カテゴリ:語法_English Usage( 49 )

昨日はお友達からメールをもらいました。
英語は得意な彼女なのですが、ときどき質問してこられます。
今回の質問は、英文を書く上でとても重要なポイントだと思ったので、皆さんとシェアしたいと思います。

昨日は12月9日でしたね。それで少し先の12月18日にミーティングをすることにした旨のメッセージをネィティブのスタッフ向けに回覧したそうです。すると、彼女のボスのアメリカ人の方から英文の間違いを指摘されたとか。

日本語だと「12月18日にプロジェクトミーティングを取り決めました。」となる文を、彼女は英文でこう書きました。

We arranged the project meeting on December 18.

なるほど。日付の前だから on を使ったんですね。

するとボスが「on ではなく for だよ」って優しく教えてくれたらしいです。
ということは正しい文はこうなります。

We arranged the project meeting for December 18.

彼女が「なんで for になるんでっか?(゚∇゚ ;)エッ!?」と聞いたら、ボスは"Well, I don’t know. We say that anyway.(わからへんけどそう言うねん) (*´∇`*)"と言ったとか。。。

ネィティブに説明をきいてはいけないんですね。あの人々はもう身体に染みついているんです。
それで彼女は私に質問してきたのでした。

さあて、この for は大切です。
時を表す前置詞は、in, on, at などは皆さんご存知の通りですね。
in summer, in April, on January 15, on Monday, at 9 o’clock, etc.

ここに 是非 for も付け加えてやってください。
この for は「ある決まった年月日、行事に」と言いたいときに使います。
(あ、期間を表すforとはごっちゃにしたらあかんよ。)

辞書に載っているかなと思って調べてみるといろいろでした。
ランダムハウスは載ってなかった。。。残念。
しかし、ジーニアスと Longman は載ってました。かゆいところに手が届くわね、あんたら。ヾ(・・;)

では抜粋します。

040.gifジーニアスの説明
[時](あるきまった日時)に《計画・予定を表して》;(ある行事の場合)に
例1)make an appointment [invite them] for five o’clock
   5時に約束をする[彼らを招待する]
例2)wear black for funerals
   葬式に喪服を着る
例3)hold special services for Christmas
   クリスマスに特別の礼拝を行う


040.gifLongmanには以下のように記載されていました。
http://www.ldoceonline.com/dictionary/for_1
7番目の項目です。
If something is arranged for a particular time, it is planned that it should happen then.

このように、例文を見るとわかりやすいですよね。
ここは結構、日本人の学習者の盲点かもしれません。

ところでですが、なぜ on はだめなのか?も考えてみましょう。

(×)We arranged the project meeting on December 18. 
この文だと、12月18日にミーティングを取り決めたことになり、12月18にミーティングをすることを決めたことにはなりません。さらに、12月18日は将来の日ですから、12月9日にこの文を書くと論理が破たんしてしまうのです。

すなわち、この文は 非文 です。


たかが前置詞、されど前置詞ですね~

(*^-^)ニコ
by ladysatin | 2013-12-10 22:04 | 語法_English Usage | Comments(0)

come with me vs. go with me

今日は「おお、そうだったのか (*'0'*)」と思っていただける内容。。。かな?

come と go の違いについてです。

なあんだ。そんなの知ってるよ~とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

今日書くのは
参考書にはほとんど載っていない come とgo の違いです。(^0^ゞ

じゃ行きま~す。

一般に come と go の違いはこんな説明がされますね。
「come は話し手・聞き手のいる場所に近づく場合を表し go は話し手・聞き手のいる場所ではない別の方向へ遠ざかることを表す。」

言い換えると、目的地に聞き手がいる場合は come、いない場合は go ということになるのだけれど、果たして常にその通りなのかな?

下記の2つの文を見てみましょう。
1) Come with me to see the movie.
2) I'll come with you to the store.


これらの文について質問してきた人がいました。
「この2つの文では、聞き手は同伴していて、目的地には特定の対象者がいない。ゆえに go を使うべきではないか。」というものです。

なるほど、上記の理屈からいえば、1)と2)の文は go の方がよさそうに思えます。しかし、口に出してしゃべってみると、英会話に慣れ親しんでいる人にはわかるでしょう。

come with me
go with me
come with you
go with you


4つのフレーズをあげましたが、おそらくどれも違和感ないはず。

結論から言えば、目的地に特定の対象者がいるのかいないのかは関係ないのです。この場合は、何を重視しているかによって come でも go でも実は使えるんです。

come with と go with について、はっきりと説明してくれている辞書がありました。

プログレッシブ和英中辞典です。リンク貼っておきます。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch/3/2na/04483600/

<例文>
I'll go with you as far as San Francisco. (サンフランシスコまでは、ご一緒に行きます。)

<解説>
「一緒に行く」という場合、同行することに重点を置いている時は come、目的地を主として考えている時は go を用いる。


まとめると
come with は、同伴者重視

go with は、目的地重視


きわめて明快。これ、覚えておくといいと思います。

もう一つ例をあげてみます。

I'll go to New York. Wanna come with me?

に対して

Yes, I'll come with you to New York. 「あなたとニューヨークに行くわ」
Yes, I'll go with you to New York 「一緒にニューヨークに行くわ」

こんな風に重点の置き方でニュアンスも変わるということなんですね。

(*^^*)
by ladysatin | 2013-11-29 21:11 | 語法_English Usage | Comments(0)

理由を表す and

今日は小学生でも知っている and のお話です。

and には、今さらですが「そして」という意味があります。しかし、ほかにも使えます。

この and はおりこうさんで「理由」を表すことができるというすぐれものです。
これについてちょっと書いてみますね。

以下は、ある技術文書の教本に出ている対訳です。

(英文)
This approach will improve the strength of the pipe and eliminate gas leakage from the pipe.

(訳文)
この方法を採用することで、パイプの強度が増すので、パイプからのガス漏れを防ぐことができる。

そして「なぜ、この and が「そして」ではなく「ので」になっちゃうの?」という質問を受けたのです。

なるほど、とても自然な質問ですね。
でもね、これは、そんなに難しく考えなくてもいいの。
and は並列だけでなく理由をあらわすことも可能です。辞書を引くと載っています。

※ランダムハウス英和大辞典の説明
(当然の帰結・成行きを示して)…ので、…だから

「パイプの強度が増す」ので、その当然の帰結として「パイプからのガス漏れを防ぐことができる。」
このように考えると自然だと思います。

※ジーニアス英和大辞典の説明
[理由・結果]を表す。
例)The clock is accurate and dependable.
「その時計は正確で、それゆえに当てにできる。」

※Longmanの説明
“and” is used to say that something is caused by something else:
例)I missed supper and I'm starving!
例)She fell downstairs and broke her leg.

ちなみに技術文書では時系列に書くことが多いのでこのような書き方(原因→結果)をよくします。私自身もこういう文を日英翻訳する場合に、あえて because などを使わずに and を使うことがあります。

and は「そして」だけじゃないのよ~っていうことを、今日は書いてみました。

これ、実はけっこう盲点だと思うのですが、どうでしょう。
(^ー^* )
by ladysatin | 2013-11-23 20:01 | 語法_English Usage | Comments(0)

will が能力を表すとき

今日は will のお話です。

私のブログでは、こういうの大切なんだけど、あまり文法書や参考書に載っていないなあと思うものを書きたいと思っています。

will と言えば意志未来と単純未来なんていう言葉を思い出す人も多いかと思います。
学校では主に、この二つを習いますよね。

I will do it.だったら「私はやるぞ~。」という強い意志を表しますし、It will rain tomorrow.だと「明日は雨だろう。」で単純未来という説明をします。

今日はそれ以外によく使われる「能力」を表す will に注目してみました。
以前、以下の英文についてこんな質問がありました。

The AROMA coffee maker will make coffee and cappuccino.

ご質問者いわく
「どうして未来形(will make)が使われているのですか。現在形(makes)は誤りなのでしょうか。」

なるほどっ。(゚○゚)!
素晴らしい着眼点ですね。

現在形で書いてみると
The AROMA coffee maker makes coffee and cappuccino.
「AROMA社のコーヒーメーカーは、コーヒーとカプチーノを作ります。」
この英文と日本文には、何らおかしなところはないですね。

なぜ will make にする必要があったのでしょうか。
ということで will を辞書で引いてみます。

★ジーニアス英和大辞典を見るとwillの下の方にあります。
[能力]<物が>・・・できる(can)
例文)The hotel will accommodate five hundred.
「このホテルには500人が宿泊できる。」

★ランダムハウス英和大辞典も下の方にあります。
(能力)・・・できる(be capable of, can)
The back seat will hold three passengers.
後ろの座席に3人乗れます。
The tree will live without water for three months.
この木は水なしでも3か月は枯れない。

英英辞典もついでに見てみます。
★Collins COBUILDを調べていたら同じような記載がありました。
 "Will" is sometimes used to say that someone or something is able to do something.
例文)This will cure anything.

そのように考えると以下のような意味になるのでしょう。
The AROMA coffee maker will make coffee and cappuccino.
「AROMA社のコーヒーメーカーでコーヒーとカプチーノが作れますよ。」


これを「…コーヒーとカプチーノを作るでしょう。」と訳したら誤訳になります。

will の下の方に出てくる用法だから、そんなに重要ではないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この用法は頻出ですので、是非、注目していただきたいと思っています。

ついでながら、この will の用法では主語に「人」は普通はきません。
Collins COBUILDには"someone or something"とありますが、ジーニアスには「物が」と明記されています。

典型的な「無生物主語構文(物主構文)」を作る will の用法と考えてよいかと思います。

元に戻って、人を主語にして書くと以下のようになります。
We can make coffee and cappuccino with the AROMA coffee maker.

「無生物主語構文」は日本人がとても苦手とするものですが、論文やエッセーなどを書く際に、「物」を主語にした書き方に慣れると、タイトでしまった文章にすることができます。

洗練された英文を書くのはとても難しいことですが、私は英文を書く際に、常に「物」を主語にできないかなと考えます。「あ、これは物を主語にできるね。」という発見をすることもまた楽しいものです。

では。 001.gif
by ladysatin | 2013-11-21 22:01 | 語法_English Usage | Comments(0)

without vs. with no

今日は、翻訳の勉強をしているお友達からメールが来ました。
これが鋭い質問だったので、またまた皆さんと共有したいと思います。

少し前になりますが no と not の違いについて記事を書きました。
ここ↓
No と Not のちょっとしたニュアンスの違い

ここからの発展問題です。
お友達の質問は。。。

よく仕事の中で使う言い回しで
On going with no problem.
と使いますが、
On going without problem.
ということもあります。
この場合の without with no とまるっきり同じと考えてもよいのでしょうか

これを読んだ瞬間思った。
「同じちゃうん。。。いやいや同じちゃうんちゃうん?。。。突っ込まれてしまったなあ。」

結局。。。

「わかりました。少々お時間ください。」

と一旦お返事。

しかし、難しいですよ。このニュアンスの違いは。
だって、辞書引いたら without = with no だって。
えー、同じ意味?
話が終わっちゃうやん。

ネットで調べてみると
Burger with no meat と Burger without meat
の違いでネィティブ同士で盛り上がってるし、ワロタ。
肉なしバーガーの話かよ~。( ̄◇ ̄)

はい、冗談はさておき with no と without はどちらも「...なしで、...なしの」と訳しますが、ニュアンスの違いはあるのかないのか。

私の答えは「ある!('◇')ゞ」です。

なぜならば、決定的に違うことがあるから。

それは、否定語があるかないか。

つまり no は否定語だけど without は否定語ではないということ。
否定語はフレーズや文を打ち消すんです。
否定語とは no, not, little, few, never などのことです
without は否定語のように見えるだけで、中身は違います。


このフレーズを見てみましょう。
A. process with no problem
B. process without problem

A は否定語の no が problem を打ち消しています。だから、「問題のない工程」と訳していいですね。
B は without となっていて、これも「問題のない工程」と訳してかまいません。
しかし、否定語ではない without はもっと奥が深いのです。

★ランダムハウス英和大辞典を引いてみると次の記載があります。
without – (困難・災害など)から免れて、がない
すなわち = free from, excludingと同義であると。


記載例)a world without hunger 「飢えることのない世の中」
この意味をもっと深く考えると「飢えという過酷な状況から解放された世の中」ということになるでしょう。よって、単なる hunger を打ち消した a world with no hunger と同義と考えることはできません。

もとに戻って、Bのフレーズをみてみます。
B. process without problem

これもfree from, excluding と考えると「問題があったのかもしれないがそれからは免れた」あるいは「問題を排除した」というニュアンスをもっていると考えられるのです。ゆえに、A と同じように「問題のない工程」と訳してもニュアンスの違いはおのずと存在すると考えられます。

これが当てはまるのは、ランダムハウスにあるように「困難・災害」と考えられる単語がきたときです。だから hunger と同じく problem も同様に当てはめて考えました。どんな単語がきても同じ考えが通用するということではありませんので、ご注意くださいね。

今日はこのことを考えながら、ずーっと昔にヒットした America というグループの Horse with No Name (名前のない馬)という歌が頭の中をめぐっていました。

で、お友達もこの説明に納得してくれたようです。

やれやれ。

(*'-'*)エヘヘ
by ladysatin | 2013-11-16 22:03 | 語法_English Usage | Comments(0)

今日は語法のお話です。

今さらですが、語りつくされている listen と hear の違いについて考えてみます。

この二つの単語は中学生で学びます。基本的な単語なので自分では理解したつもりではいたけれど、最近になってこういう簡単な単語ほど奥深いなと思っています。

listen と hear の違いって何?って言われたら皆さんは何と答えますか?

私は中学生の頃に英語の先生に listen と hear の違いを質問した記憶があります。

先生はきっぱりとこう言われました。

「いい質問だ。 listen は意識的に聞く行為であるのに対しhear は自然に聞こえることをいう。
能動的か受動的かの違いだな。」


私はなるほどと納得すると同時に、こんなにスッパリと解説してくれる先生ってすごいわぁと思ったものでした。実際にネットで検索するとポピュラーな話題のようで、いろんな英語のサイトでも取り上げられています。案の定、この先生の解説とほぼ同じものばかりです。ということは、これが一般的な見方なのでしょう。

能動的か受動的かという違いは決して間違ってはいないように思います。中学生や高校生には単純明快な説明がありがたいものです。しかし一方で、英語に触れる機会が多くなり listen と hear の様々な用例に出くわすと、「そんな簡単に片づけられるものではないやろう~」と思うことが多くなってくるようです。

実際に listen と hear の違いを説明するのは困難なことです。何となく感覚で使い分けていたこの二つの単語だったのですが、いろいろ調べてみたところ、自分なりに思ったことがあったので皆さんとシェアしたいと思いました。

(※「聞く」と「聴く」の違いは微妙なので、ここでは「聞く」の方の漢字で統一します。)

以前こんなことがありました。よく洋楽のロックコンサートに行っていたころのことです。
大好きなミュージシャンが曲と曲の間に言ったのです。

What do you wanna hear?

「次はどの曲が聞きたい?」という意味ですが、私はこれを聞いて不思議に思いました。私の頭の中には先生の説明が刷り込まれていますから、hearは受動的なものなのです。それを彼はなぜ使う?だって誰でも好きなミュージシャンのコンサートに行ったら隅々まで音楽を堪能したいに決まっています。

コンサートは能動的かつ積極的に聞くものでしょう?
「音楽を聞く」は listen to music と言いますよね。

しかし、What do you want to listen to? と言うミュージシャンはいないのです。

なぜだろう?

いったんこれを置いときまして、まず、広辞苑で「聞く」を調べてみることに。
★「聞く」の第一義 - 言語・声・音などに対し、聴覚器官が反応を示し活動する。

次にランダムハウスでこの2語を調べてみることにしました。この2語の違いを次のように記載しています。
★hear - perceive by the ear 聴覚で音声を感知する
★listen - 音を聞いてその意味を理解しようと注意を傾ける意


この説明で再確認できたのは、listen は確かに「意識的で能動的」なものなんだということです。
一方の hear について私が思ったことは「聴覚で音声を感知する」ということは、必ずしも受動的なものではないのではないかということでした。

次に英英辞典を調べてみました。
Oxford Advanced Learners Dictionary から抜粋です。

★hear の定義
①to be aware of sounds with your ears
②to listen or pay attention to someone/something

★listen の定義
to pay attention to someone/something that you can hear

これを読んで私は「やっぱり」と思いました。(*'-'*)

①はランダムハウスの hear の説明と同じで納得ですが、hear の②はの定義は listen の③と同じなんです。pay attention とはまさしく積極的な行為にほかなりません。

ということは。。。
hear を受動的なものと決め付けることはできないことがこれで明確になりました。(*'-')b

一方、hear と listen は互換可能かというと、だめな場合が結構ありそう。

例えば、母親が子供にお小言をいうときに使うのは Listen! ですよね。Hear! なんて言わないし。この場合の Listen! は「私の話を聞きなさい。」ということで、話す内容に注意が注がれます。

このあたりで少しわかってきました。

彼がなぜ What do you wanna hear? と言ったのか?
私達は、その曲の詞の内容を聞き取りたいのではなく、大好きなミュージシャンの音に酔いしれたいのです。まさにランダムハウスにあるように「聴覚で音声を感知する」ということなのです。(^0^ゞ

ここでかなりスッキリ!です。^^

もうちょっと調べてみたら Michael Swan の Practical English Usage にも「演奏、公園、音楽、放送などを聞く場合は、普通 hear を用いる」と書いてあるようです。

しかしながら Doobie Brothers の大ヒット曲のタイトルは Listen to the music です。これはどうなんだ?と思って久々に聞いてみたら music に定冠詞がついているのは「僕たちの音楽」という意味のよう。「僕たちの音楽を聞けばハッピーになるよ。」って感じです。音楽に込められたメッセージ、すなわち内容を聞けということなのだろうか?そう考えたら listen とした理由がわかるなあと思う次第。

こう見てくると listen と hear の違いは想像以上に難しいようです。
ただひとつ強く思うのは「能動的・受動的」という分け方はちょっと違うんじゃないかということ。

072.gif「聞く対象として「音」を重視にしているのが hear、内容を重視しているのが listen」
という説明の方がよさそうに思います。

またここで思い出しましたが、昔はリスニングテストでなくヒヤリングテストと言っていたんです。能動的な行為だからリスニングテストという言い方に変わったという説明が主流でした。しかし、ヒヤリングテストはだめかというとそうとは思えません。

●リスニングテストは、内容をしっかりきくということ。
●ヒヤリングテストは、聴覚をとぎすまして、音声をつかまえるということ。


このようにみていくと、両者の意味の違いがよくわかると同時に、どちらのテストも能動的にしっかり聞くという意図は同じだと考えられるのではないでしょうか。

簡単な単語に見えて listen と hear はとっても難しい単語だと思いました。
by ladysatin | 2013-11-15 21:17 | 語法_English Usage | Comments(4)

fun の語法考察

今日は簡単そうで使い方に注意を要する fun のお話です。
以前、英語のサイトで中学英語を教えてらっしゃる先生からの質問を拝見しました。

その先生がおっしゃるに、生徒が I feel fun about it. と書いてきたとのこと。

生徒は「私はそれを楽しいと感じている。」と表したかったのでしょう。
でも I feel fun about it. は誤りですね。そこでその先生は、この誤りを生徒にどうわかりやすく説明したらよいものかと尋ねておられました。「fun は名詞で人が主語に来ない」という説明でよいものかどうかと思われたようです。

この質問はなかなか興味深いです。
まず fun には人が主語に来ないという説明はできないですね。

040.gifジーニアスには、人である She が主語になっている例文が載っています。
She is a lot of fun to talk [be] with.
彼女と話していると[一緒にいると]とても楽しい。
(= It is a lot of fun to talk [be] with her.)

では、詳しくみていきましょう。
I feel fun ... この間違いは結構多く見かけますね。日本人に多いミスです。なぜ間違いやすいのかな?

まず、この fun という単語は、たとえばこんな使い方をしますね。
How was the party yesterday? (昨日のパーティはどうだった?)の答えとして
It was fun.(楽しかったよ。)- 正しくかつ自然な会話です。

この It was fun. で言いたいことは It was enjoyable. とほとんど同じです。そして、見た目も同じ構造をしているように見えるのです。これが学習者を惑わす原因だと思います。

しかし、明らかな違いがあります。― enjoyable は形容詞ですが、It was fun. における fun は不可算の名詞なのです。

040.gifLongman より引用します。
fun [uncountable] = an experience or activity that is very enjoyable and exciting
簡単に言えば fun = an enjoyable activity(楽しい活動)なのです。

ということは fun には <「楽しい」を意味する形容詞 + 「活動」を意味する名詞> の二つが入っているということなんですね。つまり fun は「形容詞付きの名詞」なのです。

たったの3文字で実は fun 君ってすごいやつなんだな。(*'-'*)

もうひとつ、 fun には形容詞としての用法もあります。ただし、fun の形容詞としての用法は限定的で、It is a fun thing.のように、名詞(この場合は thing)を修飾する限定用法で使われるのが普通です。

040.gifこちらも Longman の説明です。
fun [only before noun] = enjoyable and amusing
Try snowboarding - it's a really fun sport.
わざわざ [only before noun (名詞の前だけ)]と書いてあります。
やっぱり名詞の sport を修飾しています。

で、ここまで前情報にしとこうね。=^-^=

ここからが本題の I feel XXX.
ここで使われている feel は知覚動詞で、第2文型SVCを作ります。
「主語S+知覚動詞V+補語C」の文では、補語Cには形容詞がきます。

例)I feel good. You look tired. That sounds interesting. etc.
これらはすべて第2文型SVCで、使われている動詞(feel, look, sound)はすべて知覚動詞、そのあとに形容詞が補語として使われています。

ということは、名詞の funは使えないですね。問題外です。

では、形容詞の fun は使えるのか?というと、これもまた使えません。なぜならば、SVCの文の補語Cとして使われる形容詞は、叙述用法の形容詞になります。たとえば、I feel fine. の fine は叙述用法の fine です。だから補語Cとなり得ます。

一方、形容詞の fun は、先ほど述べたように、名詞を修飾する限定用法のみです。だから、形容詞だからといって、I feel fun. ということはできないということになります。

この説明で大体クリアになるでしょう。

ただし、中学生に教える場合は、教え方を考えなくてはなりませんね。
知覚動詞とか、2文型とか知らないでしょって話。(-_-;ウーン

さてどうしようと思いました。私だったら、やっぱりいくつか具体例をあげて説明すると思います。

① まず fun は名詞だと説明する。しかも普通の名詞ではなくて、形容詞の意味が入っている名詞だから、普通の名詞とは違うんだよという説明が必要ですね。上の例を使うでしょう。

② I feel のあとには形容詞がくることを説明する。fun は名詞だから feel のあとには来ない。

③ 具体的な例文をあげる。(I feel good. I feel great. I feel sick. etc.)
全部形容詞がきてるでしょっていうアプローチをやってみる。

中学生だったら、ここまでの説明で十分でしょう。
ただ、たまに「先生、fun には形容詞もあるよ。」という子がいるかも。
そのときは以下④を追加します。

④ fun を形容詞として使うときは、fun thing のように後ろに名詞がこなくてはだめなんだよって教える。

ふぅ。ややこしい σ(^_^;)

この先生の質問を読んで、生徒の習熟度に応じて英語を教えるって実に難しいことだと思いました。
今回もいろいろ考えさせられた私だったのでした。

ではまた。032.gif
by ladysatin | 2013-10-14 22:18 | 語法_English Usage | Comments(2)

これ面白いかも。

ある人からの質問です。こんな英文が本に載っていたらしいのです。

It was embarrassing for him to make a speech in English at the contest.
「彼はコンテストで英語でスピーチをするのが恥ずかしかった。」

これは本に書いてあった訳だそうですが、別におかしくないよね?
しかし、質問してきた彼女にはこんな疑問が。。。

「この訳では恥ずかしく思ったのは彼だけど、第三者が彼のスピーチを見て恥ずかしく思ったと解釈できないの?例えば、母親が自分の息子のスピーチがひどいのでは恥ずかしく思ったとは考えられないのかな?」

これをきいて私は「するどいなあ」と思いました。

しかし、これは。。。どうかな?

第三者が恥ずかしいと思ったことにはならないよね。
ここは for him が大切なのですが、「彼にとって」と考えたらいいと思います。
すなわち「彼にとって英語でスピーチをすることは恥ずかしいことだった」となります。

こう説明したあとで彼女はさらなる質問をしてきました。
「じゃあ、第三者が恥ずかしいと思った文はどう書いたらいいかなあ?」

あうっ、突っ込まれてしまった。さて、どうしましょう。

実はこれ簡単なんです。前置詞を変えるだけでいいの。
forof に変えたらいいよ。

It was embarrassing of him to make a speech in English at the contest.
「彼がコンテストで英語でスピーチをするとは恥ずかしかったわ。」

なぜ、こんな風に意味ががらりと変わるのでしょう。
それは「形容詞 + of + 人」で人の性質や評価を表すことができるからなんですね。
for を of に変えることで、話をしている人の気持ちを表すことができます。

例をあげてみると。。。
①It is kind of him to carry my baggage.
「私の荷物を運んでくれるとは、彼は親切な人だ。」

②It was careless of you to leave the door unlocked.
「ドアに鍵をかけないままにするとは、あなたは不注意だったね。」

ね。①も②も話者の気持ちを表しています。

このほかにも、good, stupid, thoughtful, honest、clever など、人の性質や評価、人柄を表す形容詞には、いろいろありますね。embarrassing も同様に考えてよいと思います。

ちょっと面白いと思ったので書いてみました。

ついでながら、embarrassing は普通は行為などが主語に来ます。
→ His speech was embarrassing. (彼のスピーチは恥ずかしいものだった。)

人を主語にすると人の性質を表します。
→ You are embarrassing.(あなたって恥ずかしい人ね。)

とうことで、今日は、前置詞を変えたら意味が変わってしまう面白い例をあげてみました。
by ladysatin | 2013-09-30 22:00 | 語法_English Usage | Comments(0)

今日は自分の恥をさらしてしまおうかなあ。 |||(-_-;)||||||

実はこれ知らなかったという anymore の使い方を発見したのです。
それは anymore を普通の疑問文で使うことができるということでした。英語に長年浸りきっている私ですが、疑問文で anymore がつかわれているのを見たことがなかったのです。

で、あるサイトでこんな文を見つけました。

Does Eminem rap anymore?

anymore ってこんな使い方できたっけ?

とりあえず、訳を考えてみました。

●訳① 「エミネムは、今ではもうラップをしないの?」
●訳② 「エミネムは、今でもラップをしてるの?」


これに対する答えの英文もありました。
Yes, Eminem still raps, but he has not put out an album in awhile.
「うん、エミネムはまだラップをやってるよ。でもここのところアルバムは出してないけどね。」

この答えになるということは、疑問文の訳①・訳②ともによさそうです。
しかし、私にはどうしても腑に落ちないところがありました。

それはanymore の使い方。。。

まず、私が知っている anymore の使い方は否定文で使うというもの。
皆さんももしやそうではありませんでした?

★ランダムハウス英和大辞典を引いてみました
anymore
(米) (否定構文で)今はもう[...でない]
His pictures don’t look like him anymore.
「これらの写真は今のあの人とは似ても似つかない」
I’m not interested in it anymore.
「今はもうそれに興味を感じない」

ランダム先生の説明は否定文のみの用例しかありません。

★ジーニアス先生にも聞いてみました。
anymore
[否定・疑問・条件文の通例文末で]
もはや、これ以上(any longer)

ジーニアスには上にあるように疑問文でも使うと書いてあります。
しかし、例文はなし。。。(ついでに例文書いてよ~)

************************************

さて、ここまで読んでもう一度最初の文にもどってみます。
Does Eminem rap anymore?

訳①「エミネムは、今ではもうラップをしないの?」

ここには「今ではもう、もはや」という訳は辞書の通り入っていますが、語尾は「しないの?」と否定語になっています。というか「今ではもう」がきたら、締めくくりは否定語がいりますでしょ?なのに英文には否定語の not はありません。変じゃないかい?( ̄‥ ̄)=3

訳②「エミネムは、今でもラップをしてるの?」

これだと「してるの?」だから否定語なしでいけてるのでよさそうですが、anymore に「今でも」なんて意味はランダムにもジーニアスにも一つも載っていません。これはどの辞書を見ても同じでした。「今でも」は普通はstill を使いますよね?

ということは、訳①も訳②も不備があるということになりませんか?
それとも、そもそもこの疑問文はありえないのでは?と思ってググってみました。
そしたら出てくる出てくる。

普通に使われる表現だということがわかりました。
ただ、確信をつく説明がどこにもないのです。

まさに語法の盲点ではありませんか?

誰か助けてちょうだいって言いながら、自分の本棚にめぼしきものがないかと探しました。

そしたらね。。。

あったのです。。。

何年か前に買った「現代英語語法辞典」(三省堂)にちゃんと書いてありました。。。

抜粋します。
********************************
anymore, any moreは、標準的には
Nick doesn’t live here anymore.(ニックはもうここには住んでいない)
Do you listen to the radio anymore?(もうラジオは聞かないのですか)
If you do that anymore, I’ll leave(これ以上そんなことをすると私は出て行きます)
のような、否定・疑問・条件の意味の文脈で使う。

********************************
抜粋ここまで。

これを読んで「なるほど~」と思ったのと同時に、「私ってまだまだ修業が足らない」ことを痛感したのでございます。

でも「もうラジオは聞かないのですか」を英文にせよと言われたら、私だったら否定疑問文にしてしまいそうです。
⇒ Don’t you listen to the radio anymore?

もう = anymore
ない = Don't

こっちのほうが英語と日本語がばっちり対応していてしっくりきませんか?

難しいねえ。英語って。。。
ま、ひとつまた学習したからよしとするか。012.gif

ところで、エミネムという人。私初めて知りました。ラップの人だったんだ~。
大スターさんだそうで。。。全く知りませんでした。

Sorry...

*******************

追記です。

新たな疑問が生まれました。

「現代英語語法辞典」(三省堂)に載っていた例文をもう一度見てみます。

Do you listen to the radio anymore?
(もうラジオは聞かないのですか)

この文は、昨日も書きましたが日本語から英作文をすると、否定疑問文で書くことができます。
Don’t you listen to the radio anymore?
これについては異論の余地はありませんね。

まとめると「もうラジオは聞かないのですか」という日本語に対し以下2つの英文が出来上がってしまうのです。
↓ ↓ ↓
Do you listen to the radio anymore?
Don’t you listen to the radio anymore?

これってどう考えたらよいのでしょうか?
同じ内容を言いたいときに、気分次第で使い分けてよいものなのかという疑問があります。
①は肯定疑問で②は否定疑問であることを考えると、まったく同じ意味(ニュアンス)を表しているとは考えにくいのではないでしょうか?

そこで、こんな例を考えてみました。
「あなたはもう私を愛していないの?」

この文は①・②の例文と同じく2つの英文が可能です。
Do you love me anymore?
Don’t you love me anymore?

これをもっと特定の状況に当てはめてみましょう。

040.gif<設定1>
付き合っている男女がいます。当初は仲がよかったのですが、この頃、彼の様子がおかしい。明らかに彼女に冷たくなったと彼女は感じています。もう彼は私のことを愛していないかもしれないと思っています。そして彼女は思い切って彼に聞きます。「あなたはもう私を愛していないの?」と。

さあ、あなたがこの彼女だとしたら、③と④のどちらを使うでしょうか?

私だったら、迷うことなく④Don’t you love me anymore?を使うと思います。何故なら、彼女は心の中で「彼はもう私を愛していない」という気持ちを強くもっているからです。だから最初はDon’t で始めると思います。強い疑念の表れと言ってもいいかもしれません。

040.gif<設定2>
付き合っている男女がいます。遠距離恋愛です。喧嘩することはないけれど、彼の仕事が忙しく電話をしてもいないことが多い。彼女はとっても淋しい思いをしています。もしかしたら別の女性と会っているのではという思いがよぎります。とても不安な彼女が、やっと電話で彼をつかまえて聞くときは。。。

これも私は迷うことなく③Do you love me anymore?を使うと思います。喧嘩したわけではないし「彼は私のことを思ってくれているはず。」彼の気持ちを確かめたいという思いできくわけですから、Do で始めるでしょう。この状況で彼女が④Don’t you love me anymore?ってきいたら彼は、「何でそんなこと言うねん」と反応するかもしれません。

このように考えると、③Do you love me anymore?のほうは「あなたはもう私を愛していないの?」というよりも「私のこと今でも愛してくれてる?」という意味合いのほうが強いのではと思います。そして、もちろん彼女は Yes, I love you. という返事を期待していると思います。

すごく深い話になってしまいました。

今回もまたまた勉強してしまった私です。(^^)

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by ladysatin | 2013-09-05 07:19 | 語法_English Usage | Comments(2)

変なTOEICの問題

先日、TOEICの勉強をしているお友達から相談を受けました。
これがまた面白い問題だったのでちょっと書いてみますね。

あるサイトにTOEICのリーディングセクションPart5の練習問題が載っていたということです。
問題文はこれ。

Do you think Michael ( ) be hired for the new marketing director’s position?

このカッコの中に、最も適切な語句を入れなさいという問題です。
で、選択肢とは以下の通り。

(A) would
(B) will
(C) must
(D) shall


さあて、みなさんはどれを選びますか?

そのサイトによると、この解答は(B) will でした。

Do you think Michael (will) be hired for the new marketing director’s position?
日本語訳「マイケルが新しいマーケティングディレクターの地位に雇われると思いますか?」

なお、その解説には「意味上適切なものはひとつ。would は時制が問題。」とも書かれていました。

すると、その友達が言うことには「must じゃだめなん (*'ω'*)......ん? 」

私はそれを聞き「おお。するどい。そやね。must でもいいよね。」と言いました。
だって意味はきれいに通ります。must を入れた場合の訳はこうなるでしょう。

Do you think Michael (must) be hired for the new marketing director’s position?
「マイケルが新しいマーケティングディレクターの地位に雇われるに違いないと思いますか?」

ねっ。おかしくないよね?
友達と二人でうんうんとうなづいていたら、さらに疑問が。。。

shall はだめなん?

shall でもいけそう。。。だよね。

だって、shall の用法について COBUILD にはこう書いてある。
You use shall to indicate that something must happen, usually because of a rule or law.
例文)The president shall hold office for five years.

この意味を当てはめてみましょう。
Do you think Michael (shall) be hired for the new marketing director’s position?
「マイケルが新しいマーケティングディレクターの地位に雇われることになろうと思いますか?」

COBUILDの解説を当てると、「何かのルールで、彼がディレクターになる段取りが整っている」ようなときに使えるようです。そのほかにも、ただ、単純未来としてももちろん使えます。

shall も全く問題なしですっ。∠(*^ー^*)o

さてさて、ほな would はあかんのか~。o(゚◇゚o

would でもいけるぞ。だって仮定法だと考えたらいいでしょ。
「ひょっとして」という意味を当てるといい。

Do you think Michael (would) be hired for the new marketing director’s position?
(そんなことないかもしれないけど)マイケルが新しいマーケティングディレクターの地位に雇われると思いますか?」

なんということだ。(。>0<。)

4つとも問題なく意味が通ってしまった。

う~む、この問題は。。。よくないねえ。。。o(-_-;*)

こんな問題誰が作るのかしらと思いました。
素直な学習者は「ああそうなんや。will しかだめなんやて。」と思うに違いありません。

さて、すみません。
そのサイトのリンク貼っておきます。(私が作った例文は少し変えています。)
ここ → TOEIC デイリーミニテスト

これはインターネットでの話しだけど、皆さんが購入される TOEIC や英検の問題集もおかしな問題があるかもしれません。いや、実際に変な問題はたくさんあります。
有名な出版社だから何でもいいとは限りません。
少し気をつけてみてくださいね。

では。(^^)
by ladysatin | 2013-07-11 22:19 | 語法_English Usage | Comments(0)