いますよね。

メーカーのご担当者も色々、考えたようです。
「heavy の代わりに weighty はいかがですか。」と一筆書かれていました。

weighty … ですか。。。
確かにこれも「重い」という意味ですね。
でも。。。あんまり見ない、いや見たことがない。
weighty を使うくらいなら heavy を使いますから。
だって、ユーザーは一般の人なんですもの。
weighty なんてもって回ったような言い方しなくてもよかろうに。

それと weighty を調べてみたら、weighty dictionary のように、名詞を前から修飾する限定用法しかないようです。weighty はやっぱり使えないみたい。

いずれにせよ、ご担当者はどうしても heavy を使いたくないご様子。
そんなに heavy がいやなのなら仕方がありません。
何とかしなくちゃですね~。

もう一度、元の英文を見てみましょう。

The pedestal is heavy. Hold it with both hands.
「台座は重いです。両手で持ってください。」

この文は、もうこれ以上どうすることもできないみたいですね。
そこでどうしようかなと思い、日本語の発想を変えることにしました。

そこで。。。

「両手で持ってください。」はひっくり返すと「片手で持つな」ということ。
どうして?「重たいから」。。。ああ、やっぱり「重たい heavy」になっちゃう。

もう一度!

「片手で持つな」は「片手で持てません」にしちゃう?
ほうほう。で、どうして?
「重たいから」。。。じゃなくて「その重さのために」としたらどう?
おお、これはいけるぞ。

「片手で持つことはできません」→ cannot be held by one hand

「その重さのために」→ because of its weight

いけたか?。。。いけたでしょうとも!

ということで、以下の文になりました。

072.gif The pedestal cannot be held by one hand because of its weight.
   台座は、重さがあるため片手で持つことができません。


「両手で持て」は、イラストが明瞭に表しています。
だから、注意書きとしてイラストの下にこの文を入れれば、ユーザーにわかるであろうと思いました。

さて、メーカーのご担当者に送ったところ。。。

「いいですやん。heavy も入っていないし。。。気に入りました!♪♪v(⌒o⌒)v♪♪」

と言ってくださって、ほっ。。。としました。

ふぅ。042.gif 

こんな仕事が結構あります。

「あーせー、こーせー」と無理難題を言ってくる人々に、広い心で接する私なのでございます。

お客様は神様ですから。

ということで、本日は私の仕事のひとコマでございました。
by ladysatin | 2014-01-31 22:31 | 日英 Translation | Comments(6)

今日は、翻訳をする際に心に留めておきたいと思っていることを、少しだけ書いてみたいと思います。

以前、こういう質問をされた方がいました。

*****************************
Steve Jobs 氏のスタンフォード大学でのスピーチの一節です。
★The only way to do great work is to love what you do.

この部分について、プロの翻訳家が「素晴らしい仕事をするには、真に好きなことをやるしかない。」と訳していました。私は、「素晴らしい仕事をするには、自分のやることを好きになるしかない」と訳しました。

私の訳は「今やっていることが嫌いでも、好きになることで素晴らしい仕事をできる」ともとれ、両者はかなり意味が違ってくると思うのです。

でもプロの翻訳家のほうが正しいはずなので...後者の私の訳し方はおかしいのでしょうか?
*******************************

これについて皆さんはどう思われるでしょうか。
もう一度書きますね。

★The only way to do great work is to love what you do

●あるプロの翻訳者の訳
素晴らしい仕事をするには、真に好きなことをやるしかない。

●質問者の訳
素晴らしい仕事をするには、自分のやることを好きになるしかない

どちらの訳が正しいかは一目瞭然。
質問者の訳が正しいですね。

プロの訳が成立するには、英語の後半を逆にする必要があります。すなわち
★The only way to do great work is to do what you love.

love what you do と do what you love の違い
すなわち「あなたがやることを好きになる」と「あなたが好きなことをやる」の違いです。


ところで何故、プロの翻訳者がこんな基本的な英文の誤訳をしてしまったのか。

プロでももちろん間違うことはあるでしょう。目の錯覚でこのような訳になったのかもしれない。しかし、誤訳がそのまま納品されたということは、チェッカーがいなかったということではないかと思いました。日英であれ英日であれ、通常は翻訳者とは別の第三者がチェックし、誤訳の流出をくい止めます。このケースは、ポカミスを防げなかったという点で非常に残念なケースだと思いました。

私は、質問者の方に「プロの訳は構文の解釈に誤りがあり、あなたの訳が正しい。」と説明しました。Steve Jobs 氏のスピーチは You Tube で検索すると出てきます。そこで別の翻訳者が字幕において「偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたのする仕事を愛することです。」と翻訳をされています。パーフェクトな訳と言えるでしょう。

しかし、質問者の方は、これに納得しつつも先だってのプロの翻訳者の訳も正しいのではないかという意見をもたれたのです。これには驚いたのですが、実はここには重要な問題が提起されていました。

それは「翻訳者の裁量がどこまで許されるのか」ということです。

さて、私の説明に対して質問者の方は次のように言われました。

*****************************************
Steve Jobs の YouTube のスピーチを聞きました。
確かに私と同じように訳されていました。

でも、スピーチを聞くと "Keep looking. Don't settle." と Jobs は話しています。
だからやはり、大好きなことに出会えるまで探せというニュアンスもあるのだと思います。

プロの翻訳者の方は、全体のスピーチの意味からこの部分を訳されたのではないかと考えました。

どちらにしても(今の仕事を好きになるにしても、これから出会うまで探すにしても)、好きでなければいい仕事はできないということなのだと理解しました。
******************************************


これを読んで私が「①なるほどそういう考え方もある」と思ったか
それとも「②それはとんでもない解釈だ」と思ったかですが、私の考えは②でした。


英語を教えている人々は「全体の英文をよく読んで適切な訳をしなさい。」と言います。それはもちろん理にかなったことです。しかし、それは複数の訳が考えられるときに限ると思うのです。

以前、私はこのブログで You could be mine. の訳を試みました。この文は単純ではあるものの、一文のみ見ても正しい解釈はできないと思いました。could の意味の多様性を知る人ならばわかるでしょう。ゆえに全体の展開をくまなく読みこんで、最適な訳を探したのです。

しかし The only way to do great work is to love what you do. において複数の意味は考えられません。このような文は、ただ素直に文法規則にのっとり訳をするだけだと思います。

質問者が言うように、もし「プロの翻訳者の方が、全体のスピーチの意味からこの部分を訳した」のであるとすれば、それは翻訳者の推測が介在したことによって、本来の意味を逸脱した拡大解釈となるでしょう。

翻訳をする際において重要なことは、まずはさておき「直訳」してみることだと私は思っています。直訳してみて筋が通るかどうかをまずみます。そして、何となくぎこちないのではないかと思ったときに、文法・構文の規則を逸脱しない範囲で自分なりの訳を試みることをおすすめしたいです。

★The only way to do great work is to love what you do

この文を直訳すると「偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたのする仕事を愛することです。」となります。字幕で翻訳されていた文です。この日本語は、直訳でありながらも Jobs 氏が言いたいことをズバリと言いきっていて、これ以上の飾りは不要と思われる訳だと思いませんか。

別の人は同じく字幕で「最高の仕事をするには、その仕事を愛しましょう。」と訳していました。この訳は、骨子は乱れてはいませんが、やや翻訳者の思惑が入った文です。訳文として許容できるかどうか、難しい判断を迫られるでしょう。

そこまで細かく考えなくても...と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、プロとしてお金をもらって翻訳をし、それが世の中に出ている以上、プロの翻訳者には社会的責任が付いて回ります。このことは常に考えなくてはなりません。

Steve Jobs という人は普通の人ではありません。私は Jobs 氏のことは何も知らないし、興味も特にありません。しかし、この方が偉大な方であり、それゆえに言葉の一つ一つが大きな影響力をもっていることは知っています。

日本にもいるでしょう。英語はわからなくても Steve Jobs 氏の大ファンの方々が。その方々が Jobs氏の発言を聞くときに、介在させなくてはならないのが翻訳です。その方々が覚えているのは、Jobs 氏が言った英語のフレーズではなく、翻訳者が訳した日本語になります。それをずっと、心の中で記憶し続けるのですね。それは、彼や彼女の考え方や生き方までも左右するほどの影響力をもつでしょう。

そう考えたときに、プロの翻訳者は「翻訳を読む人の人生にまでかかわってしまっている」ということを考えなくてはならないと思うのです。翻訳者がすべきことは「ある言語で話された(書かれた)情報を、別の言語で正確に伝える」ということです。したがって、英文を正しく読む力と、それを正しい日本語で表現する力の両方が要求されます。このことを肝に銘じて、私も日々精進していかなくてはと思います。

今回取り上げた Jobs 氏のスピーチのことは、ずっと心にひっかかっていたことでした。

Thank you for reading.

********************************************
Steve Jobs' 2005 Stanford Commencement Address



Sometimes, life is gonna hit you in the head with a brick.
Don't lose faith.
I’m convinced that the only thing that kept me going was that I loved what I did.
You've got to find what you love.
And that is as true for work and as it is for your lovers.
Your work is gonna fill a large part of your life.
And the only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work.
And the only way to do great work is to love what you do.
If you haven't found it yet, keep looking.
And, don't settle...


by ladysatin | 2013-12-18 22:46 | 日英 Translation | Comments(2)

私の守備範囲のひとつに、製品の取扱説明書というのがあります。

家電や工業用機械なども入りますが、その中でよく出てくる文言に、「~すると~します(なります)」というのがあるんですね。

~すると~します

さて、これどういう英文にできるでしょうか。
時々、後輩などに添削を頼まれるんです。
やってみましょう。

今日の文はこれ。
●ボタンを押すと、機器は運転を開始します。

この文を作るとしたら3パターン覚えておくとよいでしょう。

★パターン1 - When を使った表現
When the button is pressed, the unit starts to operate .
When you press the button, the unit starts to operate.

これは一番定番になるのかな。直訳に近いですね。

★パターン2 - 命令形を使った表現
Press the button to start the unit operation.
Press the button, and the unit starts to operate.

取説では命令形のダイレクトな表現も好まれます。
パターン1よりちょっと語数も減りますね。

さて、ほかにもあるかな?

Yes 058.gif

だって今日はこれを書くために書いてるんだも~ん。

では。。。

★パターン3 - 動名詞を主語にした表現
Pressing the button starts the unit operation.
Pressing the button will start the unit operation.

ね、語数もぐっと減って文が引き締まりますね。
Pressing the button で「ボタンを押すと」の意味になります。
これを覚えておくととっても便利ですよ。

上記のパターン1, 2, 3でほとんど対応できます。臨機応変に使い分けるとよいと思います。

*******************

ご参考までに...

★When と If の使い分けについて
通常の手順の一つの場合は When を使います。If を使うと「もしも」のニュアンスが出てしまうので、パターン1の場合は不適。例えば、「パソコンのボタンを押すと Windows が起動します。」の場合も決まった手順なので When を使います。If だとおかしい。

If を使うのは、普通はしないことや意外性があるときに使います。例えば、「○○ボタンを押すとエラーメッセージが出ます。」のときは、エラーメッセージというのは誰も出したいとは思っていないことです。この文の裏には「もしや」あるいは「誤って」押した場合には、という思いがありますので If がいいですね。

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-追記-
この記事はいつも多くの方にアクセスいただいていて感謝です。
ほかにも語法や文法の記事を書いていますので、上のカテゴリから読んでいただけるとうれしいです。


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by ladysatin | 2013-12-14 22:29 | 日英 Translation | Comments(0)