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under control の意味を考察

今日は英語の慣用表現 - under control について考察したいと思います。

ずいぶん時間が経ってしまいましたが、昨年の IOC総会での安倍総理の under control 発言は結構な話題(というか騒ぎ?)になりました。

あの時の総理のプレゼンテーション自体は、なかなか迫力があってよかったのではと個人的には思っていますが、終わってからメディアは早速あの表現に食らいつきましたね。

あれ以来、気になって under control の意味について少しずつ調べてみました。そうしたところ、この表現の奥深さにどんどんはまっていきました。どうも一筋縄ではいかない表現のようです。

今日は、under control について自分なりに考えたことを書きたいと思います。

まず、あの時の安倍総理の発言から。。。

Let me assure you the situation is under control

★この放送を担当していた NHK の同時通訳者の方の訳はこうでした。
 Some may have concerns about Fukushima.
 何名かの方は福島についてご懸念をおもちかもしれません。
 Let me assure you the situation is under control.
 ここで保証いたします。事態は 収束に向かっている ことを。


★一方、後日のニュース記事ではこう書かれていました。
 安倍晋三首相(58才)は五輪招致の最終プレゼンテーションで、汚染水について
 「私が安全を保証します。状況は 完全にコントロールされています 。」と世界に宣言した。


どうでしょう。この二つの訳は伝えているニュアンスが全く異なりますね。
具体的に両者を対比してみましょう。

★同時通訳者の訳
「事態は収束に向かっています。」

この訳は、「問題はまだ片付いていないが解決の方向へ向かっている」という意味です。

under control というフレーズは「支配下で、制御されて、管理下に」などの意味で使われます。しかし、これをそのまま日本語訳に当ててしまうと、ぎこちない日本語になることが多いです。当然、そのときの状況に応じて適語をあてる必要があります。

そこで通訳者は「収束すべく我々は最善を尽くしている」「この問題は必ず解決する」という安倍総理の思いを汲んで訳したのでしょう。

★ニュース記事の訳
「状況は完全にコントロールされています。」

この訳を見ると「問題は完全に片付いた」と言っているかのような印象を受けます。
「完全に」は誇張されすぎのように思いますが、いずれにせよ「現段階で問題はない」ということが言いたいのでしょう。皮肉も入っていますね。


一旦、これを横に置いといて under control というフレーズが持つ意味は押さえておく必要があると思います。この表現は日常英会話だけでなくビジネス、会議などいたるところで使われる重要表現です。

ということで考察していきましょう。

040.gifまず under control という表現を辞書で調べてみました。

OXFORD現代英英辞典では、以下のように定義付けされています。
be under control:
to be being dealt with successfully 「うまく処理が進行中で」
例文)Don’t worry - everything’s under control!

ここからが重要な点ですが、この under control はどうも二通りの解釈ができるようです。
上の説明で使われている successfully という単語に注目しました。
successfully は主観を表す副詞です。「うまく」という訳を当てても、それがどのレベルなのか発話した人の意志にゆだねられます。

そこで、以下2つの解釈を考えてみました。

①状況はまだ完全とは言えないが、我々の段取りに従ってうまく(=successfully)処理が進行している。
②状況は満足いくレベルに達していて、そのレベルを保ったままうまく(=successfully)処理が進行している。


①は「問題が解決されていない」ことを示唆しますが、②は「問題は解決した」ことを示唆します。

こうみてくると、NHK の同時通訳者の訳「事態は収束に向かっています」は①に、メディアの訳「状況は完全にコントロールされています。」は②に当てはまるようです。

つまり、successfully のとらえ方次第で2種類の解釈が可能になります。
これは論争を呼んでも仕方がないかもしれません。

040.gifもうひとつ Longman で control を調べてみました。
http://www.ldoceonline.com/dictionary/control_1

control の項目の1 と3のところにunder control の用例が載っています。

control の意味
★1の箇所から引用
the ability or power to make someone or something do what you want or make something happen in the way you want
「あなたが望むことを誰かあるいは何かにさせる、あるいはあなた望むやり方で何かを起こさせる能力または力」

例文
'Do you need any help?' 'No. It's under control, thanks.'
Dogs are allowed on the trails if they are kept under control.

★3の箇所から引用
an action, method, or law that limits the amount or growth of something, especially something that is dangerous:
「何か(特に危険なもの)の量または増殖を制限する行動、方法または法律」

例文
Firefighters had the blaze under control by 9:44 p.m.
Shea used diet and exercise to bring her weight under control.
The Federal Reserve Bank raised interest rates to keep inflation under control.

元に戻って安倍総理の発言の The situation is under control. を Longman の定義にあてはめて考えると、同時通訳者の訳はどちらかと言えば3の用例に近く、ニュース記事は1の箇所の定義から導かれるものなのかと思いました。

under control の意味が深すぎて、めまいがしそうです。

ここまで考察を進めていくと、under control は、見方によって意味が変わるフレーズであることがわかると同時に、それ故に誤解も生みやすい表現だと言えると思います。

安倍総理が IOC の総会という場で、under control を使ったのは何故なんでしょう。本人がこのフレーズを選んだかどうかはわかりませんが、あまり深く考えていなかった可能性もあるかもしれません。人の心を推し量ることはあまりしたくありませんが、気になるところです。

個人的には、under control という言葉を使うときには注意したいと思いました。

****************************************

さておまけですが、under control に使われている under についてもおさらいしておきましょう。

under をジーニアスで調べてみると
under ・・・(動作・行為の過程を示して)...の中で[の]

under discussion [examination, consideration]
討論(試験、考慮)中

The road is under repair.(= The road is being repaired.)
その道路は修理中だ。

英英辞典をみて見ました。

COBUILD の記載
You can use under before noun to indicate that a person or thing is being affected by something or is going through a particular process.
「under は名詞の前に使用し、人や物が何かに影響を受けている、あるいは特定のプロセスを通過していることを示す」

このことから under を使った様々な表現が可能となります。

例文- Longman より
●She's been under a lot of pressure at work.
彼女は仕事で大変なプレッシャーと戦っている。

●I'm glad to see that you have everything under control.
あなたが全部うまく収めているのを見てうれしい。

●Two of our national parks are currently under threat from road schemes.
わが国の国立公園の中の二つは、道路計画のため、現在危うい状況にある。

このように見てみると under には「何かが進行している」というニュアンスがあるようです。

おそらく underway も under がもつ「進行」の意味からできた単語かもしれません。

ジーニアス英和大辞典より
underway(形容詞・副詞)・・・ (準備などが)進行中で(の)= in progress

英語って深いですね。

ということで、今日は長くなってしまいました。

いつものことですが。001.gif
by ladysatin | 2014-01-29 22:36 | 語法_English Usage | Comments(2)

以外と深い That’s all.

That’s all. って口語表現でよく聞きますね。

典型的な使い方で私たちがよく知っているのは、こんな感じでしょうか。

That’s all. - これで全部です。
That’s all for today. - 今日はこれで終わりです。


私自身、上記のような使い方ぐらいしか知りませんでしたが、この That’s all. という表現は、いろんなニュアンスをもって使えるのだと、最近になって知りました。

英語圏での生活の長い、知り合いから教わりました。
微妙にニュアンスが違う使い方です。
例文を用いて見てみましょう。

例1)デートじゃなかった。。。
I saw you walking with Emily last night. You two are dating, huh?
Oh no, we just had dinner together. That’s all.

「昨晩、君がエミリーと歩いているの見たよ。付き合ってるんだな?」
「まさか違うよ。ただ一緒に晩御飯を食べただけだよ。That’s all.

That’s all - 「それだけのことさ。大したことではない。」

例2)思いがけないプレゼント。。。
What a nice necklace! Why did you do this?
Because I love you. That’s all.

「何て素敵なネックレス!どうしてこんなこと?」
「だって君を愛しているからさ。That’s all.

That’s all - 「それ以外にはないよ。それに決まっているだろう。」

例3)姉のペンを失くして。。。
Julie, you lost my favorite pen again.
I’m sorry...I’ll buy you a new one.
You don’t have to do that, but don’t use my stuff without my permission That’s all.

「ジュリー、また私のお気に入りのペンを失くしたのね。」
「ごめんなさい。。。新しいの買うわ。」
「そんなことしなくてもいいけど、許可なく私のものを使わないでちょうだい。That’s all.

That’s all. - 「これだけは分かっておきなさい。これだけは忘れるな。」

いかがでしょう。

上記3つの例文は、それぞれ意味合いがかなり違うようですね。
表情とか言い方でもニュアンスが変わるように思います。
例3)の That's all. は、言われちゃったら「ああ、どうしよう!」って思ってしまいそうです。
かなりインパクトありますよね。

簡単で定番の表現ですが、知人から教えてもらって使いこなせてなかったなあと思いました。


043.gif
by ladysatin | 2014-01-23 23:17 | 語法_English Usage | Comments(0)

talk の他動詞用法

今日は、先日のセンター試験をやってみました。

昨年は忘れていてやってなかったので、今年はチャレンジするぞ~とカレンダーに印をつけていました。
さっそく通勤電車で真剣に解いてみました

一通りやり終えたあと東進のサイトで答え合わせしまして。。。

おお、よかった。満点でした。

ひとつ迷ったのがあったのだけど、OKだった。
ヒジョーに、うれしかったです。

さて、今回取り上げてみたいと思ったのは、今日のタイトルにある「talk の他動詞の用法」です。センター試験は高校英語の範囲だと思うのだけれど、こんなのも出るんだなあと思った問題がひとつあったのです。

talk と言えば、talk about talk to に代表される自動詞の用法を思い浮かべる人が多いのではと思います。しかし、talk には他動詞の用法があります。

そんなの知ってるよ~とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、私はこの talk の他動詞用法というものを高校の時には全く知りませんでした。おそらく今、私が高校生でセンター試験を受けていたら、この問題はさっぱりだったでしょう。というのも、talk の他動詞用法なんて授業でも出てこなかったし、参考書でもお目にかかったことがなかったので。

しかし、とても重要な用法で、口語で頻出なんですね。
この問題を作った人に敬意を表したいです。

早速、センター試験に出た問題をみてみましょう。

第2問 C 問2
Ken: Do you think your parents will let you study abroad?
Peg: I’m not sure, but I ( ) it.


となっていて、カッコの中を以下の選択肢で並べ替える問題でした。
① can ② hope ③ I ④ into ⑤ talk ⑥ them

では並べ替えて意味をとりましょう。
Ken: Do you think your parents will let you study abroad?
   君の両親は、留学させてくれると思う?

Peg: I’m not sure, but I (hope I can talk them into) it.
   どうかなあ。留学させてくれるよう説得できるといいのだけど。


ここでの talk は them を直接目的語にとり他動詞として使われています。
この表現をさらっと理解できる高校生は素晴らしいと思います。

040.gifLongman で調べてみました。

1)talk somebody into something
意味:to persuade someone to do something(...を説得して...させる)
例文:My husband talked me into going skiing.
   私がスキーに行くよう夫は私を説得した。

こんな風に使うんですね。
この表現と対にして覚えたいのが以下の表現です。

2)talk somebody out of something
意味:to persuade someone not to do something(...を説得して...を思いとどまらせる)
例文:Can't you talk them out of selling the house?
   彼らが家を売らないよう説得できないの?

実は私、2)の表現に思い出があります。

20年以上も前ですが、以前の職場に、とても優秀なアメリカ人の同僚がいました。Aさんとしましょう。Aさんは個人的な理由で、その会社をやめると上司に言っていました。回りの皆は、Aさんにやめてほしくなかったのですが、どうやって引きとめたらいいのかわかりませんでした。その時、Aさんと仲のよかった、これもアメリカ人のBさんが何とか引きとめてみると言ってくれました。

数日後、Bさんは私に言いました。
I tried to talk him out of it, but I couldn’t change his mind.
「彼を説得してみたけれど、彼の考えを変えることはできなかったよ。」

この時、初めて talk の他動詞用法を知ったのです。
「説得する」は persuade しか知らなかったけど、talk を使って言えるのだと。
すごく新鮮な感動でした。

今回のセンター試験を見て、当時のことを思い出しました。
talk の他動詞用法は、辞書にいろいろ載っています。

時間のあるときに皆さんもご覧になってはいかがでしょうか。

では。
by ladysatin | 2014-01-21 22:50 | 語法_English Usage | Comments(2)

until と before の使い方

最近おもしろい質問を受けました。
お友達が昔の映画を見ていてふと思ったそうな。

その映画とは Wait Until Dark - 邦題「暗くなるまで待って」

オードリー・ヘップバーン主演の1967年の映画だそうですが、皆さんはご存知ですか?
私は知りませんでした。昔の映画っていまいちなんです。私。
ま、それはよいとして、彼女はこんな質問をしてきたのです。

友 「あのさ~、Wait until dark なんだけど、この until を before に変えてもいいよね。(^^)/」
私 「え~、それはだめでしょ。だって「暗くなるまで待って」だもん。「まで」は until やんか。」
友 「それはわかってるんだけど、文としては成立するでしょって話。」
私 「うっ。。。 」
友 「つまりさ。「待つ」という行為は「暗くなる」より以前の行為だから、before も使えるはずでしょ?」
私 「いや、この場合はあかんと思うけど。。。」
友 「なぜでございましょう?(`ー´)」

ということで、またしても理由を求められてしまった私です。
さて、これはどう考えるとよいかな。感覚的に before は使えないと思った方はすごいと思います。
実際、ネィティブに Why? と聞いても論理的な答えは返ってこないものです。
日本語でも体に染み付いている感覚ってありますものね。

しかし、この彼女はいつも具体的な理由をきいてきます。
こういう友達がいると、まあ自分が鍛えられてよいのだけれど。。。

ではまず、具体的な時間を入れてみましょうか。

① Wait until 5 p.m.
② Wait before 5 p.m.


①も②も命令文ですが、not は使われていないので肯定文の仲間に入れて考えましょう。
肯定文で until を使うときは継続を表す動詞とともに用いますね。
この例では wait が使われています。
「待つ」という行為はある期間を伴うので継続を表す動詞と考えます。

そして、大切なことですがuntil はその動作の終了を表します
ずっと待っていて、その「待つ wait」という行為が、5時に終了したことを示すのです。

このことから、肯定文や肯定の命令文では、start や finish のように、瞬間的な行為を示す動詞は使えないことがわかります。

では、②の before をつかった文はどうでしょう。
before は「(予定より)早く、前もって(previous to, earlier than)」の意味で、ただ漠然と「...前に」の意味を表すだけですから、②の意味は、いろんな解釈ができてしまいます。

② Wait before 5 p.m.
この文は、until と違って、「5時まで待つ」という意味はなく、5時より前の時間なら何時でもかまいません。例えば「3時まで待つ」ことも選択肢としてあります。

しかし、話者が「3時まで待ってね」ということを示唆するために、Wait before 5 p.m.と言うことは、普通は考えられません。3時まで待つのであれば、Wait until 3 p.m. とはっきり言うでしょう。

この文は命令文ですから、5時という明確な時間が非常に重要な意味を持っています。だから、before を使うととっても不思議な文になってしまう。というのは、3時まで待つというシチュエーションが極めて考えにくいからです。

ただ、②は文としては正しいのか?と言われたら、正しいと思います。肯定文では before を使った文は実際に使いますから。

例文) I waited for 3 hours before she arrived.

この文は「彼女が到着する前に3時間待った」ということですから、おそらくbefore の代わりに until を使うこともできるでしょう。ただ、before が示唆することはもっと広くて、例えば、1時間待って買い物に行き、1時間待って映画に行き、その後1時間待ったという場合でも、結局、待った時間はトータルで3時間ですから、この例文は成立しますね。

しかし、こんな状況って普通は考えないですよね。
ただ単に、彼女の到着前に継続して3時間待ったと考えるでしょう。

では以下の文の違いは何なのか考えてみたいのです。

1) I waited for 3 hours before she arrived.
2) I waited for 3 hours until she arrived.

純粋に「彼女が到着する直前まで3時間継続して待った」ということを意味するために、この1)と2)を使ったときのニュアンスの違いについて知りたいと思いました。

どちらも正しい英文だと思うのですが、ここは信頼できるネィティブの知り合いに聞いてみました。

彼女が言うには
1)の before の文だと、彼女が到着する時間を知らなかったようなニュアンスになるとのことでした。ふたを開けてみれば、結局3時間待ったという感じ。

2)の until を使うのは、彼女が到着をする時間が前もってわかっていた、あるいは到着することがわかっていた場合だとのことです。


これ聞いて目からうろこが。

先の Wait until dark と Wait until 5:00 p.m. の二つの命令文における until は前置詞でしたが、節にするために接続詞として書いてみます。

★Wait until he arrives.
この文は、彼が到着することがわかっているからこその表現です。
とても自然です。

★Wait before he arrives.
この文に違和感を覚えるのは、彼がいつ到着するのかわからんけど待てというニュアンスになってしまうからでしょう。非文ではない。しかし、命令文で使うのにはそぐわない感じがします。

このへんのことは辞書や参考書に載っていないので難しいですね。

ネィティブの人たちは感覚的に使い分けをしているのだろうと思いますが、日本人にはなかなか習得するのが難しい感覚だと思います。

until と before の違いはとても深いので、また折にふれて書いていこうと思います。
by ladysatin | 2014-01-11 23:26 | 語法_English Usage | Comments(0)

今日は when のお話です。

以前、ある英語学習サイトでみた高校英語の質問です。
大切な構文なので皆さんとシェアしたいと思います。

以下の文です。

Language is a tool. It is like a hammer when you build a house.

訳はこのようになるでしょう。
「言語は道具である。それは家を建てるときのハンマーのようなものだ。」

正しい訳です。さて、この質問をされた方はこの文における「when 節の機能は何なのでしょうか」という質問をされていました。この訳からいくと when 節が後ろから a hammer を修飾しているように見えますね。ということで、この when 節は形容詞節でいいのかどうかが知りたいということでした。

結論から先に言えばその通りで、この when 節は「形容詞節」です。

これでおしまいなのですが、気になることがありました。

私の場合は、常々この構文を仕事の中で使うので、目新しいものではないのですが、驚いたことにこの用法は英語が上級レベルの方でもご存じないようなのです。

まず、このご質問者がおっしゃるには、高校英語では when 節が形容詞の役割をするのは、関係副詞の場合しか教えないとのこと。だから、関係副詞としてではなく when が形容詞節の働きをすることは本当に可能なのかという疑問をもっておられたのです。

なるほど。高校英語では確かにこのあたりまでカバーされていません。

ちょっとこのへんでややこしくなりそうなので「関係副詞の when」をおさらいしましょう。
関係副詞の when は先行詞に「時」を表す名詞を使いますね。

例文1)
The time will come when you will regret it
「それを後悔する時がくるだろう。」

例文2)
Now is the time when you make up your mind.
今こそ決心する時だ。

上記例文では2つとも when 節が time を修飾していますので、形容詞節です。
※「形容詞節なのに、なんで関係副詞と言うねん ヾ(・ε・。)」という疑問を持たれた方がいらっしゃると思いますが、この説明は別の機会にしますね。ごめりんこ。ヾ(^-^;)

そして、time と when は両方とも「時」を表していますから「関係」しています。
ここまで押さえて元の文を再度見てみましょう。

Language is a tool. It is like a hammer when you build a house.

この文において、a hammer と when は全く別物で、何の関係もありません。
だから関係副詞における形容詞節ではないのです。

では何なの?ということで、何人かの方が答えておられたのですが、皆さんがこれは「副詞節」だとおっしゃっていました。その中のおひとりは高校の先生でした。ということは、この用法は一般的にはあまり知られていないのでしょう。

今、この記事を読まれている方の中にも、関係副詞以外で when が形容詞節になるなんて初めて聞いたと言われるかたもいらっしゃるかもしれません。

しかし、この when は、名詞の hammer を修飾する「形容詞節」以外の何物でもありません。

その根拠は何じゃ? (¬¬)ホント?????

実はこれについてどの辞書にも載っているわけではないようです。私の愛用、ランダムハウス英和大辞典には載っていませんでした。あれだけ詳しい辞書なのに残念。。。しかし、ジーニアスのおっきいやつには載っていました。

when の接続詞の項目の一番最後にありました。
抜粋します。

[形容詞節として直前の名詞を修飾して]
...する[した]時の

例文)
I can imagine his astonishment when she asked him to marry her.
「彼女が彼に結婚してほしいと言った時の彼の驚きを想像できる。」


ね。まぎれもなく形容詞節と書いてありました。
よかったら皆さんも手持ちの辞書で when を引いてみてくださいね。

ということで、when は「時を表す副詞節」で有名ですが、「形容詞節としての when 」の用法もとても重要なのです。私の場合は、日々、この表現を使って日英翻訳をしています。

今日の例はこれ。
「エラーが起きたときの処理」
これはまさしく → Processing when an error occurs となります。

A when B = B のときの A

是非、皆様の when の用法に追加してくださいね。
by ladysatin | 2014-01-09 22:33 | 語法_English Usage | Comments(0)

「数が多い」の表現

今日は、「AよりBの数が多い」と言いたいときの表現をやってみます。

以下の文を英文にしてみましょう。

「この学校は男子が女子より多い。」

この文は、皆さんだったらどう書きますか?
中学生や高校生だったら、比較級を使うかな?

OK やってみよう。(*'-')b

試訳1)
The number of boys is greater than that of girls in this school. (13ワード)

もういっこね。

試訳2)
There are more boys than girls in this school. (9ワード)

上の二つの英文は、正しいですね。これはこれで良さそうです。
しかし。。。これで終わりでは芸がありません。(-_-;)

実はこれらの文はもっと簡潔に(少ないワード数で)、かつ比較級を使わずに書くことができます。
是非、覚えておいてほしい単語があるよ。
それは。。。

outnumber

「数でまさる」という意味の他動詞です。
outnumberには比較の意味がすでにあるので、比較級不要で使うことができます。

では「この学校は男子が女子より多い。」を outnumber を使って書きますね。

Boys outnumber girls in this school. (6ワード)

なんとたったの6ワードで書けちゃった。(^-^)ゝ

実は私自身が、この outnumber という単語に大昔に出会って便利な単語だな~と感激したことがあったのです。それをふと思い出し、皆さんにも知っていただきたいと思ったので今日のトピックにしました。

バリエーションで「3対1で多い」というときはこうなります。
Boys outnumber girls three to one in this school.

outnumber は英辞郎にも用例がたくさんあったのでリンクを貼っておきますね。
→ outnumber

比較級を使うよりもすっきり簡単に表現できる単語なので、参考になればと思いました。

ではまた。
by ladysatin | 2014-01-08 22:21 | 語法_English Usage | Comments(0)

what の盲点

今日は what のめずらしい使い方について書いてみます。
これ初めて見たとき「なんじゃこりゃ?」と思ったんです。

またしても私を悩ますお友達からの質問。

Do it what you can.

「この what はなんなの~(?_?)」という彼女。

私はよく見もせず「関係代名詞なんちゃう? what you can は Do の目的語じゃ?」と言ったのですが、彼女はすかさず「姉さん、it がありますぜ。ヾ(- -;)」と突っ込んできよったのです。

おっしゃる通りでございます。「it が見えへんかったわ。ちっこいんやもん。あはは。」とごまかすわけにはいかず、「お調べいたします。」と彼女に言って調査しました。

インターネット調べたけどなくて、やっぱり辞書に戻るかと思ってあれこれ見ていたら、やっぱりありました。ランダムハウス英和大辞典、さすがです。あなたは常に私を助けてくれるのね。

ランダム先生が言うには、この what は接続詞なんですと。
そりゃあ、初耳ですわ。∑(=゚ω゚=;) マジ!?

ランダムハウスの記載を引用します。
what – conj.
…だけ、…ほど(as much as); …かぎり(as far as)


例文です。
He helps me what he can.
できる限り私を助けてくれる。

We warned them what we could.
彼らにはできるかぎり警告した。


ということは、質問の文はこういうことです。
Do it what you can. = Do it as much as you can.
「できるかぎり、それをしなさい。」

おそらく口語表現では出てこないと思います。文語体ですね。
私も長いこと英語扱う仕事やってますが、これは初めて知りました。

深いですなあ。what というやつ。(*´ο`*)=3
by ladysatin | 2014-01-05 20:45 | 語法_English Usage | Comments(0)

ちょっと前のことですが、知り合いの家に遊びにいったときに、中学生の娘さんから質問を受けました。

結構トリッキーな問題なので書いてみますね。( ̄ー ̄; ヒヤリ

以下の同等比較の文です。

A) Land prices in Tokyo are as high as (land prices) in New York.
「東京の地価はニューヨークの地価と同じくらい高い。」

B) The climate of Japan is as mild as that of England.
「日本の気候はイギリスの気候と同じくらい穏やかだ。」

さて、その質問なのですが、その娘さんが言うには「A の land prices in New York の land prices は省略できるのだが、B の that of England の that は省略できない」と学校の先生から教わったそうです。そこで、何で B は省略できないのか納得できないというのです。学校の先生に聞いたら、まあそうなっているということで暗記せよと言われたとか。

さて、ここはどう考えたらいいでしょう。
私も、最初、はて?と思ったのですが、なるほどこういうことかなと思いました。

この問題は視点をちょっと変えてみるとわかるようです。
A の文と B の文の主語の考え方を明確にしましょう。

A の主語は Land prices です。A は以下のように書き換えられます。
C) Land prices are as high in Tokyo as in New York.
「地価は、東京とニューヨークでは同じくらい高い。」

この C の言い方を別の切り口で表現したのが A の文です。もう1回書きますね。
A) Land prices in Tokyo are as high as (land prices) in New York.

in Tokyoin New York は場所を表す副詞句で land prices との結びつきが低いため、場所を移動させることができます。A の文は C と比較してわかるように in Tokyo を前にもってきていますね。

一方の C の文では、Land prices は主語として機能し、in Tokyoin New York の二つの副詞句を抱え込んでいます。一つの主語が二つの副詞句を処理しているということです。だから、A の文においても land prices in New York の land prices はわざわざ付ける必要がないのだと考えて差し支えないと思います。つまり in Tokyo の位置がちょっと変わっただけということですね。

次に B の文です。
B) The climate of Japan is as mild as that of England.

主語は The climate of Japan であり of Japan は climate を限定的に修飾する形容詞句ですね。ということは、The climate of Japan でワンセットで考えるため分解できません。これに対応するのが that of England です。that は climate を意味する指示代名詞で of England が限定的に修飾しています。だから、 that を省略すると意味をなさない文になってしまうのです。

ゆえに「B の that は省略できない」という結論が導き出せます。

この質問、うむむ。。。と考えさせられました。
中学生の質問、時々、汗が出そうになります。

では。~(=^‥^A
by ladysatin | 2013-12-27 21:50 | 語法_English Usage | Comments(0)

英語人生は非常に長い私ですが、今頃自分の間違いに気付いたことがありました。

それがタイトルの a number of の意味です。

ちょっと恥ずかしいのですが、もしかしたらこれ読んでくださっている皆さんの中にも、間違って解釈されている方がいるかもしれないと思い、書くことにします。

先日、ある方(Aさんとしましょう)がa number of と the number of のあとにくる動詞が単数か複数かを、よく間違ってしまうということをお話されていました。

①The number of accidents (has been) steadily increasing in recent years.
②A number of students (were) studying very hard in the classroom even after school.

それで、①のThe number of accidentは「事故の数」だから単数の has been で受けて、②の A number of students は「多くの生徒 many students」という意味だから複数の were で受けるんですよねって、その場にいたBさんがお話をされました。私は「そうそう」とうなずいたのですが、それをきいていたCさんが 「a number of = manyって本当?違うと思います。several の意味です。」っておっしゃったのです。

「ええ~!several?私は a number of = many しか知らないよ。w(*゚o゚*)w」と心の中で叫んでしまいました。

a number of は昔々、高校生の時に「多くの」という意味で複数受けるのだと先生に教わって以来、それしか頭の中にありませんでした。

まあ、これを「馬鹿のひとつおぼえ」というのでしょうか?
私の故郷では「馬鹿のいっちょおぼえ」と言いますが。。。σ(^_^;)アセアセ...

とにかく、この際調べようと思い、a number of について調べました。

★まずジーニアス英和大辞典を見ると
「多数の」、「若干の」のいずれの意味かは前後の文脈によるが、(米)では「多くの」の意に用いるのが普通。いずれの場合も否定文・疑問文には用いられない。
(引用ここまで)


これ読んで「若干の」という意味があることに初めて気付いたわけです。
うーん、知りませんでした。(恥)

★また COBUILD を見ると
If there are a number of things or people, there are several of them. If there are any number of things or people, there is a large quantity of them.
(引用ここまで)


ああ、私は間違っていましたね。完璧に。
a number of = many ではないのです。いえ、ジーニアスには「多くの」とあるので間違いではないのでしょうが、COBUILD には一切 many の文字はありません。several の意味合いなんですね。

とどめはマーク・ピーターセン先生が解説されているということを知りました。

「表現のための実践ロイヤル英文法」の P.450に書いてあるそうです。
私はもっていないのですが、おもちの方はご覧になってみてください。

引用ここから)
たとえば、「喜んだ人が何人かいた」には、some、a number of、a few、several のどれでも使えるが、Some people were happy. とすると「喜んだ人もいた」といった感じになり、A few people were happy. とすると「喜んだ人もいたが、大した数ではなかった」といった感じになる。

この2つに対して A number of people were happy. と Several people ware happy. はどちらも「喜んだ人は〔数人しかいなかったが、それでも〕意外と多かった」といった感じで、「喜んだ人も結構いましたよ」というような場合によく使われる。
(ここまで)


ここまで読んでさらにわかったことは、 several の意味自体に「結構な数」というニュアンスがあるということです。話者の頭の中では、several は some より「多め」という感覚があるのでしょうね。

はふっ、とっても勉強になりました。
まだまだ修行が足りない私を自覚しました。

みなさんも思い込みにご注意くださいね。
by ladysatin | 2013-12-25 22:08 | 語法_English Usage | Comments(0)

Money can' t buy という表現

英語を勉強していると、なんか不思議な表現だな~と思うものに出会うことがありますね。

私も色々あるのですが、その中の一つに 「Money can't buy お金で買えない」という表現があります。

この表現を知ったのは、相当昔の話なんですが、The Firm というロックバンドがいまして、このバンドのLPを買ったときです(CDじゃないの >_< )。その中に入っていた曲のタイトルでした。The Firm は Jimmy Page と Paul Rodgers が作ったスーパーバンドでしたが、1枚を残してあっさり解散しちゃいました。

不思議なタイトルだな~と思って何年かたちまして、その後にまた出くわしました。

私の大好きな KISS の Uh, All Night という曲の中にもこのフレーズが出てきたんです。
...just one thing that money can't buy という箇所があるのです。

そしたら、またまた最近、Michael J. Sandel 先生の What Money Can't Buy という本を知り、Money can' t buy ってやっぱり使うんだなと思った次第です。この本の日本語版のタイトルは「それをお金で買いますか」となっていますが、このタイトルは「お金で買えないもの」が本来の意味ですね。

そこで、この表現が不思議だな~と思うのは Money が主語になっているからなのです。

たとえば「お金で愛は買えない。」という文を作りなさいと言われたら、日本人的発想では普通はこうなる。

●We can't buy love with money.

これって正しい英語ですよね。
しかし、Money を主語にした書き方にするとこうなる。

●Money can't buy love.

これを日本語に直訳すると「お金は愛を買うことができない。」となり、あたかもお金が、のこのこスーパーまで歩いていって、チョコレートとか野菜を買うようなそういう印象をもってしまいます。

しかし、実際に英語では Money を主語にした無生物主語構文が好まれるようです。

なんでかな~と思うのですが、上の二つの文の違いで言えば、ワード数が違うことはひとつ注目に値すると思います。

★We can't buy love with money.
日本語を正しく転換していてごもっとも。ただ、6ワード必要です。

★Money can't buy love.
日本語からの転換から言えばロジカルではない。しかし、上と同じ意味を表すために、4ワードですみます。

Money だけに限らず無生物主語の構文はいろいろな場面で出てきますが、人が主語ばかりの文章にエッセンス的に入れると、ぐっと引き締まった印象になります。シンプルでタイトな感じがします。

ただし、無生物主語の構文といっても、Money can't buy について言えば、無理やり無生物主語にしたのではなく、普通の表現として定着しているようです。

少し前にマスターカードのコマーシャルでも使われました。

「お金で買えない価値がある。買えるものはマスターカードで。」

この英文はどうなっているかなと思って以前調べたことがあります。
そしたら以下の文がマスターカードのホームページに載っていました。

●There are some things money can't buy, for everything else there’s MasterCard.

やっぱり...

英語の発想と日本語の発想の違いを垣間見た感じがします。

(*'ー'*)
by ladysatin | 2013-12-22 21:37 | 語法_English Usage | Comments(2)