up to はややこしいな~

今日は語法のお話です。

タイトルにもあるように up to の用法なのですが、「うわっ、ムズカシイぞこれ」と思った内容です。

その前に up to をおさらいしましょう。

up to にはいろんな意味があるわけですが、今回は以下の用法についてです。

ジーニアスより引用します。
●up to ~:[時間・空間](最高)~まで、~に至るまで 

up to はこのように「~まで」という最大値を表すときによく使いますね。
ついでに例文も引用します。

例1)count up to ten
   10まで数える

例2)The water was up to my waist.
   水は腰まで来た。

例3)This robe will fit anyone up to size twenty.
   このローブはサイズ20号までの人ならどなたにも合います。

これらの例は、そんなに難しい文ではないですね。

そこでなんですが、次の英文を見てみてください。↓
★You can apply for a visa up to 3 months before your date of travel to the UK.

この英文は英国ビザの申請要項にあった英文ですが、どう解釈しましょうか。

あなたなら以下のどっちの意味を選びますか?
①あなたは英国に立つ日の3か月前 までに ビザの申請ができる。
②あなたは英国に立つ日の3カ月前 から ビザの申請ができる。


トリッキーなのが、up to 3 months before という表現です。
ここをどう解釈するかが運命の分かれ道。

即答できた方は素晴らしいと思います。
私は一瞬、「え???」と思ったんです。
何か両方とも良さそうじゃない?

up to 3 months before は、3か月前のその日が MAX なのです。
これは問題ない。しかし。。。
その MAX に前から向かうのか、後ろから向かうのかわかりにくいんです。

つまりこういうこと。

①の考え方
8月1日に出発するとしたら、4月30日までにビザを申請しなくてはなりません。ということは、4月30日が MAX であり、これがビザを申請できる最終日です。

②の考え方
8月1日に出発するとしたら、早くても4月30日が MAX ですということ。ここでは出発日からさかのぼって計算しての MAX なんですね。


で、正解はどっちかということなんですが、①です。
出発日から逆算した日数の MAX ということではなく、「この日までしかビザの申請はできないよ」という MAX なんです。(注:詳細は英国大使館で確認する必要があります。)

もう一度書きますね。
★You can apply for a visa up to 3 months before your date of travel to the UK.

同じような例文が、これもまたジーニアスにありました。

★This medicine must be taken up to 30 minutes before a meal. 
この薬は食事の30分前までに飲まなければいけません。

この英文を「30分前から飲む」と解釈したらえらいことになりますので、皆さんお気をつけください。

今回の英文、とってもトリッキーだと思ったので書きとめておきたいと思いました。
説明がわかりにくかったらごめんなさい。(゚ー゚;Aアセアセ

ではまた。001.gif

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追記)2015年8月29日

本記事の英文について、実際に英国ビザを申請された方からコメントいただきました。
英国ビザ申請要項の意味は②、すなわち「あなたは英国に立つ日の3カ月前 から ビザの申請ができる。」が正しい解釈とのことです。

一方、ジーニアスの例文は、その全く逆の解釈の英文になっています。

[up to 期間 before] の文は、二通りに解釈の可能性がある英文なのかもしれません。
もう少し調べてみる必要がありそうです。

いずれにしても、この表現が出てきたら要注意ですね。
Commented by 英国滞在中 at 2015-08-28 19:30 x
実際に英国ビザ申請をして英国滞在中の者です.
本件,私も当時不明瞭でしたが正解は②です.入国日から遡ること,3ケ月前までに申請,すなわち3ケ月前から申請可能,という意味でした.
Commented by ladysatin at 2015-08-29 12:59
英国滞在中さん
コメントをありがとうございます。
この件、実はずっと引っかかっていました。
英国ビザの申請の文は②で解釈しなくてはならないのですね。
上に追記しました。
Commented by cafe at 2015-09-02 22:48 x
この記事を読ませていただいてから、私もずっと気になっていました。自分では勝手に「3ヶ月前から出発まで」と思っていましたので。そして私の辞書(Genius)にも同じ例文This medicine must be taken up to 30 minutes before a meal.(この薬は食事の30分前までに飲まなければいけません。)が出ていました。何という思い違いをしていたんだろう・・・と思っていると、イギリスの方にこのジーニアスの例文を挙げて質問する機会がありました。

すると彼は、両方に解釈できてしまうので、指示を出すならもっと明確に書くべきだと言いました。例えば、
This medicine should be taken no less than 30 minutes before a meal.
This medicine must be taken within 30 minutes before a meal.
等とすればどちらかはっきりするでしょう、とのことでした。

Satinさんがおっしゃる通り、もしup to...before... に出会ったら要注意ですね。
Commented by ladysatin at 2015-09-03 22:14
cafe さん
コメントをありがとうございます。
やっぱり気になってましたか。不思議な文ですものね。

私はジーニアスがそういうのであれば、そう解釈するしかないな~と思っていたのです。
そしたら英国滞在中さんからコメントをいただいて、逆の意味もあることがわかりました。
解釈としては、①も②もありなのでしょうね。

cafe さんのお友達の例文2つはとても勉強になります。
A) This medicine should be taken no less than 30 minutes before a meal.
B) This medicine must be taken within 30 minutes before a meal.

B は30分以内ですからわかりやすいですね。
A は日本人が大の苦手な no less than の構文です。
「30分前までに」と表現するのに比較級を使われていますね。
お見事です。これはメモしておかなくては。(^^)
by ladysatin | 2014-05-21 22:19 | 語法_English Usage | Comments(4)