タイの洗濯機取説

今日はお仕事のことでも書いてみよう。

最近の傾向として、大手家電メーカーは海外向けに白物家電(white goods)に力を注入しているようです。テレビは韓国の勢いがすごいので仕方がないですね。マニュアルを作っている私の勤務先でも、初めて洗濯機取説の仕事が入りました。

それがタイ向けのものなんです。

そのメーカーさんでは初めてタイ向け洗濯機を作るらしく、取説も一から作ることになりました。日本のメーカーが海外向け取説を作る場合は、まず英語取説を作るのですが、今回は初めてのことなので、日本語から作りました。

しかし、何か変な感じかしました。

だって、この商品は日本では売らないんです。英語を作ってそれをタイ語に翻訳するのが一番よいのだけれど、このメーカーの洗濯機取説の担当者は英語が苦手のかたなんですね。だから、きっちり日本語の取説を作って、情報の漏れぬけがないかを見極めたうえで、英語に翻訳するという工程をとらざるを得なかったのです。

海外展開を行っている企業だからといって、必ずしも英語に精通している人ばかりではないのです。

そこでうちの会社の日本語取説のライターが、日本語を書くことになりました。ということで、日本語取説は市場で日の目を見ることなく、幽霊取説として存在しているというわけ。

で、ここからが私の出番なんです。

日本語が8割ほど出来上がったところで日英翻訳に着手です。何であろうと、新しいものの翻訳はとっても新鮮です。なかなか楽しい仕事でした。

ところで、ところ変われば仕様も変わるんです。
実は、タイ向け洗濯機には、日本向けでは考えられない機能がついていました。
私はその理由を聞いて、「そうなんだ~」とびっくりしました。

さてそれはどんな機能なんでしょうか?(´-`) ンー

実は柔軟剤が関係しているの。タイ向け洗濯機には Fragrance コース というコースがあるんです。ほら、皆さんの洗濯機には、手洗いコースとか念入りコースとかあるでしょう?その並びですよ。

Fragrance コースとは、読んだ通り「柔軟剤いっぱい使っていいわよ (^○^) コース」のことなのです。

はて?おかしいな。

だってどの洗濯機にも柔軟剤投入口がついてますよね。普通は洗濯を始める前に、柔軟剤投入口に柔軟剤入れて、あとは全自動でやってくれると思うの。タイ向け洗濯機にも、もちろん柔軟剤投入口がついているんですよ。

しかし。。。

タイの人はもっともっとたくさん柔軟剤を入れたい人が多いらしいです。

柔軟剤投入口に入れられる柔軟剤の量は、この機種で最大で70mlなんです。
「それで足らんのか!」と思っちゃう。
だって、私の家にあるハミングフレアを見てみたら、洗濯物8kgに対して、ハミングフレアは40mlって書いてあります。

きけば、タイの人は柔軟剤をキャップで測らずに、そのままドバーッと入れるんですって。柔軟剤をひと瓶入れる人もいるらしいです。だから70mlで足るわけがないということなのね。

想像してみてください。ハミングとかダウニーをひと瓶入れるということを。。。w(゚o゚)w

それで70ml以上入れたい人は、柔軟剤注入口は使えないので Fragrance コースを使います。このコースはおもしろいの。最終すすぎの前に、ブザーが鳴ってお知らせし、運転を一旦ストップします。

このブザーが「さっ、柔軟剤好きなだけ入れていいわよ~」って告げてくれてるのです。それで、好きなだけ入れて、もう1回スタートボタンを押して、最終すすぎをしてくれるんですね。このブザーがなって最大1時間運転をストップするので、その間に柔軟剤を入れることになってます。で、柔軟剤入れるのを忘れたままだと1時間後に最終すすぎが勝手に始まるというものです。

よく考えたなあと感心してしまいました。日本では考えられない機能ですよね。やっぱり国民性の違いってあるんだなあと思ったのでした。
by ladysatin | 2014-02-27 22:09 | 日英 Translation | Comments(0)