2014年 08月 10日
訳詞の世界~Crying In The Shadows – Gary Moore(和訳&考察)
ちょっと前、ニュースで Gary Moore の名前を見たときは驚きました。
今頃なんで~?と思ったら、羽生結弦選手が Parisienne Walkways パリの散歩道 をショートプログラムの曲にしてたんですね。
「これ一体誰の曲~?」ってえらく話題になってたわ。そりゃ今の若い方は知らないですよね。というか年いってる人でも、私みたいにロックとブルースにのめり込んでいた人じゃないと、Gary Moore は聴いていませんしね。
「パリの散歩道」が入っているアルバムは、確か Back On The Streets...
調べたら1978年のアルバムでしたけど、この時はまだ私は Gary のことはよく知りませんでした。
私にとって Gary はやっぱり Corridors Of Power (1982) なのだな~。あまりにも素晴らしすぎてレコードが擦り切れてしまったわい。その次の Victim OF The Future (1983) は個人的に今一つだったのだけど、Wild Frontier (1987) がまた素晴らしくて、やっぱ Gary は天才だと思った次第。
今日は、Wild Frontier に入っている Crying In The Shadows です。
この曲は、本田美奈子さんが 「the Cross - 愛の十字架」というタイトルで歌ってヒットしたのですよ。
悲しいことに二人とも故人になってしまいました。
2:30頃からの盛り上がりが最高です。
涙が出ちゃうほどメロディが素晴らしい。。。
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Crying In The Shadows
Sometimes he sees her walking by
He never looks her in the eye
She doesn't know
She doesn't care
What he is feeling
時折彼女の歩く姿を彼は見かける
彼女の目を決して見ようとはしない
彼女は知らない
気にかけることもない
彼が感じていることなど。。。
And as she turns to walk away
There is nothing he can say
そして彼女が向きを変え歩き去っても
彼には何も言えない
She doesn't know
Why should she care?
When he's alone, she's never there
彼女は知らないのだ
気にかける理由もない
彼が孤独でいるというのに
彼女はそこにはいないのだ
To see him
Crying in the shadows
Of a love he used to know
But now it's all over
彼が泣いているのを見ることは決してないんだ
かつて彼が知っていた愛の影の中で泣いているというのに
だがすべては終わったんだ
Crying in the shadows
Of someone he called his own
But now he's all alone again
影の中で泣いている
自分のものだといっていた誰かの影の中で
だが再び彼は一人ぽっちになってしまったのだ
Sometimes she sees him walking by
She never looks him in the eye
He doesn't know
He doesn't care
What she is feeling
時折彼の歩く姿を彼女は見かける
彼の目を決して見ようとはしない
彼は知らない
気にかけることもない
彼女が感じていることなど。。。
And as he turns to walk away
There is nothing she can say
そして彼が向きを変え歩き去っても
彼女には何も言えない
He doesn't know
Why should he care?
When she's alone, he's never there
彼は知らないのだ
気にかける理由もない
彼女が孤独でいるというのに
彼はそこにはいないのだ
He leaves her
Crying in the shadows
Of a love she used to know
But now it's all over
彼は去っていく
彼女を影の中で泣かせたまま
かつて彼女が知っていた愛の影の中で
だがすべては終わったんだ
Crying in the shadows
Of someone she called her own
But now she's all alone again
影の中で泣いている
自分のものだといっていた誰かの影の中で
だが再び彼女は一人ぽっちになってしまったのだ
But he can see it in her eyes
Oh, she can feel it in her heart
Yes, they can feel it in their hearts
It's tearing them apart
Over and over again
だが彼は彼女の瞳の中にそれが見える
ああ彼女は心の中でそれを感じる
そうさ二人は二人の心の中でそれを感じるのだ
それが彼らを引き裂くのだ
何度も何度も。。。
Crying in the shadows
Of a love he used to know
But now it's all over
影の中で泣いている
かつて彼が知っていた愛の影の中で
だがすべては終わったんだ
Crying in the shadows
Of someone she called her own
But now she's all alone
影の中で泣いている
自分のものだといっていた誰かの影の中で
だが再び彼女は一人ぽっちになってしまったのだ
Crying in the shadows
Of a love they used to know
But now it's all over
影の中で泣いている
かつて二人が知っていた愛の影の中で
だがすべては終わったんだ
Crying in the shadows
Of a love they used to know
But now they're all alone again
影の中で泣いている
かつて二人が知っていた愛の影の中で
だが二人はともに今再び孤独になってしまったんだ
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訳詞は以上です。(^^)
さて、読んでくださった皆様、この歌に出てくる二人ってどんな関係なんでしょうか。
この歌についてのバックグラウンドは何もわかりません。
こうなんかな~と思うのは。。。
この二人は以前恋人同士だったみたい。again が何度も出てくるからたぶんそう。
一旦、別れちゃったんですね。でもお互いがお互いをあきらめきれていないんです。
で、相手がどうしているか探りに行くわけだな。相手を思っているのは自分だけで、相手は自分のことなど過去の男または女になっていると思っている。だからただ見つめていることしかできないの。
お互いに愛し合っているということに気付かない二人なのである。
で、結局すれ違ったまま別れてしまう。
ね、つじつまが合うでしょう?
腹を割って話し合いなさいとおばさんは思ってしまうぞ。(*'-'*)
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あと英語の方は特に解説するほど難しいところはありませんが、一つだけ。
To see him
Crying in the shadows
彼が泣いているのを見ることは決してないんだ
この To see him の To なんですが、何だろうと考えていました。
不定詞の副詞的用法のようなんですが、最初これって条件を表す用法なのかと思いました。
こういうの高校の時に勉強しました。
To hear him talk, you would think he is an American.
= If you heard him talk, you would think he is an American.
彼が話すのを聞けば、彼をアメリカ人だと思うだろう。
でも違うな。
おそらく、前の文の続きのようです。
When he's alone, she's never there to see him crying in the shadows
直訳)彼が孤独だと言うのに、彼が影の中で泣いているのを見るために、彼女はそこにはいない。
たぶん、この to は、目的を表しているんだと思うんですが、直訳では今一つです。
前から訳した方がわかりやすいかな。
つまり「彼女はそこにいて彼が泣いているのを見ることは決してない。」とするといいかな。
やれやれ。
では、今回はこのへんで終わります。
そうそう、Gary Moore は Free の Wishing Well をカバーしていますが、これもまた素晴らしいです。
そのうちに訳詞をするつもりです。